Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【エルレガーデン】今振り返るELLEGARDENの30曲【2019.7.9リライト】

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今振り返る!エルレガーデンの曲をランキングでご紹介

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the HIATUSのボーカルにして、MONOEYESのギターボーカル、そしてELLEGARDENのギターボーカル、細美武士。
日本のロックシーンを引っ張る存在。
メディアに積極的に出るわけでもなく、あくまでもバンドとしての活動を愛し、
大多数に向けてより、自分の音楽が届く範囲で、オーディエンスの眼前で期待に応え確かな熱狂を巻き起こしてきたアツい僕らの世代のヒーロー。
その彼の始まりのバンドELLEGARDENを今振り返り、珠玉の30曲をランキング形式にしてご紹介しようと思い立った。
僕が独断と偏見で選ぶ、大好きでそして全然知らない人にも勧めたい順番だ。
 

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僕にとっても英雄的なバンドで、もちろん僕だけのものではなく近しい世代の人はバリバリ聴いていただろうと思う。
現在は活動休止中ちょこっと復活中だが、MONOEYESのまっすぐなロックサウンドに想いを馳せる人も多いはずだ。
ELLEGARDENの本質はWeezerNew Found GloryJimmy Eat Worldに感じた爽やかでサラサラの乾いた肌触りのアメリカの風を、さほど遠からぬ感触で僕らの身近で鳴らしてくれる所にあった。
キャッチーで馴染み深いビッグメロディーを、親しみやすさを失わず切れのあるバンドサウンドで構築し、唯一無二の細美武士の声でドラマチックなロックサウンドへと溶け合わせていく。
時代の色眼鏡で見てるかもしれんが、破格のバンドだったと、今でも思う。
 
あんまり知らない人にも是非聴いてほしい曲ばかり。時代違うって人も是非聴いてみてほしい。ロックにおいてあんまりそれはカンケーないのだ。
さんざん聴き倒して隅々まで知っているつもりでいたが、改めて聞く良さも知った。
ど真ん中っていう同志的な人も、是非聴いてみてほしい。
10年前の活動当時選んだら多分全く違う選び方をしていたと思う30曲。
聴きながらご覧頂けたら幸いです。
 

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Spotify 再生リスト

30位ー21位

○30 'Bare Foot'

記念すべき1stシングルとなった初期の象徴的なギターロックチューン。
限りなく透明に近く青い、爽やかでエネルギッシュな風を感じ、何よりのけぞるようなメロディーとサウンドの完成度。
ポップなロックという馴染みやすさはありつつも少し擦れてエッジだったオルタナ感があまりにも新鮮で、今までの音楽が色あせて見えるくらいの衝撃があった。
 
○29 'Raindrops'
'Bare Foot'のシングルのカップリング曲の雨の様に降り注ぐオルタナパワーポップ。
初期の曲ながら、後にアメリカ発売向けにリマスターされる完成度の高い隠れたアンセム。
生形のエモーショナルなギターサウンドを軸に、スタイリッシュなロックにまとまるセンスはこの頃から凄い。
 
○28 'Bored Of Everything'
4thアルバムの直球のギターロックナンバー。
ポジティブに眩しいギターメロディーに載せて、俺は何てダメな奴なんだって嘆く晴れ晴れとした傷心。
ファニーで朗らかなギターリフとフック満載のサウンドという彼らの良さがストレートに出たオーソドックス的な一曲。
 
○27 'Surfrider Association'

エルレ屈指のサマーソング。これを書いてるのが冬なんだが、夏ならもっと順位が高い。

性急なメロコアビートに陽性のメロディーが刻まれ、真夏の太陽の如く煌めき疾走する、ライブでもハイライトになるキラーサマーチューンだ。
大きく空に拳を突き上げたくなる活力はエルレのどの曲にも溢れている。
当時ラジオで細美と生形でやってたアコースティックも良かった。
 
○26 'Insane'
 
