Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【オフスプリングの名曲19選】1987年生まれによるThe Offspring Songs 19

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今1987生まれロック好き的に振り返るオフスプリングの名曲 19選


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抜群にキャッチーなイントロが鳴ったと思えば、身も心もその炎に燃やされながら踊り尽くし、気がつけばフリークアウトしていた自分に興奮を覚えている。
30年間のキャリアの中、パンクの鋭利さ躍動感も内包した強靭なバンドサウンドで常に永遠に正しかったパンクアイコン、僕らのパンク兄貴的存在のオフスプリング
パンクを極限までタフにそれでいてキャッチーに、チャチな二元論を吹き飛ばした1つのムーブメント/カルチャーの完成形のアンセム達はきっとこれからも永遠に正しいのだ。
この曲を聴かずには帰れないアンセムだらけの19曲。
 
出来るだけの幅を持って、彼らを少しでも捉えられるようにちょっと大きめな表現で紹介して行きます。
聴いた事が無い人はパンクはちょっと、という概念を吹っ飛ばされる正当性を感じれる様に。
聴いた事がある人は彼等の彩りで生活に広がる様に。
凄く聴いてる人は、良い酒をいっしょに飲める様な。
そんなソングトラックになれば幸いです。
 

Spotify Playlist

バンドレビューはこちら!

www.footballsoundtrack.com

1.All I Want 1997年'Ixnay on the Hombre'

 
ライブハウスからスタジアム、さらにはショッピングモールからゲームの中・プロレス会場まで、数々の場所で鳴らされ市民権すら獲得した彼ら至高のパンクアンセム。

日本のファンからすればタモリ倶楽部/空耳アワーの殿堂入りという意識も強いだろう。

それでも聞いてみればドラえもーん!より、ヤーヤーヤーヤーヤー!のシャウトにこそ彼らの象徴性が詰まっている。

恐らくは彼らが音楽の道に進んだ事にとやかく言う人間に、干渉するな。ただそれだけだ。とダイレクトにシャープに言い放つ姿。

それをやり続けたからこそ帯びたカリスマ性と、彼らの原点的な思いがただただシンプルにそれでも劇的に情熱的に詰まったシンボリックな一曲。

 

2.Prett Fry(For A White Guy)  1998年'Americana'

 

オフスプリング最大のヒット曲にして、現代パンク史上最高にユニークで楽しさ溢れるアンセム。

キャッチーさコミカルさともに抜群、ビーチでも、クラブでも、ライブハウスでも、スタジアムでも、どこでも鳴らせる超越感すらある強靭なメロディー。

改めてこの曲の魅力を考えると、1000万枚売ったアルバムの中核だという事実だったり、コミカルなリフだったり、アンセム的な親しみやすさだったり、アハンアハンだったりと枚挙に暇がない。

それでも悪ノリキャッチーなジョーキングセンスと1億回聞いたって初めてみたいに滅茶苦茶に踊れる痛快さがこの曲、オフスプリングの根底にあるのだ。

そして彼らが言う’ワナビー’になるなってメッセージ。

13て入れたかったタトゥーが31だったってエピソード、流石にその間違いは無いよ、とも思いながら日常生活で実は危ねぇギリギリだったって事もある。

聞いて踊る度にちょっとだけそう戒める瞬間があるのも何処か面白い。

 

3.Why Don't You Get A Job? 1998年'Americana'

パンクロック界のオブラ・ディ・オ・ブラダ。
タイドでポップ・ロックなサウンドは、ライブでもヒートアップし火照りまくった会場の空気をピースフルに暖かいモノにしてくれる。
牧歌的でシンガロングも多いハッピーな曲の中にもオフスプ節は健在。
いいねこの曲!って言ってたポップしか聞かないOLの友達に、事細かに和訳を教えた時の変な顔は痛快だった。
構成を含めたユーモアセンス、さらにはどんだけフザけた歌でも圧巻の歌唱力で構築できるセンスこそ、彼ら最大の強みでニセモノとの違いなのだ。
 

4.Come Out And Play (Keep 'Em Separated)  1994年'Smash'

You gotta keep 'em separated!

