Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【アジア最終予選データを見る】日本代表 W杯出場権獲得!データで振り返る最終予選 後編

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データで見る最終予選後編 ゴールとアシストと失点の仕方を考えて見た

前編はこちら!

www.footballsoundtrack.com

 

 

日本の成績

9試合終えた時点での日本の成績がこちら

 

勝ち点 20 6勝2分1負 17得点 6失点 

 

勝ち点はもちろん、勝利数・得点・失点もグループ一位の成績。

6失点ていうのが地味にすごくダントツ。

初戦の2失点以降は複数失点はなしで、守備をしっかりと固める路線がきっちり意識できたという事だろう。

次はその内容へと移る。

 

得点・失点の仕方

得点と失点の仕方を状況で並べて見る。

 

1 清武の右サイドからのFKを本田がヘディングで合わせる

2 酒井宏樹の右サイドからの速いクロスを原口が中央でヘディング

3 長谷部の高いボールを最終ライン裏に飛び出した浅野が競って抜け出し、一対一を決める

4 カウンターから清武と本田が崩して右サイドから清武の低いクロスをニアに走りこんだ原口のバックヒール

5 清武の左サイド深くからのFKからこぼれ球を山口のミドル

6 パス回しからバイタルエリアに入る本田のワンタッチでのスルーパスに原口が抜けて一対一を決める

7 ハンドで得たPKを清武が決める

8 長友と本田で左サイドを崩し、長友の低いクロスを走りこんだ原口がエリア中央からダイレクト 

9 香川→酒井宏樹→久保、中→外→外とつなぎ久保が抜け出してニアを抜くシュート

10 右サイド久保の切り返しからクロス、ファーに流れたところに今野のコントロール&シュート

11 右サイド久保の縦への突破からのクロスを岡崎がニアで潰れエリア中央の香川がコントロールしDFを外しシュート

12 最終ラインからのフィードに抜けた久保が右サイドからクロス、岡崎がニアでダイビングヘッド

13 右サイドスローインを受けた久保が反転しカットインしエリア外から左足のミドル

14 左サイド清武のCK、吉田のヘディング

15 原口のシュートから得たコーナー、本田のキックを大迫がニアでバックヘッド

16 左サイド長友が縦をやめカットインしてから右足のアーリークロス、ラインの裏を抜けた浅野が流し込む

17 バイタルエリア左、原口の粘りのキープから井手口に横パス、ドリブルで切れ込みエリア外からのミドルシュート

 
統計的に見るとセットプレーからの得点は17得点中5得点。
サイドのクロスからのゴールは17得点7得点。左右のサイド比率は同じくらい。
セットプレーに至るまでのプレーを含めて、相手のミスに乗じて奪ったボールをサイドから早めに攻めている印象が多く、それがゴールに繋がっている。
ポゼッションは得意とする日本だけど、ショートカウンターからの得点が多いのは近代的である。
 
逆に失点だと6失点中4失点がセットプレーから。2失点はPK。

セットプレーがどちらも苦手な国日本となってしまう印象。

PKはどちらも不用意なファウルから、得点に結びついたFKもそうだ。

しかしそれ以外での失点が少ないのが意外。

流れの中での危険なシーンでも、相手の判断ミスに助けられている部分も多い。

結果的に失点に結びついていない守備力は保っているのかもしれない。

 

 

選手に想いを馳せる

 

以上の得点アシストを選手ごとに並べると以下になる。

横は出場時間。
 
ゴール 
原口 4得点1アシスト 525分
浅野 2得点      216分
久保 2得点3アシスト 298分
清武 1得点3アシスト 240分
本田 1得点2アシスト 421分
岡崎 1得点      244分
大迫 1得点      348分
香川 1得点      436分
井手口1得点      152分
山口 1得点      563分
今野 1得点      118分
長友 2アシスト    450分
酒井宏2アシスト    705分
 
目立つスタッツを考えるとまずは原口
ゴールのパターンで考えても、左サイドからエリアの中央にしっかり入ってくるポジショニングと、嗅覚と言うよりは、その走力が得点を生んでいる。
浅野も先発起用された2試合でミスこそ多いが辛抱強くきっちりと2得点。
ワンダーボーイの久保は得点のパターンも右足左足、アシストも両足で決めるなどユーティリティーさが光った。
ワントップとして潰れることが多い大迫・岡崎はシュートチャンスもあったが得点が伸びなかった。これは少し心配なデータだ。
 