スローバラードの美しくエモーショナルなナンバー。
後にハイエイタスにも繋がりそうな、美しさと激情が散りばめられた一曲。
鼓動のように脈打つギターと鮮やかなファルセットが清廉と広がり、次第に鮮やかに燃える様に広がり、暖かくも焦がすも聴いてるその時の自分の心次第だった。
ラジオで、リスナーが喧嘩したまま亡くなった育ててくれた叔母の為に叔母が好きだったこの曲を流してほしいってエピソードがあって、喜んで、と一言言ってこの曲をかけた細美に心打たれた。
 
○25 'New Year's Day'
 
シングル、"ジターバグ"のカップリング曲。
新年一発目に聞きたい曲10年連続くらいぶっちぎりNo.1。
反骨的なエネルギーに満ちたロックサウンドと、来た道をほんの少しだけ振り返る様な、センチメンタルな気持ちも詰まった2面性はエルレの真骨頂。
きっとこの曲の光景を思い浮かべて、笑顔じゃないやつなんていない。
どこか疾走感がありつつノスタルジックで、真冬に上がる花火の様に、少しだけ現実から切り離された大切な瞬間の空気も感じる冬の名曲だ。
 
○24 'Acropolis'
休止前最後のアルバムからクリエイティブなギターロックチューン。
エッジーでオルタナなギターリフで開幕し、クールネスとエモーショナルを抱え込んだノイジーかつ多彩な音が、細美の声を中心にスタイリッシュにバランスを取る軽妙なスリル。
やっている事は変わりなくエルレガーデンには間違いないんだけど、燃える様なサウンドを成立させるクリエイティブスケールの大きさに度肝を抜かれた一曲は、彼らの変貌の一端だった。
それが最後のアルバムになった事が惜しいとも思える、新境地を感じさせた衝撃は忘れない。
 
○23 'Lately'
 
こちらもラストシングルカットされた'サラマンダー'カップリング曲。
飾り気なしの耳障りのいいパンキッシュなリフに、重たいものは置いてやりたい音を突っ走ってやろうって気概が現れている様なシンプルなロックナンバー。
なんでもない事なんだけど、最近さ、みたいなフレンドリーでライトな感覚がとても好きだし、キャリア長さとともに深みが増していくのは、こういうポップパンクなナンバーでも変わらない。
 
○22 'スターフィッシュ'
こういうストレートでピュアに刺さる曲で、僕らをあっさりと貫けたのもエルレの凄さだった。
流れ星のように煌めくリフに、心に刺さらずにいられない少し恥ずかしいけど歌になら載せられるピュアなメッセージ、キラキラとした星満天の光景が浮かぶロマンチックでエモーショナルな一曲は、彼らだから出来た抜群のキャッチーさ。
「いじりまわした靴のヒモ」の歌詞に恥ずかしくも胸を打たれる男性は多かったはず。
 
○21 'I Hate It'

4thアルバムのミドルロックチューン。

ヘヴィで内傷的な想いを歌う、心の奥の奥の琴線にまで触れる細美の声は、次第に爆発するように花開く感情に彩られ、プリズムの様にキラキラと輝く。

あくまでも無機質で美しいギターメロディーと、鮮やかなコントラストになったエモーショナルな爆発は爽やかですら有る。

それでもあまりにも直接的で切ない歌詞の内容は、20歳前後だった僕にとって衝撃的に残っている。

 

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20位ー11位

○20 'BBQ Riot Song'
これも夏ならもっと順位が高いサマーチューン。
降り注ぐ太陽、白い砂浜、このメロコアなビートで夏はキマりだ、と本当に思ってたし、今でもそう思っている原型みたいな曲。
夏の陽光を結晶化したようなド陽性メロコアサウンドに細美のクリアな歌声が絡み、鮮やかに過ぎ去っていくひと夏という途方もないロマンチズムを生み出す。
そんなマジカルなカッコよさを帯びた夏の決定版。
 
○19 'TV Maniacs'

ほぼ毎日リピートして聴いていた細美のラジオ’Riot On The Radio’の延長戦'Radio Maniacs'のテーマソングでもあったファストなロックナンバー。

