音楽自分史を振り返る1987年生まれ的ヴィンテージ感あるオルタナティブなバンド集
新しい音楽もいいが、少し過去に遡ってヴィンテージなバンドに想いを馳せるのも乙なものだ。
年齢を重ねれば重ねるほどそんな想いは色濃くなっていく。
ほんの10年前くらい、シーンを彩ったパンチ力があった、キレのあるバンド達。
今はコンスタントに活動していなかったりするバンドもいるが、
あの人は今、みたいな哀愁ではなく、まだまだバリバリ聴ける強靭な音の中にほのかに懐かしい気持ちになる郷愁感。
年月が経った今でも、流れるとふと浸りたくなるキレのあるヴィンテージ感。
今回はそんな90年代後半-2000年代を彩ったオルタナティブロックバンドを集めて、想いを馳せてみたいと思います。
素敵な暇つぶしになれば幸い。
1.Fountains Of Wayne
2000年代前半に活躍したアメリカンパワーポップバンド。このブログに良く出てくる。
1990年代からアルバムは出していたけど、2003年くらいにブレイク。
ウィーザーっぽい切ない明るさと、オアシスのような整ったエッジが上手くミックスされエッセンス抽出されたバンドだ。
親しみやすいソフトなメロディーが極めてメランコリックな音色で鳴らされ、甘くちょっぴり切なく心に響く。
’Mexican Wine’’Stacy's Mom’の鉄板のヒット曲2曲は今後も何回も聴きたい絶対に手放したくない名曲。
いつだって聴いたって変わらない、何年も前から当たり前にあるようなクラシカルな色褪せなさは、永遠のポップな魔法。
’Stacy's Mom’の「友達のお母さんがセクシーすぎる」っていうテーマも、懐かしい少年の心を刺激して大変すばらしいのだ。
Fountains of Wayne - Stacy's Mom
2.The Subways
2003年UKロック界を賑わせたガレージロックバンド。
オアシス・グリーンデイを聞いて育ったギターボーカルが、自分の彼女とその弟を誘ってバンドを組んで作ったバンドというご近所感。
今は別れている様で余計ややこしい。でも彼女はかなりかわいい。
ミニマムで手頃で異色なメンバーだけど、バンドとしての相性はかなりいい。
シンプルなロックンロールだからこそコーラスの重なり合いがとても映えるし、一発でカッコいい!と認識させるロック的な音の強さが有る。
クールでラフなまとまりのいいサウンド、ロックンロールのイロハのイを忠実に守り、無駄な事一切なしなストレートさがとてもヴィンテージ。
’Rock & Roll Queen’’I Want To Hear What You Have Got To Say’なんかが有名どころ。
’I Want To Hear What You Have Got To Say’は彼女も歌ってる。
色んな意味で一回覚えたら忘れられないバンド。
The Subways - Rock & Roll Queen - Official Video
3.American Hifi
2000年代前半に一世を風靡したアメリカ・ボストン出身のパワーポップ/ロックバンド。
どストレートなギターのキャッチーな音が、多彩なリズムで跳ね回るポジティブパワーソング達。
ポップパンクっていってもいいのかもしれないけど、フーファイターズとかに近い陽性近代ロックロールみたいなイメージ。
肩肘はらない等身大の音楽観を、あくまでも自分のパーソナルな範囲内で投影したナチュラルさがとてもスマートに感じる。
プロデューサー的な才能もあるらしく、若手バンドを後押ししたり、音楽監督をやったりと活躍している。
ちなみにHifiっていうのはハイタッチの事。
’The Art Of Losing’’Fravor Of The Weak’など聴きやすいけどザクザク心に引っ掛かるエッジの効いたロックチューン揃い。
American Hi-Fi - Flavor Of The Weak
4.20-22s
トゥエンティトゥ・トゥエンティズと読む。イギリス出身のブルース・ロックバンド。渋い。
20代にして成熟されたブルースロックを奏ですぎてやっかみを受けたり、オルタナ界の巨星ホワイトストライプスと比肩されたりと少し不幸だったバンド。
物憂げな暗く蒼い音色をノイジーにスタイリッシュに鳴らすギターサウンドは、限りなくモノクロに近いんだけどヒリヒリと焦がされる様な不思議なアツさを感じる。
ブルースにもロックンロールにも寄りかかる事なく、新しさとヴィンテージな煌めきが理想に近い濃度で融合させている天才。
物憂げな秋にはぴったりの’Devil In ME’'Talk To Me'、この季節ぜひ聞いてみてほしい。
5. Matchbox Twenty
アメリカのオーランド出身のオルタナティブロックバンド。
なんだかわからないジャンルレスな魅力をもつ、世界的には超有名なのだが日本ではあまり有名ではなかったバンドの一つ。
