Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

人生を決定付けた1曲 ELLEGARDEN'Alternative Plans'に想いを馳せる

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ELLEGARDEN 'Alternative Plans'に想いを馳せるコラム

元号が変わるなんて思いもしてなかった。
平成とタメで歳を重ねる1987年生まれの僕にとって、実は平成は凄く馴染み深かったのかもしれなくて、今のところしっくり来ない感が僕を支配している。
これはターニングポイント的なタイミング。なんせ国ごと動いた。
自分の事を考える時間が中々無かったが、やっと落ち着いてきた今自分の事を考えてみる。
 
皆様にもあると思うが僕にも人生を決定付けた1曲がある。
ELLEGARDENの'Alternative Plans'
何処か普通ではない、そういう意味で少し違った何かにこだわって生きたい。
鮮やか過ぎるこのオルタナティブというワードに僕は心を奪われそう決めた。
でもいつしかそれを追ってるだけでカッコいいと思ってた。
’そんな風になるつもりはなかった’
この間ふと聞いた時に、ふとそんな歌詞が心に刺さって痛かった。
何千回と聴き重ねて、その度にわかった気でいたが、まだまだ僕は言葉を振りかざしてるだけだった。
 
大好きな言葉、大好きな曲だからこそ、自分の本質に共鳴させて譲れない物に練り上げていく。
新しい時代を生きる為、ここで大好きな一曲に想いを馳せるちっちゃいコラムだ。
素敵な暇つぶしになれば幸い。
 

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ELLEGARDEN'Alternative Plans'

 

Alternative Plans

Alternative Plans

  • ELLEGARDEN
  • ロック
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

2008年の活動休止前、最後のシングルとなったのが2006年の'Salamander'。そのカップリング曲に'Lately'とともに入っていたのがこの'Alternative Plans'だった。

Altenativeという言葉は訳すと凄く難しい。

「代わりとなる・(今までにない)新しい・慣習的方法を取らない。」というニュアンス。

Alternative Plansは「今と違う代わりの選択肢」という意味になる。

ロック・ミュージック的にもオルタナティブ・ロックという大きな括りでこの言葉は使われてて、もちろんエルレもオルタナロックバンドと言えるだろうし、このタイトルもそんな部分からインスパイアされたものもあるかもしれない。

少なくとも僕らロックリスナーにもピンときやすいワードだった。

 

その後、最後のオリジナルアルバムとなったのが2006年の'ELEVEN FIRE CRACKERS'にも再録して収録されたアルバムの曲ながら凄く大切な一曲。

このアルバムのツアーのライブDVDのエンドクレジットの曲にも使われていたり、今思えばどこか時計の針を止めかけていたバンド活動を照らし合わせて見ると、余計ドラマチックにオルタナティブという言葉が目を引く。

オルタナティブなプランが何を歌ったものなのか、には邪推も含め色んなことが想像できるし、それが聞き手のパーソナルな状況に重なり響くのも名曲の条件でもあるのだ。

実際のオリジナル・アルバムのエルレ最後の曲は'Marie'だったが、どこか彼らの時代のラストトラックの様なイメージも勝手にもってしまう憂いと切なさを孕んだ爽快さがあって、どこかELLEGARDENのサウンドが彼ららしく色濃く結実した感もあった。

 

'Salamander'のカップリングの初録版の方よりも、再録したアルバムVerの方が僕は好き。

イントロからカセットテープ聞いてるみたいなモノクロームな雰囲気の弾き語りから幕を開ける。
アコースティックで美しいギターの音に鮮やかに映えるクリアなイントネーションの細美のボーカル。
透き通った伸びやかな声はポジティブでありつつ、どこかセンチメンタルに尾を引くブルーな憂いを残す。
’夢に見る事がある。今と違う環境を手に入れる僕達を。’
’ごめんね、こんな風になるつもりじゃなかったんだ。’
割とヘヴィな閉塞感を穏やかに美しいメロディーラインに乗せて歌う。
このブルーであっても陰湿にはならずカラッとした感触こそエルレガーデンの音楽的な特徴の1つだった。
 