このリフは一生忘れない。ってファンは多いだろうと思う。

アグレッシブでソリッドなギターリフが起点に導火線の様にバンドサウンドが疾走り、心地よく爆発を迎える鮮烈なパワーロック。
 
○18 '金星'
ライブのクライマックスを飾る事が多い日本語詞の名曲。
反骨心や悔しさとか物悲しさを詰め込んだような泣きのギターリフ、降り注ぐ星の光の様なメロディーに、ピュアな細美の声が響く。
青い歌詞を「若いね」とどんなに嘲笑されても、彼等が前を向いて鳴らし続けたルーツの様な曲で、誰もが胸に持っていたいアツい想いがテンダーな歌声に詰まっている。
 
○17 'So Sad'
ガツンと振り下ろされるヘヴィなギターリフが特徴的なパワーポップナンバー。
細見と生形が近づきつつギターを振り下ろすお決まりのアクションは気持ちよかった。
居なくなった彼女を思う憂鬱が深まるのと相反するような躍動感がいい対比。
フラれた時はこうやって前を向こうと思ったし、それは今でもそう。
 
○16 'ジターバグ'

中期のシングル曲のキャッチー&メロディアスな光あふれるギターロック。

釣りが趣味の細美が、あんまりメジャーじゃない釣り具を「俺はこれでいいんだ」ってずっと使ってたエピソードが元のタイトル。
少なからずエルレのテーマにそういう「俺はこれがいい、周りの奴らで決めつけんな」ってアティチュードがあった。
そういうものがいわば凝縮された彼らのテーマが象徴されたアイコニックなナンバー。
 
○15 '風の日’
初期からファンに愛される日本詞のキラーチューン。
誰もが心に宿ってはいつの間に消えていく、ピュアで核心をついたメッセージをあっけらかんと叫べるカッコよさ。
多彩さよりも、猛烈なキレの良さを見せる確かな歌の良さは、直情的なメッセージ性ともマッチして不動の人気を誇る。
○14 'Winter'

後期のギターロックバラード。冬だから順位が高いのもあるけど、確実にいい歌。

白銀の雪原の上に立って、歌声と共に白い吐息が見えそうな荘厳な音。
加速するサウンドの中でも、どこか流麗な美しさを感じる世界観も創り出す、確かな音のクオリティが破格なのだ。
 
○13 'No.13'
13だから13位なのだ。
彼らの中でも最も高速&メロディックなギターロックナンバー。
吹きすさぶ海風のように美しいギターリフに、スピーディーで良質なグッドメロディーを牽引して、ジェットコースターの様に襲いかかる。
9/9の空のように、限りなく青く鮮やかな細美の声。
多分この曲が無かったら9/9は僕にとってなんて事ない一日のまんまだったはずだ。
 
○12 'Cuomo' 

細美の敬愛する憧れのバンド、Weezerのフロントマン、リバース・クォモに向けた歌。

ウィーザーばりのフックが効いたパワーポップサウンドの行進。
この曲があったから、僕はWeezerを知り、大好きなバンドになった。
こうやって音楽は巡り巡るんだと思う。そういう意味でも大好きな一曲。
 
○11 'The Autumn Song' 

カップリング曲ながらライブでも大人気の超キラーチューン。

キャッチーにセンチメンタルなギターロックで、ぽっかり空いた秋の胸の隙間をアンセミックに鳴らす。
All the nice girlsって歌詞で会場の女の子を指差す細美が、どこまでもカッコよかったのだ。
 

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10位ー1位

○10 'Pizza Man'

 

アメリカのピザの配達員のワンシーンをコミカルに描いたファニーなポップパンクチューン。

コメディータッチの少し早回しの映像が浮かぶような、そこはかとないアメリカ感はエルレならではの光景再現度だ。

ペパロ二クワトロ!の大合唱は、ライブでも定番である。

 

○9 'Fire Cracker' 

活動休止直前のアルバムの度胆を抜くようなオープニングトラック。

ドラマチックな展開のハードなロックナンバーで、彼等の1つの変化というか到達点を感じたバンドとして新次元のロックサウンド。
ささくれて攻撃的なサウンドでも、ギリギリの所で美しさや感触の良さを残す細美の声の存在感とバランス感覚が凄い。
 
