あのバンド名はこうして決まった!
粋なエピソードから呆気にとられる程あっさりしたその由来をまとめてみた!
以前、ロックバンドのロゴについても想いを馳せたが、今回はそのバンド名の由来をまとめてみた。
いくつかのバンド名は、ファンをやってる内に自然と知ってたのもあって、面白いエピソードだったり、え?と思うものだったり様々なのが面白い。
僕ら音楽ファンにとって挫けそうな時ここぞって時に胸に秘める最強のワードになり得るバンド名は、一体どういうものなのか。
今は亡きクリス・コーネルが率いたスーパーバンド、Audioslaveが面白い事を言っていた。バンド名には2つあるらしい。
1つは名前がバンドを形成するもの。言葉の意味がバンドを表しているものだ。
1つは言葉や由来には全く意味は無くとも、バンド名が言葉に意味をもたらしているものだ。
物凄く大切な様で、その実ただの名前でしか無い。
結成時に実にあっさりと付けられたものが多いけど、まるで名前自体に彼等が意味を吹き込んだ様に、彼等の名前には彼等の音楽と生き様が乗っかって大切な言葉になる。
それを噛み締めて聞くのも、またきっと良いもんだ。
備忘録的にまとめるちょっとした小話コラムシリーズ。たくさんのバンドを少しその曲ともに挙げていきます。
素敵な暇つぶしになれば幸い。
その他のコラムシリーズ
1.Green Day
泣く子も笑うパンクロックバンド、Green Dayの由来。
'Green Day'という言葉の意味自体は、大麻・葉っぱ系のドラッグを吸ってキマってる日という隠語だ。
そこから彼らの前身バンドSweet Children時代に作った'Green Day'という歌が大元の由来である。
’雲が落ちて肺に喜びが溢れる、なんか新しい物でも探したい’
ドラッグしか楽しみが無かった退屈な日々、そして今やチルドレンから時代のキッズ達の最強のアイコンとなったグリーンデイ。
無尽蔵な程キャッチーでハイパーなエナジーに満ちていながら、乾いた心地良い疾風の中にどこかキレそうな荒々しいキレが僕らに刺さるのも、彼らのルーツでもあるグリーンな日々からの反発力とその陶酔感がパワーを持たせているのかもしれない。
Green Day- Green Day with lyrics
2.Weezer
心のフェイバリットバンド、Weezerの由来。
リバースの子供の頃のあだ名という説が有力な様だ。
弱虫とか泣き虫とかの意味で使われ、根暗すぎる側の問題児的な人を指す言葉らしい。
その言葉を誇らしげに掲げ続けたちょっと変なバンドは、どこまでもナードで等身大、それでも時に少しだけ強がって、それがたまらなく格好良く、僕らがナヨりそうな時に無限の勇気を与えてくれ続けてくれた。
そう考えるとWの文字が今、勇気の証になったのは感慨深いし、彼らがウィーザーとしてのナイーヴィティをアイデンティティとして強く誇りを持ってくれてきたからこその言葉なのだと思う。
3.The Libertines
リバティーンズの由来も彼ららしい。
居候してたバーにいよいよ追い出され、橋の下で生活をしてた時。
川で流れていたボトルに石を当てられた奴がバンドの命名権を得るという遊びをしていた。
当たったボトルにリバティーンズと書いてあったというロマンティックな説もあるらしいが、実は5時間かけても当たらず辞めようと思った時にふと落ちてた新聞にLibertinesの文字があったらしい。
まだ何者でもなく、一切の光明すら見えない荒んだ生活。だがそこにこそ真のロマンティックストーリーのきっかけになるモノが、きっと見えやすいのだ。
4.Rentals
ウィーザーの初期ベーシストとしてその音楽性に多大な貢献を果たしたマット・シャープが脱退後立ち上げたバンド、レンタルズ。
マット・シャープはボーカルとして唯一のオリジナルメンバーで、数々のメンバーが参加しては去っていくレンタルズは名付ける際に、’色んなアーティストが参加しては去っていく。だから色んな人から借りているんだ’という発想から付けられた。
謙虚で粋で素敵。そしてとてもバンドの状況を捉えている。
凄く人に言いたい由来No1。
5.NoFX
ハードなパンクを牽引する最重要で最重鎮なバンドNOFXも過激な由来。
ベース/ボーカルのマイクとギターのメルヴィンでバンド名をパンクレコードを聴き漁りながら考えていた所、Negative FXというハードコアバンドのレコードが目についた。
こんなダサいバンドにはなりたくない、とNOFXと名付けられたそう。
一枚のレコードを出したっきり解散したバンドらしく、彼等に言わせりゃ胡散臭いというバンドの様だ。
ハラハラするような正直ぶり、そしてそれを使い続ける事に、パンクで有り続ける事を望み気にくわないものには何処までも何時までもノーを言えるバンドである、その象徴にすら思えてくる。
6.Bad Religion