助走ゼロで瞬時にロックサウンドど合流しスピーディーに展開していく。
あっさりとロックさを帯びれる鮮やかなメロディーだからこその爽快さで、跳ね上がるドラム、振り下ろされるザラザラのギターでシンプルにエッジが効くいつまでも噛み締めていたいヴァースの部分。
’いくら正当化したって、結局うまくなんて行かないんだ’
自堕落な生活とそれを正当化する自分を蔑んで行くメッセージも、どこか無機質なほどニュートラルに淡々としたテンションで、どこか達観したようなクリアなボーカルが進む。
 
ロックな音像に慣れてもう一段階厚みがまして、もう既に聴き馴染みの良いサビに入る。
いつの間にか見渡せば星空の下にいたみたいな様な、キラキラとした世界が回っている燦めく高揚感。
WeezerNew Found GloryJimmy Eat World全部混ざってオルタナティブにキャッチーに弾けた音楽性こそ、最も歌って欲しい歌を歌っているというエルレの魅力そのものだし、瞬時にサビがメロディーが口ずさめる親しみのあるサウンド。
高速で僕らを巻き込みながら降り注いでいくドラマチックな盛り上がりでも、馬鹿みたいに明るくなく、どこまでも少し憂いがあるからこそパーソナルな心のどこかにすっと染み入るのだ。
どこか諦めた様にでも爽やかに終始するボーカル、胸の奥につっかえるモヤモヤがあっても爽快に見上げられる僕らの現実レベルでもリアルに重ねられる想いがあるはずだ。
 
'心が何かを求めても、いつもごまかしている'
こういう類のメッセージをあるゆる場面で細美武士は言ってきた。
感情に素直になる為には、ありとあらゆる障壁がある。
それは時に自分自身でもあったりして、その為の闘いをしなくてはならないのだ。
ドライに爽やかだけど、感情から生み出され終盤につれライトアップされる様な細美の声と、紡ぐ様に優しく鳴るギターメロディーに、ポップな美観を損なわず、爽快に憂鬱にロックサウンドを滑らせるサウンドデザイン。
聞き手として一方的に聞いていたはずが、いつしか同じ方向で音に乗り物思いにふけられる、Alternative Plansはパーソナルなアンセムになった。
 
何もかもが順風満帆で1つも問題が起こらない事などあり得ない。
その度にオルタナティブな事に想いを馳せているだけでは駄目なのだ。
現実逃避的なメッセージが続くこの曲で、これに気づかないといけない。
 
オルタナティブとは、凄く絶妙な言葉だ。
ポジティブでもあるしネガティブにも成り得る。
最初と違ってもいい。
でも違う事だけを誇るな。
それだけ厳しいことを自覚しろって事だと、今襟を正された気分だ。
こうやって名曲はよりパーソナルに深いものになっていくんだろう。
 
聴く度に何か答えを見つけなきゃいけないわけじゃない。
その時何か掴みかければいいのだ。
この曲で星を数える様に自分の失敗を数えればいい。
きっとそこに輝いているから。
そういう機会を与えてくれるのだこの曲は。
 
やんなきゃ行けないこと、やりたいこと、やった方がいいこと。
元号が変わろうがその全てが好きと嫌いでわかれてて、好きな奴嫌いな奴が絡んでくる。
ちょっと外れた位置にいる僕を格好いいなんて思わない。それは正当化だ。
こうあるべき、自分はこうあって欲しいと願ってやまない姿、そこに向かう決意を燃やせた良い時間だった。
こうやってまた歌と一緒に令和も過ごせたら、それは幸せなんだろう。
 
雑記にお付き合い頂きありがとうございました。
またこうして文章を書き続けていければ幸い。
それではまた別の記事で。