○8 'Marry Me' 
好きだった女の子の俺じゃないイケてる男との結婚式という、悪魔的な光景を見る男を歌うセンチメンタルなギターロック。
彼はクォータバックで、とかアメリカ感漂う内容だけど、共感しない男はいないはずだ。
開放的だけど、どこか切なさが尾を引くドラマチックなサウンドデザインにストーリーを意識せざるを得ない。
いつか初恋の女の子の結婚式でうたってやるのだ。
 
○7 '45'
 
1stアルバムのスモーキーなギターロックナンバー。
湿度ゼロの心地よいビートと、自在にうねるギターのエルレの原風景はこの曲にある。
いつまでも色褪せず不変で悠久な魅力が、実はどのキャッチーな楽曲よりもこのインディーな感触な、オルタナティブなエルレクラシックスにこそあるのに、変わらない彼らの本質が隠されているのかもしれない。

 

○6 'Middle of Nowhere'
 
1stアルバムのダークでシリアスなロックバラード。
陶酔感あるメロディーとギターサウンドがしっとりと艶やかに包み、闇雲でも希望を渇望する様な感情を描くバンドらしい一曲。
ライブでも年数を重ねる度に、スケールを増していった彼等のハイライトになる曲だ。

 

○5 'A Thousand Smiles'
1stシングルのカップリング曲でどのアルバムにも収録されていないが、鮮烈な印象を抱く名曲。
メロディアスなギターサウンドが降り注ぐ、どこかエルレらしく無さも感じられる、ドラマチックで甘くもエモーショナルな感触。
かつてない不思議な味わいに包まれる、一生心に残るショートムービーを見た様な、心の何処かでずっと鳴り続ける印象深い名曲。

 

○4 '虹'

日本詞の中で最も美しいロックチューンだ。

ツアーの合間に、盟友アジカンのゴッチとテナーのホリエとホテルを抜け出した時に、空に虹がかかっていた時の光景の曲らしい。
まっすぐな歪みのないピュアに染み入る歌詞、ノスタルジックで色鮮やかなメロディーの奔流は、自分の中の何かを思い出さされる様な一瞬がある。
自分の中の鮮やかな光景を限りになく鮮明に美しく切り取ったからこそ、ある意味、最もメッセージ性の強い、日本のロックだ。
 
○3 ’Supernova’
シングルカットはされていないけど、彼らの代表曲と言えば、で必ず挙がるエネルギッシュなパンクチューン。
エモ、ポップパンク、パワーポップも含めて爆発させたエルレのロックナンバーの傑作。
パチパチと弾けるメロディアスな音の輝きが眩しい、凝縮したエネルギーを真っ向からキャッチーにぶつけてくる。
何千回聴いても一回目の様に心躍る一生聞くアンセム。

 

○2 'Red Hot'

ちょっとくらいの困難ならあっという間に吹き飛びそうな魂心の爆風ポップパンク。

冒頭の儚げなソロからサビに向けてエンジンがかかり、自在に暴れるギターとメロディアスなロックグルーヴで期待通りの爆発を魅せる。
音楽に救われる駄目男を描くウィットに富んだ英詞もエルレらしさ抜群。
ものの数分でロック魂をリチャージできる名トラックだ。
 
○1 'Alternative Plans'

1番これが好きと胸を張って言いたい、頭の中が嬉しさでいっぱいに鳴るような名曲。

青く高い空に吸い込まれる様な爽やかさ。
ボーカルもサウンドもメロディーラインも歌詞も全て揃った、僕が思う1番のエルレガーデン。
初期衝動的なオルタナティブさを、どこまで行っても追求し、今ここでスタイルを全く変えず強度を増して鳴らせる彼らのエヴァーグリーンな魅力が詰まったナンバー。
 

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僕らのバイブル エルレガーデン

以上いかがでしたでしょうか?
多分もう10年後でもまだ聴いているだろうバンドで僕らのバイブルELLEGARDEN。
知っている人もここで是非一度聴きかえしてみてほしい。
少し恥ずかしさもあるけど今だからこそじっくり味わえる事もあるし、僕らの音楽細胞を一瞬で呼び覚ますパワーがある。
ハイエイタス・モノアイズで最新モードに触れながら、エルレの脈動を感じ振り返るのも、ファン冥利につきる瞬間なのだと思うのだ。
 
それではまた、別の記事で。