オフスプリング節の真髄に触れるリフとリズムで刻まれる代表的なナンバー。

コミカルで挑発的、リフもグルーヴもトリッキーにエッジ立たせて組み合わせ、聴いたことないタイプの無縫のパンクスタイルを作り上げた、彼ららしい醍醐味溢れたキラートラックだ。
冒頭のYou gotta keep 'em separatedは、’あいつらに近づくんじゃねぇよ’というスラングでギャングカルチャーをモチーフにした歌だ。
キンキンした音にセリフ、聞き手のイマジネーションを刺激する呪文の様なリフ、デンジャラスなベースライン、デクスターのタイドなボーカル。
もう全てが気になる悪ノリ的な発想のミクスチャーパンク。
それがオフスプ節のど真ん中を行くだけの耳を掴んで離さないのだ。
激しいエネルギーとタフな言葉が渦巻く中でも、決して深刻なモノにならない明るい炎の様なサウンドがこの曲にはある。
 

5.Want You Bad  2000年'Conspiracy of One'

彼らのルーツと歩みを感じさせる、これぞってほどド直球の西海岸アンセミック陽性ポップパンクチューン。

一音目から曲の終わりまで1ミリの隙も無くキャッチーに輝くメロディーワークは、間違いなく彼らの本気だと思える圧巻のクオリティー。

彼女にセクシーにちょっと悪く危険なカンジになってほしい、男心の結晶とも言えるメッセージも、例え西海岸からでも届きそうな空続きの伸びやかなパンクサウンドに乗って朗らかに鳴る。

抜群のハイトーンボーカルだからこそ何倍も眩しく輝く、彼らの中でもパンク史の中でも最大のポップパンクアンセム。

 

6.Original Prankster  2000年'Conspiracy of One'

発売当時、メジャーシーンを騒がせていたヒップホップミュージックをパンクなりに解釈した、コミカルなアイディアの痛快キラーチューン。

パンクギターとヒップホップ的なグルーヴが融合し、強靭なグルーヴに昇華した有無を言わせぬ圧倒的なアンサー感、そしてヒラリと交わす圧倒的なパンクバンドの余裕。

ラッパーにオリジナルプランクスターと言わせるだけ、のコラボは当時話題になったらしい。痛快。

硬派なヤツも躍らせる本能的にファニーなサウンドは押しも押されぬトップアンセムになった上で、異質な存在感を放ち続ける。

オリジナルギャングスタというアイスキューブをちょっと文字ってジョークにしていたり、この曲の時に無料ダウンロード&100万ドルプレゼントを行ったことから、ミュージックシーンでも大きな反響を残した一曲になった。 

 

7.The Kids Aren't Alright  1998年'Americana'

世界で最も美しいパンクリフの導火線から、ダークにタフに疾走る問答無用のパンクアンセムは内容もヘヴィなもの。
ワッタヘルイズゴーイングオンが突き刺さる。
辛く嘆きたい事ばかり重なる現実が最も残酷な夢だと吐露しつつ、それでもどうなってやがんだって闘い行動する活力を産むパンクとしてのやり方。
現実の暴力性と問題提起的な握力、それを相乗する根底にある炎の様な焦燥感を煽るサウンド。
リフからメロディーまで軽快さすら感じるシンプルでソリッドものだからこそ色濃く心を染めるし、抜群のユーモアセンスを持つ彼らだからこそストイックな語彙力も光るのだ。
真っ直ぐなタイトルがAren'tな事も強烈、そりゃareの方がいいに決まってる。
でもそんな唯一の価値があるからこの曲はパンクアンセムで有り続ける。
 

8. Self Esteem  1994年'Smash'

このくらいのバンドで世界を回るってなると各国でウケる曲に差があるらしい。

日本で言えばダントツにゴキゲンなスカパンクナンバー'One Fine Day'がめちゃめちゃリアクションがいい様だ。

逆にアメリカではど定番で日本であんまりやらない曲がこれだ。

小気味良い鋭さよりもズシッと芯に残るヘヴィーロック。

グランジ的なダークな熱、フックのあるギターとリズムに歓声が挙がる光景が目に浮かぶ。

1ミリもガキっぽさのない陰りのある魅力。

これぞアメリカンな漢だ。ぜひ日本でもやってほしい。

 

