雨とROCKを結ぶ20曲 2019年6月リライト
梅雨である。雨の季節である。
という事でブログのテーマになる企画、音楽とサッカーの橋渡しfootballsoundtrack番外編、雨に唄えば編をお送りします。
Creedence Clearwater Revival: Have You Ever Seen The Rain?
数々、雨をテーマにしたロックな名曲がある。
雨って言っても種類は色々だ。
土砂降りから小雨まで、或いはもっと広く光景を捉えれば雨上がりの表情や虹だってだって一部だ。
雨のお陰で、何か想いを馳せられる事も多い。
そんな雨とロック音楽。
鮮やかに雨の情景を描いた美しい曲、雨を見つめながら物思いに耽るような思慮深い曲、雨でも変わらず明快にバカやりたい曲….雨をどう捉えるかもバンド次第。
雨の日外を歩きながらだったり、窓の外の雨を眺めながらだったり、雨の中で傘差さないで踊りながらだったり、雨上がりの匂いを感じながらだったり。
そんな雨に映えるオルタナティヴなロックソングを1987年生まれ的に厳選しました。
TravisもOasisもFoo FighteesもBeckもWeezerもNUFNも、ELLEもアジカンも斉藤和義も美しい曲で雨に唄ってみるソングリスト。
是非聴きながらご覧頂き、素敵な暇つぶしになれば幸いです。
- 雨とROCKを結ぶ20曲 2019年6月リライト
- サッカーに合うロック音楽❕フットボールサウンドトラックはコチラ!
- 1.Travis 'Why Does It Rain On Me'
- 2.Oasis 'Champagne Supernova'
- 3.Weezer 'Say It Ain't So’
- 4.Red Hot Chili Peppers 'Naked In The Rain'
- 5.Green Day 'Brain Stew'
- 6.Beck 'The Golden Age'
- 7.Eric Clapton 'Let It Rain'
- 8.Hi-STANDARD 'Have You Ever Seen The Rain'
- 9.Foo Fighters 'Everlong'
- 10.Nirvana 'Polly'
- 11.MXPX 'Rainyday'
- 12.Blind Melon 'No Rain'
- 13.the HIATUS 'Ghost In The Rain'
- 14.ELLEGARDEN 'Raindrops’
- 15.ASIAN KUNG-FU GENERATION ’或る街の群青’
- 16.斉藤和義 '破れた傘に口づけを'
- 17.the pillows 'ハイブリッド レインボウ'
- 18.The Swellers 'Rain Check'
- 19.No Use for a Name 'Chasing Rainbows'
- 20.Audioslave 'Shadow on the Sun'
- 雨に唄えば。
サッカーに合うロック音楽❕フットボールサウンドトラックはコチラ!
1.Travis 'Why Does It Rain On Me'
Travis - Why Does It Always Rain On Me? (Official Video)
僕らの世代が、未来に誇るイギリスロックの良心Tarvisの伝説のレイニーチューン。
フジロックでもグラストンベリーでも、まさに曲が始まろうかと言う時に雨が降り出したという、寓話みたいな伝説を持つ1999年発表のこの曲の内容は、そんな凄みとは対照的に優しく穏やかなユーモアに満ちている。
柔らかいテンポと物憂げなメロディー、そしてノスタルジックに広がるフランの声。
元々はボーカルのフランが自身の雨男っぷりにうんざりした所から生まれたリリックも、まるで自分にだけかのように振り続ける雨を、ため息付きながらテンダーに見つめられる温かさがあるからこそ、自然と溶け合うのだ。
心が弱くなっている時、一生晴れないのかもしれないという孤独な想いと、薄明るい雨の情景を見事に歌いきった稀代の名曲。
何十回と雨の日に聴こうが、また雨が降れば聴きたくなる奇跡の一曲である。
2.Oasis 'Champagne Supernova'
Oasisの中でも指折りの名バラードも雨に合う。
1995年の2ndアルバムに収録、それ以降彼らの曲の中でも特別な曲で有り続けてきた。
最初に聴いた時はこんなメロディーのいい曲、伝説の誰かのカバーに違いないと思った、というオアシスあるあるの1つでもある。
まるでスローモーションで雨粒が落ちていく光景を浮かべられる、アンニュイさを濃密に醸す、でもどこか自然体に美しい浮遊感を持つ。
オアシスの空間を染め上げるレベルのグッドギターメロディーは支配的で、その中央で1ミリもブレないリアムのボーカルに掴まれ、降りしきる雨の中、この世界に彼らと僕らしかいない様な空想に包まれる。
こういういつの間にか全ての景色が、鮮やかに色づいていく様は名曲にしかない特権だ。
全くの造語だと言う’シャンパン・スーパーノヴァ’が空に、というフレーズもどこか雨模様とリンクさせても面白い。
3.Weezer 'Say It Ain't So’
