ほぼ毎日リピートして聴いていた細美のラジオ’Riot On The Radio’の延長戦'Radio Maniacs'のテーマソングでもあったファストなロックナンバー。
ライブのクライマックスを飾る事が多い日本語詞の名曲。
反骨心や悔しさとか物悲しさを詰め込んだような泣きのギターリフ、降り注ぐ星の光の様なメロディーに、ピュアな細美の声が響く。
青い歌詞を「若いね」とどんなに嘲笑されても、彼等が前を向いて鳴らし続けたルーツの様な曲で、誰もが胸に持っていたいアツい想いがテンダーな歌声に詰まっている。
○17 'So Sad'
ガツンと振り下ろされるヘヴィなギターリフが特徴的なパワーポップナンバー。
細見と生形が近づきつつギターを振り下ろすお決まりのアクションは気持ちよかった。
居なくなった彼女を思う憂鬱が深まるのと相反するような躍動感がいい対比。
フラれた時はこうやって前を向こうと思ったし、それは今でもそう。
○16 'ジターバグ'
中期のシングル曲のキャッチー&メロディアスな光あふれるギターロック。
釣りが趣味の細美が、あんまりメジャーじゃない釣り具を「俺はこれでいいんだ」ってずっと使ってたエピソードが元のタイトル。
少なからずエルレのテーマにそういう「俺はこれがいい、周りの奴らで決めつけんな」ってアティチュードがあった。
そういうものがいわば凝縮された彼らのテーマが象徴されたアイコニックなナンバー。
○15 '風の日’
初期からファンに愛される日本詞のキラーチューン。
誰もが心に宿ってはいつの間に消えていく、ピュアで核心をついたメッセージをあっけらかんと叫べるカッコよさ。
多彩さよりも、猛烈なキレの良さを見せる確かな歌の良さは、直情的なメッセージ性ともマッチして不動の人気を誇る。
○14 'Winter'
後期のギターロックバラード。冬だから順位が高いのもあるけど、確実にいい歌。
白銀の雪原の上に立って、歌声と共に白い吐息が見えそうな荘厳な音。
加速するサウンドの中でも、どこか流麗な美しさを感じる世界観も創り出す、確かな音のクオリティが破格なのだ。
○13 'No.13'
13だから13位なのだ。
彼らの中でも最も高速&メロディックなギターロックナンバー。
吹きすさぶ海風のように美しいギターリフに、スピーディーで良質なグッドメロディーを牽引して、ジェットコースターの様に襲いかかる。
9/9の空のように、限りなく青く鮮やかな細美の声。
多分この曲が無かったら9/9は僕にとってなんて事ない一日のまんまだったはずだ。
○12 'Cuomo'
細美の敬愛する憧れのバンド、Weezerのフロントマン、リバース・クォモに向けた歌。
ウィーザーばりのフックが効いたパワーポップサウンドの行進。
この曲があったから、僕はWeezerを知り、大好きなバンドになった。
こうやって音楽は巡り巡るんだと思う。そういう意味でも大好きな一曲。
○11 'The Autumn Song'
カップリング曲ながらライブでも大人気の超キラーチューン。
キャッチーにセンチメンタルなギターロックで、ぽっかり空いた秋の胸の隙間をアンセミックに鳴らす。
All the nice girlsって歌詞で会場の女の子を指差す細美が、どこまでもカッコよかったのだ。
10位ー1位
○10 'Pizza Man'
アメリカのピザの配達員のワンシーンをコミカルに描いたファニーなポップパンクチューン。
コメディータッチの少し早回しの映像が浮かぶような、そこはかとないアメリカ感はエルレならではの光景再現度だ。
ペパロ二クワトロ!の大合唱は、ライブでも定番である。
○9 'Fire Cracker'
活動休止直前のアルバムの度胆を抜くようなオープニングトラック。
ドラマチックな展開のハードなロックナンバーで、彼等の1つの変化というか到達点を感じたバンドとして新次元のロックサウンド。
ささくれて攻撃的なサウンドでも、ギリギリの所で美しさや感触の良さを残す細美の声の存在感とバランス感覚が凄い。
