今1987生まれロック好き的に振り返るオフスプリングの名曲 19選
- 今1987生まれロック好き的に振り返るオフスプリングの名曲 19選
- Spotify Playlist
- バンドレビューはこちら!
- 1.All I Want 1997年'Ixnay on the Hombre'
- 2.Prett Fry(For A White Guy) 1998年'Americana'
- 3.Why Don't You Get A Job? 1998年'Americana'
- 4.Come Out And Play (Keep 'Em Separated) 1994年'Smash'
- 5.Want You Bad 2000年'Conspiracy of One'
- 6.Original Prankster 2000年'Conspiracy of One'
- 7.The Kids Aren't Alright 1998年'Americana'
- 8. Self Esteem 1994年'Smash'
- 9.Have You Ever 1998年'Americana'
- 10.Staring At The Sun 1998年'Americana'
- 11.One Fine Day 2000年'Conspiracy of One'
- 12.What Happened to You? 1994年'Smash'
- 13.Kristy, Are You Doing Okay? 2008年'Rise and Fall, Rage and Grace'
- 14.You're Gonna Go Far, Kid 2008年'Rise and Fall, Rage and Grace'
- 15.Hammerhead 2008年'Rise and Fall, Rage and Grace'
- 16.Coming For You 2015年'Coming For You'
- 17.Hit That 2003年'Splinter'
- 18.Walla Walla 1998年'Americana'
- 19.Americana 1998年'Americana'
- 何度見ても聞いても、これでいいというかこれしかない
聴いた事が無い人はパンクはちょっと、という概念を吹っ飛ばされる正当性を感じれる様に。
聴いた事がある人は彼等の彩りで生活に広がる様に。
凄く聴いてる人は、良い酒をいっしょに飲める様な。
そんなソングトラックになれば幸いです。
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バンドレビューはこちら!
1.All I Want 1997年'Ixnay on the Hombre'
日本のファンからすればタモリ倶楽部/空耳アワーの殿堂入りという意識も強いだろう。
それでも聞いてみればドラえもーん!より、ヤーヤーヤーヤーヤー!のシャウトにこそ彼らの象徴性が詰まっている。
恐らくは彼らが音楽の道に進んだ事にとやかく言う人間に、干渉するな。ただそれだけだ。とダイレクトにシャープに言い放つ姿。
それをやり続けたからこそ帯びたカリスマ性と、彼らの原点的な思いがただただシンプルにそれでも劇的に情熱的に詰まったシンボリックな一曲。
2.Prett Fry(For A White Guy) 1998年'Americana'
オフスプリング最大のヒット曲にして、現代パンク史上最高にユニークで楽しさ溢れるアンセム。
キャッチーさコミカルさともに抜群、ビーチでも、クラブでも、ライブハウスでも、スタジアムでも、どこでも鳴らせる超越感すらある強靭なメロディー。
改めてこの曲の魅力を考えると、1000万枚売ったアルバムの中核だという事実だったり、コミカルなリフだったり、アンセム的な親しみやすさだったり、アハンアハンだったりと枚挙に暇がない。
それでも悪ノリキャッチーなジョーキングセンスと1億回聞いたって初めてみたいに滅茶苦茶に踊れる痛快さがこの曲、オフスプリングの根底にあるのだ。
そして彼らが言う’ワナビー’になるなってメッセージ。
13て入れたかったタトゥーが31だったってエピソード、流石にその間違いは無いよ、とも思いながら日常生活で実は危ねぇギリギリだったって事もある。
聞いて踊る度にちょっとだけそう戒める瞬間があるのも何処か面白い。
3.Why Don't You Get A Job? 1998年'Americana'
いいねこの曲!って言ってたポップしか聞かないOLの友達に、事細かに和訳を教えた時の変な顔は痛快だった。
4.Come Out And Play (Keep 'Em Separated) 1994年'Smash'
You gotta keep 'em separated!
オフスプリング節の真髄に触れるリフとリズムで刻まれる代表的なナンバー。
キンキンした音にセリフ、聞き手のイマジネーションを刺激する呪文の様なリフ、デンジャラスなベースライン、デクスターのタイドなボーカル。
もう全てが気になる悪ノリ的な発想のミクスチャーパンク。
それがオフスプ節のど真ん中を行くだけの耳を掴んで離さないのだ。
激しいエネルギーとタフな言葉が渦巻く中でも、決して深刻なモノにならない明るい炎の様なサウンドがこの曲にはある。
5.Want You Bad 2000年'Conspiracy of One'
彼らのルーツと歩みを感じさせる、これぞってほどド直球の西海岸アンセミック陽性ポップパンクチューン。
一音目から曲の終わりまで1ミリの隙も無くキャッチーに輝くメロディーワークは、間違いなく彼らの本気だと思える圧巻のクオリティー。
彼女にセクシーにちょっと悪く危険なカンジになってほしい、男心の結晶とも言えるメッセージも、例え西海岸からでも届きそうな空続きの伸びやかなパンクサウンドに乗って朗らかに鳴る。
抜群のハイトーンボーカルだからこそ何倍も眩しく輝く、彼らの中でもパンク史の中でも最大のポップパンクアンセム。
6.Original Prankster 2000年'Conspiracy of One'