WeezerのNo1キラートラックは、くもり空にこそ映えるのだ。
1994年1stのブルーアルバムに収録されて以降、オルタナティヴパワーポップの金字塔として愛され続けるナンバー。
世界一物憂げでメロウなギターリフが流れれば、溺れる程のメランコリアに包まれるウィーザーワールド。
そのリフを中心に、メロウでポップな瞬間を散りばめつつも、曇った憂いを伴いながら妖しく進むサウンドは、切なすぎるフックを持つ。
曇天を裂くような雷鳴の様なノイジーなギターカットに頭の中のコードを外され、不安定さを孕んだ心模様と雨雲の曇天がリンクする様で胸が熱くなる。
もちろん、雨じゃなくても映えるが、Weezerサウンドという特性が活きる、暗く気分を落としそうな雨模様の時にも聴きたい1曲。
4.Red Hot Chili Peppers 'Naked In The Rain'
Red Hot Chili Peppers- Naked In The Rain
トンデモグルーヴィーなRed Hot Chili Peppersのレイニーソング。
1991年の名盤ブラッド・シュガー・セックス・マジック収録。
立体的で複雑に絡み合う情熱的なサウンドラインと、強力なフックの聴いたメロディー。
雨の中でもいつもと変わらず裸になって狂った様に踊る、ハチャメチャな衝動感は終始曲を彩る。
どこか何時ものカラッとした音だけでなく、湿度の高さを入れ込めるのもレッチリの表現力ならでは。
5.Green Day 'Brain Stew'
Green Day - Brain Stew/Jaded [Official Music Video]
Green Dayの初期のオルタナティヴなロックチューンも降りしきる雨の中で聴きたいと思える。
4thアルバム’Insomniac'から1995年にシングルカットされた、’Jade’とのメドレーナンバー。
ローファイに歪ませたギターリフとビリーの声で’眠りたいけど眠れないんだよ’と始まるタイドな1曲。
ぐちゃぐちゃの脳みそ、というタイトルの通り、頭の中が整理できないままベッドの上で怠惰に時間が過ぎていく様子を歌ってる。
キャッチーなサウンドが武器でありながら、時折みせる深い陰りこそ彼らの魅力の真髄で、混乱した頭の中をオルタナティヴなロックサウンドで見事に表現し切る。
雨の中、一歩も外に出たくない日に、ずっと家で聴きたい1曲。
6.Beck 'The Golden Age'
オルタナ宇宙人Beckのアコースティック・フェイズの名曲。
Beckの創作パターンでミクスチャーパンク的な作品とアコースティック的な作品を交互に発表するというパターンがある。2002年発表のこの曲は、そのアコースティック的側面の最高峰だ。
アコギの自然な音が漂う穏やかなフィーリングに、浮遊的で幻想的なエコーをかけるデジタルな味付け。
コズミックに宇宙的な聴き心地は、普通の雨だって違うように見えてきてしまう音楽の力。
ベックの声は非日常を彩る大事なファクターなのだ。
7.Eric Clapton 'Let It Rain'
人類の誇るギターレジェンド、Eric Claptonのギターポップ的名曲。
1970年、もう50年前の曲とは思えないほど完成されたメロディー。
ビートルズかと思うほどキャッチーに跳ね上がるポップネス。
クラシックな曲ほど、雨を楽しむ余裕を感じる。
雨を愛に例えるあたりがニクい。多分一生そんな事僕には言えない。
魔法にかけられたように羽根のように軽やかで浮遊感あるドライヴィンなギターは、カラフルに雨の色を変えていくのだ。
8.Hi-STANDARD 'Have You Ever Seen The Rain'
CCRの名曲はHi-STANDARD得意のカバーでパンクになった。
数々のバンドやアーティストにカバーされる雨の名曲、1997年の'Angry Fist'収録このカバーも名カバーだ。
パンク色も色濃い中、抜群のメロディックセンスでしっとりとした感触もきっちり残す職人技。
相変わらずロックへの深い愛を感じるリスペクトに溢れたパンクカバーだ。
彼らの陽性のオーラはカバーにおいても変わらずに、雨だけど晴れやかにするパワーも持っている名曲。
9.Foo Fighters 'Everlong'
現代最強のロックバンド、Foo Fightersのハードでメロウなミドルロックナンバー。
1997年、フーファイ初期から演奏され続ける、彼らのガイドポスト的な名曲。
ダークで静かな立ち上がりを切り裂くような歪んだ雷鳴のギターが轟く、スイッチは入りながらどこか優しく心に落ちてくる聴き心地。
ノイジーでもしっとりと身体に纏わり付くミドルなサウンド、濃密な重みを感じる轟音が雨音の代わりに雨の光景をエモーショナルに変えられる。
雨の中、しっかりと自身の気持ちの向く方向を決められる重く深い一曲。
10.Nirvana 'Polly'
雨の日にはとことんリアルに想いを馳せるのにも適している。
そういう時に聴くNirvanaは恐ろしく深く心に染み入るはずだ。
'Nevermind'収録の彼らのキャリアの中でも珍しいミドルチューン。
屈指のダークポップには、雨を虚ろな表情で見つめるカートの姿が目に浮かぶ。
