Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

アリスターみたいな音楽が流れる場所が好き-ALLiSTER 20年ベスト盤に想いを馳せる-【Somewhere On Fullerton】

広告

2000年代USポップ/メロディックパンクを代表するバンド、ALLiSTERの20週年ベスト盤が出た

2000年になった位から2007年くらいまでのポップ/メロディックパンクの黄金期。

1999年にシカゴからデビューしたALLiSTERもこの時代を駆け抜けたバンドで、日本のパンクファンに取っては物凄く特別な位置づけのバンドだ。

f:id:idwcufds:20190203172822p:plain

デビュー20周年のセルフカバーベストを2019年1月の終わりにリリースし3月にはジャパンツアーが決定している。
1999年からデビューし2007年に一度休止しているが、2012年に再始動し20週年をめでたく迎えたセレブレーションな年なのだ。これは祝いたい。
2006年くらいに日本で人気に火が点いた時はベース/ボーカルのご存知スコット・マーフィーによる日本のポップスの日本語カバーが前面に押し出されていた。
それも間口としてもちろん良かったけど'Flypaper''Scratch''Overrated''D2''Radio Player'あたりの爆風ポップパンクアンセムのクオリティーに心掴まれた。
カバーも良いけど、それ以外がホントの良さだぜみたいなキャッチーなモノと逆を行きたい18歳、そんな捻れた想いもあったが、それ以上に自然と引き込まれる俺たちのバンド感。
あっという間に彼らは僕らのフェイバリットバンドになったのだ。
そこにはポップパンクセンスのクオリティと共に、日本の只ならぬバンドとの関係性もあった。
 

アリスターと言えばエルレ

アリスターと言えばELLEGARDENと予測変換が来るくらい結び付きが強い。
元々デビュー時のワールドツアーで日本にアリスターが来た時、スコットが日本のカルチャーに打たれ日本語を学びだした事から始まり、エルレがUSツアーをやったときに出会ったアリスターとかなり親交を深めた。
その後ELLEGARDENの日本40箇所の大規模ツアーに対バンとしてアリスターも回り続け、最終的には3万人の幕張メッセの前でライブをやっている。
日本のファンベースを他のメロディックパンクバンドとは違う独自の流れで構築していった事も、特別なバンド感に繋がっているのだと思うし、何より彼らのキャラクターが僕らのパンクシンボルELLEGARDENと一緒の親近感があって凄く馴染んだ。


僕らはエルレにUSロックの風を感じ、実際に彼らと一緒にその空気を持ってきてくれたのはアリスターだった。

特に'Somewhere On Fullerton'は死ぬほど聞いたポップパンクアンセムだ。

もちろんこのセルフカバーベストにも入っている。


Allister - Somewhere On Fullerton

 

シンプルなフレーズ/メッセージの繰り返しだからこそ、強く強く当時も心に残ったし今の残ってきている。

’僕らみたいな奴に必要な場所があるんだ’’僕らが好きな場所があるんだ’

その僕らはどんな奴らなんだろう?彼らが好きな場所はどんなとこなんだろう?フォールトンでどこだ?とこっちの僕らはずっと思っていたのだ。

渇いて電撃的なギターリフにジャンプの瞬間まで浮かぶ超一体的なパンクグルーヴ。

ティムの男らしさ滲むボーカルとスコットの美しいエモいハモり。

何回もここで一緒に口ずさみ、その度に心にシカゴの風が吹き抜ける。

そういうパワーは10年以上色褪せなかった信頼できるアンセムだ。

 


Scott & Rivers - 「HOMELY GIRL」リリック・ビデオ

アリスターが休んでもスコット・マーフィーは日本に残りソロ活動を根強く続け、細美武士とMONOEYESを組み、ついにはWeezerのリバース/クオモの相棒になった。

MONOEYESでこの曲のカバーをスコットが歌う度にポップパンク特有の瞬間着火の電撃的衝動に包まれるのだ。

USパンクと僕らの繋がりの場所を守り続けたのは、エルレ/細美という日本のロックファンにおけるキーパソンの存在もあって実はこの曲だったのかもしれない。


ALLiSTER「Somewhere On Fullerton」

20周年の撮り下ろしバージョンは昔入り浸っていたボウリング場でMVを撮ったらしい。
20年前のこっちの僕らの場所はあるのかな?