アシストで特筆すべきは清武
全てをセットプレーから高精度のボールでアシストを決めている。
セットプレーからの攻撃が苦手というよりは、清武のキックという武器を失ってから決められなくなったという感じ。ここは戻ってくる時の大きな伸び代になる。
両サイドバックが2アシストずつと最低限の結果は出しているのもちょっと安心だ。
守備力が問われる中でも、攻撃的な面をもっとだしていってほしい。
 
攻撃的な選手の中で、時間に対するゴールの割合が最も低い二人が本田と香川
本田はアシストやその前の決定的なシーンで絡んではいるが、彼ら二人の最終予選は数字的には燻ったまま終わってしまった。
敵味方チーム内外問わず、いい意味でも悪い意味でも視線を集める本田の存在感、
代表内で世界的に最も評価の高い香川の存在感、この二人の影響力は大きいが今後の戦いでどの様に数字と結びつける起用をするかは慎重に行かなくてはない。
 

このデータを読み解いて、チーム作りの今後を展望する

ゴールという結果に結びついたパターン、結びつけた選手を読み解き、更に自分で見たここにある数字以外の部分の印象も加味し、今後の代表を展望してみる。
 
前回、前線の軸に相応しいのは、フィジカルバトルにも負けずに対応でき、貴重な時間を作れる大迫だと言った。
今、最もCFとして最大の能力を発揮しているのは日本代表では大迫であり、タメを作れるポストプレーは現時点で最も大きな成果を出した。
こういう目に見える効果的だったプレーは明らかな長所であり武器だ。
 
以前にも書いた事があるけど、今の日本の俺たちのフットボールは、誰が出ても水準を維持したプレーを出来る事から、各々の個性とかプレーの色からチョイスして相手の急所に当てる事が出来る変幻自在さ、これが理想なのだと思った。
軸はチームが大きく壊れない為に。それはおおよそ出来上がった。
ならば次はどの武器に光明を見出すかだ。
 
結果から見出される武器
まずは清武を考えたい。
あまり多い時間ではないが3アシスト、それもセットプレーのゴールが増える大きなカギだ。
セットプレーだけでなく、リズムのいいパス回しとセンスのある高い技術はチームに流動性を産んでいた。
コンディションが安定しないのがたまにキズだが、汎用性のある長所をもっていると言える。
 
次は原口
タレント性に溢れるのサイドのポジションでも、ハードに強くプレー出来るし、その走力とテクニックで幅広く最も多く点を取ってみせた。
代表戦4試合連続でゴールっていうのは中々ない。
警戒度が高まって行く中でも、ソリッドにゴールに向かえた技術とアジリティーは武器と言えるだろう。
 
DF陣では急激にポジションを得つつある昌子が武器になりつつある。
レアル戦でも抜群の強さを持っていたし、安定感は吉田以上かも知れない。
 
本田や香川、岡崎といったキャップの多い選手達も当然長所はしっかりしている。
どの特徴もチームの色を大きく出せるのは間違いないが、現在は軸ではない以上、融和性と影響力が問われそうだ。
 
新定着組である程度のプレー強度を保っていた選手の中で、武器と言えるのは、浅野のスピード、久保のユーリティー性、山口の奪取力辺りが、この一年大きくフィーチャーされ数字の面でもチームを助けてきた。
そこにまだ乾、小林だとか、柴崎、井手口、武藤も個性が光る。
 
ハリルホジッチ監督は最低限、自分のチームに課すハードなプレーの強度を、普段のクラブでのプレーからレベルの高い所を見せていない選手は足切りに合う。
そういう振るいのかけ方をするタイプの監督だと言うことはこの1年でわかった。
そしてここからの1年弱の期間。
デュエルというか、世界基準の入り口でもあるハードなプレーと姿勢を求めてきたハリルホジッチは、この下地を盤石にしながら、チームの色付けの色を探すはず。
その色からW杯の組み合わせ等が決まっていく中で、最も守備を安定させ、急所をつけるメンバーを想定して選ぶはずだ。
 
私的日本代表に想いを馳せる

長いこと代表に想いを馳せていたので、私的な日本代表メンバーを一度選んでみたいと思った。

ロマン要素多めだ。想いを馳せていただければ幸い。

 

GK 川島・中村・東口

CB   吉田・昌子・植田・遠藤航

SB 酒井宏樹・酒井高徳・長友・内田

CH 長谷部・山口・柴崎・井手口・清武・香川
FW 大迫・原口・久保・浅野・乾・久保建英   
 
今想いを馳せたのはこのメンバー。
皆さんはどうだろうか?
 
いくつかのワクワクとたくさんのハラハラに包まれた最終予選もラスト一試合。
W杯への始まりのため、きっちりと終わらせてほしいところだ。