Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【ハイスタ完全新曲!】HI-STANDARD NEWシングル'Another Starting Line' ディスクレビュー&購入に想いを馳せて

ハイスタンダードの新曲!10/4ゲリラ発売!

平日休みなので、昼間寝ころびながらツィートがまとめられたニュースを眺めていて飛び起きた。
寝耳に水とはこの事だったし、普及以来イマイチ使いこなせてない感あるSNSというものの恩恵を自分史上最も感じた瞬間だった。
 
ハイスタの新曲が店頭に並んでいる。
 
 
オフィシャルウェブサイトでも一切の告知なし、彼等らしいいきなりの爆風。
再結集後、ライブで何度かスタジオで新しい曲についてもアイデアが出てるなんてMCは聞いていたが、それにしても、である。
なんにせよ、財布とiPodだけ持って数秒で家を飛び出してタワレコに向かう理由には十分だった。
 
 
一応お店に電話してみる。
店員さんも「いっぱいあるから大丈夫ですよ!」と言っていた。
多分、今日初めて受けた内容の電話ではないはずの慣れた対応に安心しながら「この人達もワクワクしてるんだろうな」と思い、ハイスタを聴きながら電車に飛び乗る。
 
1987年生まれで生来のパンクキッズではなかった僕にとって、「ハイスタの新曲」っていうのが人生初と言っていい経験になる。
そう考えている中もイヤホンの向こうの世界で爆音が鳴っている。いつもと変わらないけど、今日だけは違って聞こえる。もうすぐここに全く新しい音が加わるのだ。
 
乗り継ぎで歩いていると、真夏かってくらい暑い。
稀に見る台風続きで、曇り空しか見てなかったここ1カ月、今日この日に晴れたって事に、祝福めいたものすら感じる高揚感を胸に、踊る様に歩く。
なんでもネットで買う事にどっぷりと慣れていたこのご時世に(何より便利だし)、買い物の為に出かける事に、ここまで幸福感を感じた事に驚きながら、その為の今回の突然のリリースなんだろうなと思った。
毎日毎日音楽に触れてたくて、CDショップをフラつく人には、いの一番に見つかるシンプルでそしてハッピーな事この上ない仕組みだ。
 
 
そんなこんなで新宿のタワレコに到着。
本当に売っている。
今日の空みたいに晴れやかなジャケットだ。
 

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店員さんが言ってた様に数も多いけど、どんどん人に取られていく。
尋常じゃないそのスピードに、やっぱハイスタってすげぇなと思いつつ、試聴機が空いたので聴いてみる。
2曲目の途中くらいまで聴いたところで、聴きたそうな人が来たので譲って後は楽しみに取っておく。
10/7発売のGreendayのPOPなんかも貼ってあって、「あいつ等が帰ってきた感」を煽る。
バンドのロゴを見ただけで音が想像できる、時代のストーリーを彩るバンドはそういない。
お互い日米のパンクシーンを引っ張り、見つめなおす時間を置いた上でのカムバックに感慨にふけながら購入し家路につく。
 

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家に帰るまでが買い物という格言通りにしっかりとオレンジの袋を握りしめ、来た道を戻る。
ほんの一時間前のニュースを見る前の自分とは全く違う、得体の知れない無敵感。
危ういほどに単純な思考だけど、ハイスタの新曲は実際に起こった出来事で夢なんかではない、夢に見たことが起こると人間こう訳わかんなくなるのだ。
家に帰ったらハイスタを存分に聴くんだと、行きよりも早いペースで家に帰る。
間違いなく良い一日になる予感を感じつつ、足取りは軽いのである。
 

ディスクレビュー

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さて、ディスクレビューに入ります。
シングル構成の4曲入りの今作、もちろんすべてが完全新曲となる。
 
CDをかけると、いきなり爆走するKENのギターリフから始まる①Touch You
ギタリストに専念した全身全霊が込められたKENのロック度を増したギターが唸りをあげて襲い掛かる中、恒のドラミングが軽快に跳ねさせてスピードのギアをさらに上げる。そこに少し野太くなった難波の声が自然体に響く。
限りなくシンプルで風圧を感じるスピード感あるパンクサウンドの中にも、三人がそれぞれの音楽活動を経た表情をのぞかせる、全く新しいハイスタの一面が感じられる幕開けに、心が弾む。
 
シングルのタイトルにもなっている②Another Starting Lineは、まさにハイスタらしいキャッチーなポップロックナンバー。
新しい古いという概念の前に、まずハイスタだ!とわかるサウンドで、’もうひとつのスタートライン’を歌う。
そこに今回の音源化の全ての意味が込められている様だ。
カラッとした快活なパンクサウンドが高らかに空に飛んでいく。何度も何度もハイスタで感じた果てしない青空感を全く新しいスタートでも響かせてくれる。
それでも「僕らはゾンビじゃない」のコーラスだったり、ギターソロの前に小さく「Go!」と挟む難波に、やっぱり懐かしさも感じる。
 
続いてストイックなメロコアサウンドが奔る③Nothing To Lose
さらに鋭さと反響感を増すドラミングと、苛烈さを増していく攻撃的なギターに、一見不釣り合いなくらい明瞭な難波のボーカルが不思議と徐々に馴染んで、唯一無二のメロコアサウンドを完成させる。
所々に感じる深まる哀愁は、間違いなく新しい感覚で、すごく新鮮味がある。
「他にも道があったことを認めたくないいんだろ?」「失うものなんかないじゃないか」今のハイスタからのメッセージが込められたパンクソングだ。
 
最後を飾る④Rain Forever
王道を地で行くロックサウンド。シンガロング必須なコーラス。
聴いた瞬間にファンならずとも笑顔ではにかんでしまう様な、極めてシンプルでタイムレス・ボーダレスなアンセムを最後に持ってきた。
雨の時代は長く続かないという事を、自らの復活をもって証明したハイスタ音楽のパワーが、陽光の様に降り注ぐ。
名残惜しむようなギターの残響が残る終わり方も、素晴らしい。

 

ANOTHER STARTING LINE - EP

ANOTHER STARTING LINE - EP

  • HI-STANDARD
  • ロック
  • ¥750

 

 
 
1ミリの隙もなくハイスタでありながら、今の彼らを俯瞰して見たかの様なストーリーを描き、さらに音楽人としての個々のキャラクターが従来よりも際立つ、オルタナティヴな姿を見せてくれた。
快活さ溢れる天才パンクシンガー難波。
圧倒的なカリスマ性を放つギタリストとしてのKEN。
喰らいつくどころか、ギアを何段階も上げて見せるドラムの恒。
持ち前で圧巻のトライアングルのカリスマ性は失われず、それぞれの頂点が尋常じゃないレベルでロックでパンクになっていた。
 
 
日本のパンクスを一つにした奇跡の様な復活劇から、それすらもハイスタ自身が自ら受け止めた圧巻の音源復活劇。
まだまだハイスタのストーリーが続くことが、嬉しくて仕方がない。
しばらくはこの一日の出来事に浸りたい。そんな奇跡な一日だった。