ちょっとREMっぽさも感じる、どの音楽でもない様で、すばらしくポップなサウンドは、色眼鏡なく喝采を送れるいい音楽なのだ。
ちょっと何を書いているか自分でもわからないけど、聞いてみてもらえれば多分わかる。
’Unwell’’She's So Mean’なんかが有名。1stアルバムは1000万枚以上売り上げているモンスターアルバム。
6. Hoobastank
アメリカらしいオルタナティブヘヴィロックバンド。
ヘヴィだけど聴きやすいロックが流行っていた当時、日本でも大きな支持を獲得したバンド。
ボーカルが日本人とのハーフ。とても親近感の沸くビジュアルをしてます。良く日本に来てくれるし、サマソニ2016でも来日した親日バンド。
音の響きを大事にしながらも疾走感を出すメロディックパンクにも影響をうけて、ただラウドでヘヴィなだけではないスピード感も感じるサウンド。
シンプルでストレートなメロディーで実力派なイメージそのままに、まだまだ活躍中。
'The reason'は2000年代でも1.2を争うバラード、'Just One''Out Of Control'がタイアップに使われたりと人気を獲得していた。
7. Quietdrive
エモパンクとかスタイリッシュなポップパンクが流行った時期、頭一つ抜けるくらいかっこよかったバンド。
2006年のデビューアルバムがスマッシュヒット、特に日本で爆発的なセールスを記録した。
スタイリッシュな見た目そのまんまに、セクシーにウェットにスタイリッシュなポップパンクを鳴らす。
エモーショナル、かつスタイリッシュっていう、いままでにない画期的な相乗効果を感じる相当にキレのあるバンドだ。
シンディーローパーのカヴァー’Time After Time’、後のALL TIME LOWとかにも繋がってくるドラマチックな名曲’Rise From The Ashes’が入った1stは00年代屈指の大名盤。
Quietdrive - Rise From the Ashes
8.Jason Mraz
バンドではないけど、2000年代を代表するシンガーソングライター、ジェイソン・ムラーズ。
カフェにテレビに映画にと、とにかく色んな所でかかっていた。そして驚異のなんだこの曲いいな率を誇る。
サーフ・レゲエ・ファンク・ソウルを、オーガニックに調理してナチュラルに仕上げる才能は凄かった。
都会的で最先端だけど、素朴な彼の声が絶妙な相性だった。
全世界で大ヒットした’I'm Yours’はそれこそ、シンガーソングライター史に残る名曲。
Jason Mraz - I'm Yours [Official Music Video]
9.Kula Shaker
2000年以前になるけど、キレのあるヴィンテージ感はこのバンドの為の言葉の様。
クラシックロックもサイケもブリットポップも、そしてインド音楽も同時に感じるマジカルポップロック。
そのフリーキー過ぎるスタイルが異色でありながら、抜群のポップネスで魔法の様に聴く者を魅了していった。
似たようなアーティストで例える事が難しい、しいていうならジミヘンだしオアシスだしインド音楽の有名な人になる。
要するにスーパー音楽錬金術師というわけだ。
’Hey Dude’’Smart Dogs’のフックは最高だし、’Govinda’なんてダサいと勝手に思ってたインド感満載だけどなんでこんなにカッコいいんだ。
10.No Use for a Name
最後はこのパンクバンドを据えたい。本当に大好き。
結成は1987年で1990年代から活躍してたけど、2000年代に入ってもシーンを引っ張っていたメロコアヒーロー。
アグレッシブだけど、胸がアツくなり泣きそうになる。
彼らにしかできないメロディアスでセンチメンタルなメロコア。
もうトニーの声が聞けなくなってしまった事で、本当に唯一無二のモノになってしまった。
亡くなったのはもう4年前になるけど、まだまだ喪失感が拭えない、影響力のあるバンドだった。
’soulmate’'Let Me Down'’Why Doesn't Anybody Like Me?’'International You Day'名曲は尽きないけど、初めて聞く人にもこの辺りは凄いおすすめ。
知らない人は一曲だけでも好きになってほしい。
No Use for a Name - Soulmate (video clip)
キレのあるバンドを探して
以上いかがでしたでしょうか?
まだまだロックは進化してこの先、どうなるかなんてわからないけど、自分が効いてきた誇り高きヴィンテージな音楽たちに敬意を表してまとめてみました。
気に入っていただけるバンド・曲が少しでもあれば幸いです。
音楽の秋を楽しむ一端を担える記事になってほしいと思います。
それではまた別の記事で!