EL・UEFAヨーロッパリーグ開幕!!
先日、欧州チャンピオンズリーグが開幕した事について記事を書いたが、旧UEFAカップ、つまりUEFAヨーロッパリーグが9/15に開幕を迎えた。
CLの一個下のレベルの大会との認識があって、概ね合ってるんだが、これが、最初の1試合目から超面白いエキサイティングな展開。
マンUとインテルが負ける。
開始8秒でゴールが決まる。
3-0から残り10分ちょいで4-3で逆転勝ちする。
試合数が多いこともあるが、こんなにドラマティックな第1節は久しぶり。
個人的に正直に言って、CLよりも気になるEL。
考えてみた結果傾向的に、CLよりも追っかけると面白くなる理由があると思うのだ。
その4つの理由と、こちらもレギュレーションをおさらいして、グループ毎に注目したいチームと選手を特集してみた。
メインストリームももちろん大事だけど、渋い音楽もかっこいい。
洗練されたイメージのCLというよりは、ラフでスリリングでカオスがあるELのススメ。今回はそんな記事です。
大会レギュレーション
まずはレギュレーションのおさらい。
こちらは、なんと48チームが参加の壮大な大会。
A〜Lの4チーム12グループに別れて、グループリーグをホームアンドアウェー方式で6試合戦う。
グループリーグで1.2位のチーム24チームと、UEFAチャンピオンズリーグの最終結果グループリーグ3位のチーム8チームがスライドしてきて計32チームでホームアンドアウェー方式の決勝トーナメントに入る。
一回戦のみシードありの抽選で相手を決める。2回戦目以降も毎回抽選で相手を決める。シードはなし。
決勝まで行くと全15試合というタフな戦いがELなのだ。
試合日程はコチラ。全て現地の日程なので、大体は日付的にその翌日の深夜2時とか3時とかになる。
2016年 9/15 グループリーグ第一節
2016年 9/29 グループリーグ第二節
2016年 10/21 グループリーグ第三節
2016年 11/4 グループリーグ第四節
2016年 11/25 グループリーグ第五節
2016年 12/9 グループリーグ第六節
2016年 12/12 ベスト32 抽選会
2017年 2月 ベスト32第一戦
2017年 2月 ベスト32第二戦
2017年 2/24 ベスト16 抽選会
2017年 3月 ベスト16第一戦
2017年 3月 ベスト16第二戦
2017年 3/17 ベスト8 抽選会
2017年 4月 ベスト8第一戦
2017年 4月 ベスト8第二戦
2017年 4/21 ベスト4 抽選会
2017年 5月 準決勝第一戦
2017年 5月 準決勝第二戦
2017年 5月 決勝
抽選が多い。抽選会の日程だけ決まっている違和感もある。
しかし規模がでかいから仕方がない。レギュレーションも確認したので、ここからはELの魅力について具体的に触れて行こうと思う。
CLより追っかけるのが面白い4つの理由。
1.実力差が混沌としていて、波乱とドラマチックな試合が増える。
ヨーロッパのフットボールというものは各国1.2位クラスのトップチームの経済力とそうでないチームの経済力に大きな差がある。
CL出場常連のチームとEL常連のチームだとやはり見えない壁みたいな物がある。
規模が違うからこれはしょうがないのだ。
EL出場チームはヨーロッパトップリーグの3位くらいから6位くらいまでと、中堅リーグの2位とか3位。またはCLの予選で負けてしまったチーム達。
この辺りのチームは、
・トップチームに対抗し、自国のリーグを戦い抜くための独自の刃を持ってるチーム
・中堅リーグながら何年もトップに居続ける勝つ強さを知っているチーム
・育成力に長け、優秀な若手をビッククラブに輩出する事を生業としていながら、その爆発力で優秀な成績を残すチーム
・ビッグクラブ間近ながらあと一つ届かないチーム。経済力も選手層も十分。
という一癖どころじゃないチームが揃う。
この辺りが戦いを繰り広げる殴り合いのバトルロイヤルがELなのだ。
ぶっちゃけた話、順位で見てもスペインの6位とルーマニアの2位どっちが強いのかなんて、わかる事の方が少ない。それが面白いのだ。
もちろん、明らかに実力が抜けているチームもいる。
が、そう思われたマンUとインテルは初戦で引き分けることすら出来ずに敗れている。
これがELの混沌の象徴で面白いのだ。
自分達の生業が自覚しているからこそ、戦える事のできる武器を熟知している。
粗探しをすれば弱点ももちろん多いが、それよりも虎視眈々と隙あらば相手の喉元に突きつけ合う、だからジャイアントキリングも、ドラマティックな試合展開も起きやすいのだ。
2.大胆な選手起用
CLと同様にミッドウィークに行われるが、一日遅い木曜日開催なので、週末のリーグ戦が近い。
しかもチーム数が多く、参加する国も幅広いのでCLより移動も多岐に渡る。
これにより、疲労面等を考慮すれば、時には積極的に選手をターンオーバーする事が重要になる。
当落線上の選手も十分にチャンスは与えられやすいし、若手の成長・活躍が欠かせないファクターになる。超新星のようにスターの若手が出てくる事もあるかもしれない。
一芸に秀でた若手の控え選手、疲労のたまった相手チームの隙。
たくさんのドラマティックな試合の要素が転がっているのだ。
3.思わぬ渋いベテラン、魅力溢れるコアな選手達
トッティ、バロシュ、カイト、ファン・ペルシー、カンビアッソ、ラウルガルシア、ベナユン、パオロカンナバーロ、ジュゼッペ・ロッシ、レデスマ、フンテラール、パト、エチェバリア。
オールドスクールなファンならピンとくる名前の羅列。
時代を彩ったベテランの選手達、ビッグクラブでフィット仕切れないが心ときめかせる輝きの一端を見せたグッドプレイヤー達。
コアなサッカーファンの心を刺激しそうな、渋く熱い選手達が今現在輝きを放っているチームが多いのもELの特徴だ。
彼らの夢はまだ終わってないし、ここで輝きを放ってくれるのがうれしい、コアなお気に入りな選手が見つかりやすい。
ロナウドもメッシもいいけど、ベナユンのドリブルがみたくないか?エチェバリアの創造性も見たくないか?
少しでも心の琴線に触れたのであれば、ELを追いかけるべきである。
4.日本人選手の活躍
日本人が所属するチームも多くELに参加している。
サウザンプトンの吉田、インテルの長友、マインツの武藤、ヤングボーイズの久保、ザルツブルグの南野、故障中だがシャルケの内田、渋い所でルーマニア・アストラの瀬戸。CLよりも多い7人。
特に久保・南野のリオ五輪組、代表のエースとして期待がかかる武藤など日本的にも活躍して一皮むけてほしい選手が並ぶ。
久保や南野に関しては、チームの攻撃の中核を担う定位置を確保しているので、是非勝ち進めて欲しいものだ。ピリッとしない日本代表のサイドバックには今後、内田の持つセンスも大事になってくるはず。復帰を期待したい。
この辺りを気にしながら追いかけるのも、日本人的には非常に興味を持ちやすい。
以上がELが面白くなる理由の4つになります。
あの人は今みたな見方もいいと思うし、ジャイアントキリングを楽しみに見るのもいい。日本人を期待して見るのもいい。
コアな魅力を持つ、ELに少しでも興味を持ってもらえればと思います!
次回の後篇では12個あるグループを全部紹介し、注目すると面白い選手やチームをご紹介していきます。しばしお待ちを。
後篇に続く!