9.Have You Ever  1998年'Americana'

冷静と情熱をどちらも備えたセンスの光るロックチューン。

淡々としていながら重みも疾走感も圧巻の前半から、強靭なロックグルーヴが漂う濃いロックサウンドへ転調する後半。
アルバムの流れではこの曲のフェードアウトから次の曲のフェードインが、垂涎モノの展開。
極自然と曲のダイナミズムに身体を掴まれながら、徐々にドライヴを増して心に浸透させていくようなエネルギーをもったグルーヴ。
無縫なスタイルの中にもこういう分厚さがあるから、より厚い信頼に繋がる貫禄のナンバー。
 

10.Staring At The Sun  1998年'Americana'

 

お前の目の中の太陽に、俺は焼かれない。

生き方の違いを、ここまで誇りをもって結晶化した曲を僕は他に知らない。

こうありたい、こうぶっ飛ばして生きたい。

お前が見てるものは大きく正しいもんだ、でも俺はそれに焦がれる事はないのだ。

哲学的で男の矜持の詰まった表現を、畳み掛け加速し続けるサウンドで熱狂的に昇華しきる展開も見事。

まだこれ以上速くなるのって度肝抜かれるデクスターの歌い回しは音速になろうがメロディックさもタフさも失われない、オフスプの中でも圧倒的なパフォーマンス。

ぜひアルバム同様、Have You Everから流れでStaring At The Sunを聴いてほしい。

フェードアウトからチリチリと始まるイントロの感覚は何回聴いても初めてこの流れを食らった時を思い出し総毛立ってしまう。

 

11.One Fine Day  2000年'Conspiracy of One'

HEY!(Hey!)HEY!(Hey!)One!Two!Three!

オーオー、オーオーオー、オーオーオオー、オーオー、オーオーオー、オーオーオオー….。

流れてくるだけで所構わず声を上げたくなる無敵のシンガロング。

聞いて彼らに向かって声を上げてるだけで、何もかも凌駕する様な快楽的瞬間があるのだ。

ゴキゲンなリズムに本気を出した彼らの楽曲のクオリティーに、脱帽しながら踊り歌い狂うのが只々楽しい究極のファンナンバー。

 

12.What Happened to You?  1994年'Smash'

One Fine Dayとセットになることが多い享楽的なスカパンクナンバー。
一瞬で空気を変えられるブライトネスな存在感。
この小気味良さと歌い回しのスピード感のクオリティ、伸び伸びと爽やかに、多幸感溢れるファニーで楽しい聴いてるだけで丸儲けな晴れやかさ。
こういう湿り気ゼロの圧倒的陽性な音が彼らの源泉にある。

どんなに闇を抱えてても、それを抱えながらまずは踊らせて、その後に残るもので考えるのだ。

 

13.Kristy, Are You Doing Okay?  2008年'Rise and Fall, Rage and Grace'

パンクサウンドだけなくスカパンクやポップ・ロックまで元々幅広い曲調苦にしないサウンドメーカーでもあるオフスプ至高のロックバラード。
パンクのセットリストで火照った身体が柔らかい風に包まれ優しく身体を潤してくれる。この曲がセットリストにある時の、フロア全員の柔らかな笑顔は忘れ難い。
ドラマチックなサウンドデザインに照らされるデクスターのボーカルはしなやかで美しく、強く心に降り注ぐ。
スマートなロックバラードとしての完成度、それに阿らない真っ直ぐ見据えられる柔らかい眩しさがデクスターの声から滲み出るナンバー。
 

14.You're Gonna Go Far, Kid  2008年'Rise and Fall, Rage and Grace'