なんかエンドルフィンが出てパンクサウンドに身体を揺らしながら高速でそんな事が巡る凄く幸福な何でも無い時間。

変わってない姿に、良い感じで歳をとった音。

そういうのも含めてバンドとして理想の道筋なのかもしれないとまで思う。

僕らのお守りだったメロディーはそのままに今ロックとして再び鳴る事が嬉しいのだ。

きっとそんな曲、人生で何曲かしか無い。

 

新曲もいいよベストアルバム ステイ・ウィズ・ミー・フォーエヴァー

今回のベストアルバムも20曲入りで彼らのディスコグラフィーの5枚のアルバムからチョイスされたアンセム達16曲と4曲の新曲で構成されている。

どうしても当時の名盤の畳み掛けられる様な怒涛のメロディックパンクに気を取られてるが幅広い曲調も目立つ中々しなりのあるアルバム。

彼らの王道にくる爽やかに響かせつつドライヴできるクラスピーなフックをさり気なく覗かせられる彼らのポップパンクセンスはアリスター節と言って良いかもしれない。

'A Study in Economics''Jacob'とかのパンクチューンも顕在だし、'A Lotta Nerve'なんかもう半泣きで聞いてた。


Allister - "A Lotta Nerve"

 

'Stuck Powered On''Blackout'あたりのミッドでアシッド、更には深く壮大なバラードも彼らの色をより濃くセルフカバーしていて途轍もなく重厚だ。

もちろん新曲も彼らのエッセンスをそのままアップデートしたラインナップ。

①の'Stay With Me'はエバーグリーンに爽やかなポップパンクチューン。

アリスターらしいギターカット、ずっとバンド活動を続け強靭に映えるスコットのボーカルは、変わらず伸びやかで穏やかさを増してる。
'Peremptory Challenge'はブーミーなエフェクトとストレートなギターが特徴的、ポップパンクの2019年版、音楽世界が大きく変わった今でも勢い良く飛び出せる爽快感は真ん中にある。
'Back To Brookline'はいよいよティムボーカルで、ティム節炸裂の男らしくもどこまでも蒼い声の特別感は変わらないし、コレコレと膝を打ちたくなるコーラスも見事だ。
'Carousel'ではアメリカンロックのレンジの広さに軸足をおいて、馴染みやすいリズムに彩りとしての彼ら本来のエッジを加えメロディーを跳ねさせる幅広いロックを演出している。
これぞベストの真骨頂!
あの時の風とともに、オルタナティヴに新しい彼らも覗かせてくれるたまんないアルバムとなって20年を祝う事ができた。

 

僕は今もアリスターみたいな音楽が流れる場所が好きなのだ。

絶対に居なくならないでくれよ。

ぜひ聞いてみて下さい。

 

Amazon 販売

ALLiSTER 20th ANNIVERSARY BEST ALBUM 「BEST OF・・・ 20 YEARS & COUNTING」

ALLiSTER 20th ANNIVERSARY BEST ALBUM 「BEST OF・・・ 20 YEARS & COUNTING」

 

トラックリスト

01.Stay With Me

02.Radio Player

03.Runaway

04.Somewhere on Fullerton

05.D2

06.Moper

07.Haley 
08.Scratch
09.Peremptory Challenge
10.Stuck Powered On
11.A Study in Economics
12.Flypaper
13.Back To Brookline 
14.All We Needed
15.5 Years 
16.Jacob
17.A Lotta Nerve
18. Carousel 
19. Overrated
20. Blackout