2000年代USポップ/メロディックパンクを代表するバンド、ALLiSTERの20週年ベスト盤が出た
2000年になった位から2007年くらいまでのポップ/メロディックパンクの黄金期。
1999年にシカゴからデビューしたALLiSTERもこの時代を駆け抜けたバンドで、日本のパンクファンに取っては物凄く特別な位置づけのバンドだ。
アリスターと言えばエルレ
僕らはエルレにUSロックの風を感じ、実際に彼らと一緒にその空気を持ってきてくれたのはアリスターだった。
特に'Somewhere On Fullerton'は死ぬほど聞いたポップパンクアンセムだ。
もちろんこのセルフカバーベストにも入っている。
Allister - Somewhere On Fullerton
シンプルなフレーズ/メッセージの繰り返しだからこそ、強く強く当時も心に残ったし今の残ってきている。
’僕らみたいな奴に必要な場所があるんだ’’僕らが好きな場所があるんだ’
その僕らはどんな奴らなんだろう?彼らが好きな場所はどんなとこなんだろう?フォールトンでどこだ?とこっちの僕らはずっと思っていたのだ。
渇いて電撃的なギターリフにジャンプの瞬間まで浮かぶ超一体的なパンクグルーヴ。
ティムの男らしさ滲むボーカルとスコットの美しいエモいハモり。
何回もここで一緒に口ずさみ、その度に心にシカゴの風が吹き抜ける。
そういうパワーは10年以上色褪せなかった信頼できるアンセムだ。
Scott & Rivers - 「HOMELY GIRL」リリック・ビデオ
アリスターが休んでもスコット・マーフィーは日本に残りソロ活動を根強く続け、細美武士とMONOEYESを組み、ついにはWeezerのリバース/クオモの相棒になった。
MONOEYESでこの曲のカバーをスコットが歌う度にポップパンク特有の瞬間着火の電撃的衝動に包まれるのだ。
USパンクと僕らの繋がりの場所を守り続けたのは、エルレ/細美という日本のロックファンにおけるキーパソンの存在もあって実はこの曲だったのかもしれない。
ALLiSTER「Somewhere On Fullerton」
20周年の撮り下ろしバージョンは昔入り浸っていたボウリング場でMVを撮ったらしい。
20年前のこっちの僕らの場所はあるのかな?
なんかエンドルフィンが出てパンクサウンドに身体を揺らしながら高速でそんな事が巡る凄く幸福な何でも無い時間。
変わってない姿に、良い感じで歳をとった音。
そういうのも含めてバンドとして理想の道筋なのかもしれないとまで思う。
僕らのお守りだったメロディーはそのままに今ロックとして再び鳴る事が嬉しいのだ。
きっとそんな曲、人生で何曲かしか無い。
新曲もいいよベストアルバム ステイ・ウィズ・ミー・フォーエヴァー
今回のベストアルバムも20曲入りで彼らのディスコグラフィーの5枚のアルバムからチョイスされたアンセム達16曲と4曲の新曲で構成されている。
どうしても当時の名盤の畳み掛けられる様な怒涛のメロディックパンクに気を取られてるが幅広い曲調も目立つ中々しなりのあるアルバム。
彼らの王道にくる爽やかに響かせつつドライヴできるクラスピーなフックをさり気なく覗かせられる彼らのポップパンクセンスはアリスター節と言って良いかもしれない。
'A Study in Economics''Jacob'とかのパンクチューンも顕在だし、'A Lotta Nerve'なんかもう半泣きで聞いてた。
'Stuck Powered On''Blackout'あたりのミッドでアシッド、更には深く壮大なバラードも彼らの色をより濃くセルフカバーしていて途轍もなく重厚だ。
もちろん新曲も彼らのエッセンスをそのままアップデートしたラインナップ。
①の'Stay With Me'はエバーグリーンに爽やかなポップパンクチューン。
僕は今もアリスターみたいな音楽が流れる場所が好きなのだ。
絶対に居なくならないでくれよ。
ぜひ聞いてみて下さい。
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ALLiSTER 20th ANNIVERSARY BEST ALBUM 「BEST OF・・・ 20 YEARS & COUNTING」
- アーティスト: アリスター
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2019/01/30
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トラックリスト
01.Stay With Me
02.Radio Player
03.Runaway
04.Somewhere on Fullerton
05.D2
06.Moper