発売当時、メジャーシーンを騒がせていたヒップホップミュージックをパンクなりに解釈した、コミカルなアイディアの痛快キラーチューン。
パンクギターとヒップホップ的なグルーヴが融合し、強靭なグルーヴに昇華した有無を言わせぬ圧倒的なアンサー感、そしてヒラリと交わす圧倒的なパンクバンドの余裕。
ラッパーにオリジナルプランクスターと言わせるだけ、のコラボは当時話題になったらしい。痛快。
硬派なヤツも躍らせる本能的にファニーなサウンドは押しも押されぬトップアンセムになった上で、異質な存在感を放ち続ける。
オリジナルギャングスタというアイスキューブをちょっと文字ってジョークにしていたり、この曲の時に無料ダウンロード&100万ドルプレゼントを行ったことから、ミュージックシーンでも大きな反響を残した一曲になった。
7.The Kids Aren't Alright 1998年'Americana'
辛く嘆きたい事ばかり重なる現実が最も残酷な夢だと吐露しつつ、それでもどうなってやがんだって闘い行動する活力を産むパンクとしてのやり方。
8. Self Esteem 1994年'Smash'
このくらいのバンドで世界を回るってなると各国でウケる曲に差があるらしい。
日本で言えばダントツにゴキゲンなスカパンクナンバー'One Fine Day'がめちゃめちゃリアクションがいい様だ。
逆にアメリカではど定番で日本であんまりやらない曲がこれだ。
小気味良い鋭さよりもズシッと芯に残るヘヴィーロック。
グランジ的なダークな熱、フックのあるギターとリズムに歓声が挙がる光景が目に浮かぶ。
1ミリもガキっぽさのない陰りのある魅力。
これぞアメリカンな漢だ。ぜひ日本でもやってほしい。
9.Have You Ever 1998年'Americana'
冷静と情熱をどちらも備えたセンスの光るロックチューン。
10.Staring At The Sun 1998年'Americana'
お前の目の中の太陽に、俺は焼かれない。
生き方の違いを、ここまで誇りをもって結晶化した曲を僕は他に知らない。
こうありたい、こうぶっ飛ばして生きたい。
お前が見てるものは大きく正しいもんだ、でも俺はそれに焦がれる事はないのだ。
哲学的で男の矜持の詰まった表現を、畳み掛け加速し続けるサウンドで熱狂的に昇華しきる展開も見事。
まだこれ以上速くなるのって度肝抜かれるデクスターの歌い回しは音速になろうがメロディックさもタフさも失われない、オフスプの中でも圧倒的なパフォーマンス。
ぜひアルバム同様、Have You Everから流れでStaring At The Sunを聴いてほしい。
フェードアウトからチリチリと始まるイントロの感覚は何回聴いても初めてこの流れを食らった時を思い出し総毛立ってしまう。
11.One Fine Day 2000年'Conspiracy of One'
HEY!(Hey!)HEY!(Hey!)One!Two!Three!
オーオー、オーオーオー、オーオーオオー、オーオー、オーオーオー、オーオーオオー….。
流れてくるだけで所構わず声を上げたくなる無敵のシンガロング。
聞いて彼らに向かって声を上げてるだけで、何もかも凌駕する様な快楽的瞬間があるのだ。
ゴキゲンなリズムに本気を出した彼らの楽曲のクオリティーに、脱帽しながら踊り歌い狂うのが只々楽しい究極のファンナンバー。
12.What Happened to You? 1994年'Smash'
この小気味良さと歌い回しのスピード感のクオリティ、伸び伸びと爽やかに、多幸感溢れるファニーで楽しい聴いてるだけで丸儲けな晴れやかさ。
どんなに闇を抱えてても、それを抱えながらまずは踊らせて、その後に残るもので考えるのだ。
13.Kristy, Are You Doing Okay? 2008年'Rise and Fall, Rage and Grace'
14.You're Gonna Go Far, Kid 2008年'Rise and Fall, Rage and Grace'
何も考えてないバカどもが踊らされる。そのまんまでいいのか?
反全体主義のキーワードになり得る強烈なキーワード、ハードな内容をより尖らせるダークでストイックなパンクの色合いは、内容を理解すればすればするほど濃くなっていく。
ドラマチックに折り重なり集約していくサウンドデザインも秀逸で、割と最近の曲らしくロックバンドとして骨太な彼らの根底を成す高いソングライティング力の一端も見えるのだ。
15.Hammerhead 2008年'Rise and Fall, Rage and Grace'
特に後半のデクスターの畳み掛けるボーカルは必聴のかっこよさである。
16.Coming For You 2015年'Coming For You'
17.Hit That 2003年'Splinter'
18.Walla Walla 1998年'Americana'
19.Americana 1998年'Americana'
ライブの演出的にも大好きな一曲。ライブのアンコールの一曲目でこの曲だった時に僕は衝撃を受けた。
みんなの拍手に笑顔で答えながらドラムが1人入ってきてライトが当たりドラム先行で楽しげにヘヴィーなグルーヴを作り、サポートギターがリフを弾き出す。
音が重なる辺りからステージ上のヌードルズにライトが辺り、タバコくわえながらリフを鳴らす。
もう一生ついていこうと思う格好いい男の姿。
デクスターの叫び一発でモッシュになだれ込みながら、この光景を忘れることは無いと心から思ったのを鮮明に覚えている。
何度見ても聞いても、これでいいというかこれしかない
僕らパンクファンのど定番オフスプリング。
ストイックと悪ノリのバランス、ストリート性とそれを支える確かな知性をもって30年以上パンクシーンを最前線で引っ張ってきた。
感じるのは大御所感よりホンモノ感。
いいか?頭悪くちゃどこでも死んじまう。
ルールに従う必要はない、でもそうすると責任が伴う。それでも彼らはやってきたのだ。
その姿と音は確かに、これしかないと思わせる誇りに満ちたものだから、僕らを何度でも魅了するのだ。
それではまた別の記事で。