選手レビューのまとめ 90年台のマンUとサッカー界を彩った「ファーガソンの雛鳥達」
【カノッサの屈辱】とか【神の見えざる手】とか【ラプラスの悪魔】【オッカムの剃刀】とか響きの格好いい用語が、この世にはある。
そのものを現すのにビシっとハマってるし、響きも言葉のチョイスも完璧。
数々の業界にそういう言葉があって、その見出しには心惹かれるし、絶対に忘れないインパクトがある。
サッカー界において、最近の僕にビシっとハマっている言葉は【ファーガソンの雛鳥達】なのである。
90年代のマンチェスターユナイテッドの黄金期を作り上げたアレックス・ファーガソン監督。その彼の象徴的な偉業の若手育成・抜擢プロジェクトの結晶の選手たち。
ユース時代から国内を席巻し、鮮烈な活躍を続け10年単位でチームを支えた基盤となるクラブチームとしての理想的な形。
今回は名前の響きも、言い得てる感も完璧なフレーズのファーガソンの雛鳥達をまとめてみました。
The Stone Roses - "Elephant Stone"
ファーガソンの雛鳥達とは
スコットランド代表監督を経て、1986年に低迷中だったマンチェスターユナイテッドの監督に就任したアレックス・ファーガソン。
シンプルサッカーで柔軟な対応の出来るサッカーに選手たちを当て込み、規律を大切にする怒ったら超怖い監督。
基礎的な指導、筋の通ったメンタル管理が上手く、元々若手育成に定評があったが、1990年台に入りマンUでもその手腕を振るい出すのだ。
92年にアカデミーのクラスで同期だった、ディヴィット・ベッカム、ライアン・ギグス、ニッキー・バッド、ガリー・ネビル。
その一つ下の世代のポール・スコールズとフィル・ネビル。
この選手達に自ら英才教育を施し、ユース年代で完璧な完成度を見せつけFAユースカップで優勝し、徐々にトップでポジションを奪い全ての選手がその後の黄金期を支えるメンバーとなる。
それ以外のビッグネームも数々獲得してきたが、彼らは中心で有り続け、チームの基盤で有り続けた。
アカデミーにそんな才能が集まること自体もマンUならではといえるかも知れないが、その一つ一つを丹念に丹念に磨き上げられるチームと監督があって、トップチームの根幹を担わせる展望を持ってた事も凄い。
バブリーな時代、他所からいくらでも選手は取ってこれる。
ユース出身の選手を他所に売って利益を得るというやり方もスタンダードだ。
だからこそ雛鳥たちは理想的なクラブのあり方すら思い出させてくれた特別な戦士たちだった。
一人一人、物凄くタレント性が溢れてるし、明らかな長所があって、全部合わせれば更にケミストリーを発揮できそうな凸と凹具合も凄い。
今までに想いを馳せた選手たちをまとめてみました。