こういうキャリアの長く深く広い活動をしてきたバンドは、スイッチを入れたい/切り替えたい場面で披露するシリアスなリードトラックを必ずもっている。
この曲も近年、ライブのオープナーで使われることが多い。
硝煙漂うようなスモーキーな冒頭から、ライトアップされるようなデクスターのボーカル、シリアスさを纏いつつボルテージが上がるオフスプらしいシュアでストイックなパンクサウンド。
そしてDonce fucker danceなのだ。
何も考えてないバカどもが踊らされる。そのまんまでいいのか?
反全体主義のキーワードになり得る強烈なキーワード、ハードな内容をより尖らせるダークでストイックなパンクの色合いは、内容を理解すればすればするほど濃くなっていく。
ドラマチックに折り重なり集約していくサウンドデザインも秀逸で、割と最近の曲らしくロックバンドとして骨太な彼らの根底を成す高いソングライティング力の一端も見えるのだ。
 

15.Hammerhead  2008年'Rise and Fall, Rage and Grace'

年をとるにつれて曲調は穏やかになり幅が広がるのがロックバンドの常だが、彼らの中でも必殺強力無比のこのメロコアチューンは割と最近になってから生まれた。
オルタナティヴなギターのイントロから、疾走感溢れるビートとリフが重なって火花散るリフ、モッシュピット必須の狂熱的に盛り上がる冒頭から中盤、ベースソロ以降の後半のグルーヴィーなフック溢れる展開と、メロコアサウンドの完成度は劇的に高い。

特に後半のデクスターの畳み掛けるボーカルは必聴のかっこよさである。

 

16.Coming For You  2015年'Coming For You'

チャカチャカなギターリフとタフなベースラインがリズム良く馴染むアッパーでコミカルなナンバー。
この記事を書いてる時点で最新のナンバーだが、怒号の様なシンガロング満載ですでにライブに欠かせないキラーチューンだ。
コミカルでキャッチーでズシッと野太い、エンターテイメント的かつ情熱的なバランスが彼ららしさの最前線であることに、誇りすら持てる。

 

17.Hit That  2003年'Splinter'

ヘビーなリフとトリッキーなサウンドのロックチューン。
バラエティーに富んだ音が使われていて中毒性の高い曲かもしれない。
ヒッタヒッタの意味は性交する事らしい。
乱れた性をこれでもかって程こきおろし、でもそんなもんだよな、と達観する面白い立ち位置。
ちょっとラフで独特な雰囲気はライブのセットリストの中でも際立つオリジナルなナンバーだ。
Oi!Oi!Oi!
 

18.Walla Walla  1998年'Americana'

これもオフスプリングを代表するファストでファニーな一曲。
これぞ西海岸パンクカーニバル的なリフに、ユニークでフックが効いたメロディーが畳み掛ける陽性のパンクス。
ワラワラは決して笑ってるんではなくてアメリカの地名らしい。
刑務所がある場所で、ムショ送りになった仲間を見送るという、ストリートな内容の一曲。
何か彼ら自身に思い入れのありそうな、そんな雰囲気も感じる一曲。
 

19.Americana  1998年'Americana'

ライブの演出的にも大好きな一曲。ライブのアンコールの一曲目でこの曲だった時に僕は衝撃を受けた。

みんなの拍手に笑顔で答えながらドラムが1人入ってきてライトが当たりドラム先行で楽しげにヘヴィーなグルーヴを作り、サポートギターがリフを弾き出す。

音が重なる辺りからステージ上のヌードルズにライトが辺り、タバコくわえながらリフを鳴らす。

もう一生ついていこうと思う格好いい男の姿。

デクスターの叫び一発でモッシュになだれ込みながら、この光景を忘れることは無いと心から思ったのを鮮明に覚えている。

 

何度見ても聞いても、これでいいというかこれしかない

僕らパンクファンのど定番オフスプリング。

ストイックと悪ノリのバランス、ストリート性とそれを支える確かな知性をもって30年以上パンクシーンを最前線で引っ張ってきた。

感じるのは大御所感よりホンモノ感。

いいか?頭悪くちゃどこでも死んじまう。

ルールに従う必要はない、でもそうすると責任が伴う。それでも彼らはやってきたのだ。

その姿と音は確かに、これしかないと思わせる誇りに満ちたものだから、僕らを何度でも魅了するのだ。

 

それではまた別の記事で。