○8 'Marry Me'
好きだった女の子の俺じゃないイケてる男との結婚式という、悪魔的な光景を見る男を歌うセンチメンタルなギターロック。
彼はクォータバックで、とかアメリカ感漂う内容だけど、共感しない男はいないはずだ。
開放的だけど、どこか切なさが尾を引くドラマチックなサウンドデザインにストーリーを意識せざるを得ない。
いつか初恋の女の子の結婚式でうたってやるのだ。
○7 '45'
1stアルバムのスモーキーなギターロックナンバー。
湿度ゼロの心地よいビートと、自在にうねるギターのエルレの原風景はこの曲にある。
いつまでも色褪せず不変で悠久な魅力が、実はどのキャッチーな楽曲よりもこのインディーな感触な、オルタナティブなエルレクラシックスにこそあるのに、変わらない彼らの本質が隠されているのかもしれない。
○6 'Middle of Nowhere'
1stアルバムのダークでシリアスなロックバラード。
陶酔感あるメロディーとギターサウンドがしっとりと艶やかに包み、闇雲でも希望を渇望する様な感情を描くバンドらしい一曲。
ライブでも年数を重ねる度に、スケールを増していった彼等のハイライトになる曲だ。
○5 'A Thousand Smiles'
1stシングルのカップリング曲でどのアルバムにも収録されていないが、鮮烈な印象を抱く名曲。
メロディアスなギターサウンドが降り注ぐ、どこかエルレらしく無さも感じられる、ドラマチックで甘くもエモーショナルな感触。
かつてない不思議な味わいに包まれる、一生心に残るショートムービーを見た様な、心の何処かでずっと鳴り続ける印象深い名曲。
○4 '虹'
ツアーの合間に、盟友アジカンのゴッチとテナーのホリエとホテルを抜け出した時に、空に虹がかかっていた時の光景の曲らしい。
まっすぐな歪みのないピュアに染み入る歌詞、ノスタルジックで色鮮やかなメロディーの奔流は、自分の中の何かを思い出さされる様な一瞬がある。
自分の中の鮮やかな光景を限りになく鮮明に美しく切り取ったからこそ、ある意味、最もメッセージ性の強い、日本のロックだ。
○3 ’Supernova’
シングルカットはされていないけど、彼らの代表曲と言えば、で必ず挙がるエネルギッシュなパンクチューン。
エモ、ポップパンク、パワーポップも含めて爆発させたエルレのロックナンバーの傑作。
パチパチと弾けるメロディアスな音の輝きが眩しい、凝縮したエネルギーを真っ向からキャッチーにぶつけてくる。
何千回聴いても一回目の様に心躍る一生聞くアンセム。
○2 'Red Hot'
ちょっとくらいの困難ならあっという間に吹き飛びそうな魂心の爆風ポップパンク。
冒頭の儚げなソロからサビに向けてエンジンがかかり、自在に暴れるギターとメロディアスなロックグルーヴで期待通りの爆発を魅せる。
音楽に救われる駄目男を描くウィットに富んだ英詞もエルレらしさ抜群。
ものの数分でロック魂をリチャージできる名トラックだ。
○1 'Alternative Plans'
1番これが好きと胸を張って言いたい、頭の中が嬉しさでいっぱいに鳴るような名曲。
青く高い空に吸い込まれる様な爽やかさ。
ボーカルもサウンドもメロディーラインも歌詞も全て揃った、僕が思う1番のエルレガーデン。
初期衝動的なオルタナティブさを、どこまで行っても追求し、今ここでスタイルを全く変えず強度を増して鳴らせる彼らのエヴァーグリーンな魅力が詰まったナンバー。
僕らのバイブル エルレガーデン
以上いかがでしたでしょうか?
多分もう10年後でもまだ聴いているだろうバンドで僕らのバイブルELLEGARDEN。
知っている人もここで是非一度聴きかえしてみてほしい。
少し恥ずかしさもあるけど今だからこそじっくり味わえる事もあるし、僕らの音楽細胞を一瞬で呼び覚ますパワーがある。
ハイエイタス・モノアイズで最新モードに触れながら、エルレの脈動を感じ振り返るのも、ファン冥利につきる瞬間なのだと思うのだ。
それではまた、別の記事で。