1980年代にメロディックなハードコアを地上で鳴らして以降、40年近く活動を続けるパンクゴット、Bad Religion。
そのまま’悪い宗教’という意味のバンド名には彼ららしく深い意味を想起させる。
反体制的でありつつ理知的に。
暴力性よりも知性がミックスされて感じるのは彼等らしい響き。
自分達こそが、って皮肉も感じれば、不屈のリベレイションのエネルギーも感じる。
ただ喚き散らすよりもに強く深く刻まれるように残るのは、この両面性があるからこそだ。
7.MXPX
スケートパンク、ストリートパンクシーンの中で特別なバンドで有り続けてきた大ベテランMXPX。
元々のバンド名は何となくの字面で決めたMagnified Plaidだったのを省略しMxPxとした事が始まりの様だ。
長く意味のあるものよりも、キャッチーに親しみやすくそして格好良く。
省略の勝利こそポップパンクの真髄であり、そのベクトルはバンド名の由来の時点で良い方向性。
字面もカッコ良けりゃ響きもカッコいいし、ショートで覚えやすく瞬間着火可能なインスタントな魅力こそ彼らが欲しているものなのだ。
8.The Offspring
最もセールス的にパンク的に成功しているトップのパンクバンド、The Offspring。
元々はManic Subsidalというバンド名だったが、当時のメンバーのアイディアで改名。
それがオフスプリングという言葉だったのだが、2つ以上の意味で良い!となったそうだ。
バカ息子というスラングでの意味をとってパンク的なニュアンスとしても響くし、子孫という本来の言葉の意味をとってロックの新しい子孫という挑発的な意味も含ませてるようだ。
ロウでストリートな存在でありつつ、誇りともなった情熱的な信念を見せつける。
彼らの楽曲のようにどこまでもタフな名前の意味になった。
9.Jimmy Eat World
世界で最もエモいロックバンドで有り続けるJimmt Eat World。
ボーカルのリントンが幼い頃の2人の弟(ジミーとエド)の喧嘩の一幕からバンド名が付いた。
身体が大きいジミーが常に喧嘩では勝っていて、いつも泣かされていてばかりだったエドが、不細工にデフォルメしたジミーが地球を食べようとしている怪物のように描いた絵を冷蔵庫に貼り付けた。
そのタイトルにジミーは世界を喰うやつ=ジミー・イート・ワールドと書いてあったようだ。
語呂もいいし、凄くエモいストーリー。
10.SUM41
シーンに戻ってきてからも存在感を放ち続けるSUM41。
パッと見不思議なワードと数字の組み合わせの、あまりに有名なその由来のエピソード。
仲間たちと見に行ったワープトツアーでノーエフのステージを見て、バンド結成を心に決めた。
それが夏休みの41日目だったからSUMMER41となった。
高校最後の夏休みの終盤に自分の人生を賭けて追いかけるべき憧れの光景に出会えた青春映画のようなストーリー。
いつまでたっても人に伝えていきたい素敵な始まり。
11.Blink182
ポップパンクシーンのド真ん中でハチャメチャやって常にアイコン的だった最高のポップパンクバンド、Blink182。
バンド名で良くあるのが既に別のバンドが使用していてトラブルになる事。
Duck Tapeというバンド名でスタートした彼らもBlinkという’眩い’という単語に惹かれブリンクとだけ名乗ることにしたが、すでにその名前で活動していたアイルランドのバンドに訴えられたため、182を付けて改名した。
この182の由来が諸説あって、たまたま泊まっていたホテルの部屋番号だったり、マークが逮捕された時の法定整理番号だとトムは言っていたり、アル・パチーノに許可を得たと言っていたり(?)。
いずれにせよ改名により絶妙の語感を手に入れて、よりストリートらしいアイコニックなバンド名になったのは間違いない。
blink-182 - All The Small Things
12.Sugarcult
個人的に大好きなパワーポップ/ポップパンクバンド、Shugarcult。
凄く好きなバンドだけどこの記事を書くまで由来は知らんかった。
ティムの隣に住んでたレズビアンのグループの名前らしい。
確かにシュガーでカルトなんてセクシーで甘美なワードの響き。
ぬけの良い開放的なドライブ感とどっかこのワードに引っ張られた様な妖しく美しいエッジ、何となく今知ってとても腑に落ちた由来だった。
13.Daft Pank
世界初のロボットパンクグループは常にどこまでも最新鋭を行くDaft Punk。
前身のパンクグループでの演奏がイギリスの音楽誌に酷評された際のa daft punky thrashというダサいパンクでのたうち回る意味のフレーズが気に入って短くしてDaft
Punkとしたらしい。
音楽性をガラッと変化させ、今やのたうち回るほどカッコいい唯一のサウンドを産み出す彼らにとっては、バンド名て概念すら些細な事に想える。
酷評した評論家は自慢するんだろうか?