憂鬱を濃縮した妖美なリフとカートの淡々とした語り口が深々と心の奥でリフレインされる怖さすら感じる一人ぼっちな音空間。
こういう雨の日の使い方も良い。
11.MXPX 'Rainyday'
MxPx - Teenage Politics - 09 - Rainy Day
ストリートパンク界のカリスマMXPXのレイニーパンク。
1995年の'Teenage Politics'に収録されたパワーナンバーだ。
ラフでインスタントなパンクチューンながら、伸びやかでストンと心にハマるジャストなデザインは安心信頼の領域。
ちょっとだけ外に出れない事で、自分の心と会話して、そんな日もいいかと思える、ユージュアルなパンクスタイルが彼らならでは。
12.Blind Melon 'No Rain'
Blind Melon - No Rain (C) 1993 CAPITOL RECORDS
90sオルタナティブロックの狭間で特にオルタナティヴに輝いたBlind Melonの代表曲。
あのガンズ・アンド・ローゼズを先輩に持つバンドで、ハードなロックとオルタナティブロックの間で、もがき続けたバンドだ。
クリアでナチュラルなサウンドは、土着的な古き良き燦めきがあって、まさにオルタナシンガーらしい今は亡きシャノンの声に心を洗われる、どこまでも雄大で自然的な感触が有る。
雨上がり、晴れた空に聴きたい忘れ難いほどストレートに鮮やかな一曲。
13.the HIATUS 'Ghost In The Rain'
Ghost In The Rain / the HIATUS
the HIATUSのバンドとしてのオープニングトラックとなった美しい曲も雨がテーマ。
エルレ休止後この強者揃いのハイエイタスというバンドを組み、どういう表現をするかを注目していた細美武士の再始動の一曲目だった。
凛と広がるピアノの音が清廉な空気を作り、折り重なるオルタナ・ロックサウンドがうねる鮮やかな音空間。
空想的な世界観であまりにも美しく広がるサウンドは、妖しさすらある高次のアート性持つ。
雨の中で聞けば、その幻想的な部分をクローズアップしてしっとりと感じさせてくれそうだ。
14.ELLEGARDEN 'Raindrops’
ELLEGARDENの初期の名曲。シングルのカップリング曲だったが、後にリマスターされた隠れた名曲枠。
初期衝動という言葉もぴったりのラウドでソリッドなキレ味。
ノイズ交じりのバリバリなギターと、メロディーラインの美しさが共存できる初期のエルレのオルタナ感が詰まった1曲。
細美の号令で天高く上昇するサウンドが、次第に重力を得て渦巻きながら錐もみ上に落ちていく。
めちゃくちゃに入り乱れた轟音の後に、得も知れぬ爽快感を獲得できる劇的なレイニーロックチューン。
15.ASIAN KUNG-FU GENERATION ’或る街の群青’
ASIAN KUNG-FU GENERATION 『或る街の群青』
日本の雨には日本のロックが合う。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの2008年の1曲も凄く合う。
雨が上がる直前の匂いを感じさせる、そんなわずかな瞬間を閉じ込めた音から始まる冒頭。
激情的に渦巻いていくバンドサウンドに圧倒されつつ、歌として美しさを損なわないバランス感覚はすんなりと耳に馴染むのだ。
日本的な雨上がりの風景の蒼さを切り取ったようなアジカンらしい一曲。
16.斉藤和義 '破れた傘に口づけを'
変わらぬオルタナな存在感で日本のシティ・ポップを支え続ける斉藤和義。
Rain Rain Rainという曲もあるけど、2007年のこっちの曲の方が雨っぽい。
どこか普通じゃない心砕かれるドラマチックな声、歪んだギターと独特のビートで駄目な男の等身大のラブソングだ。
日本が世界に誇る歌うたいのレイニーブルースは、どこまでも僕らと同じ目線で鳴る。
17.the pillows 'ハイブリッド レインボウ'
世界一カッコいいバンドthe pillowsの日本のロック史に残る名ナンバー。
センチメンタルなアティチュードに、劇的に爆発させるエモーショナルな音の波。
飛行船というワードも光るアドヴェンチャーの様な視界の広がり、何処かで歌われていそうで唯一無二、という選ばれたロッカーにしかできない味をあっさりと出す、これぞピロウズ。
雨が上がっても、まだ降ってきそうな、ちょっと混沌とした瞬間に聴きたい1曲。
18.The Swellers 'Rain Check'
00sにストレートなメロディックなパンクを伸びやかに鳴らして、ストリートの支持を獲得したThe Swellersの1曲。
メロディックなパンクの最良の形態じゃないかと思える、クオリティーの高いメロディーと蒼さ。
芯のある声と伸びやかなサウンドが、ポジティヴに雨を彩ってくれる。
19.No Use for a Name 'Chasing Rainbows'
No Use For A Name - Chasing Rainbows | Live in Sydney | Moshcam
No Use For A Nameの雨上がりに聴きたいこのナンバー。
専売特許の軽やかで抜群のメロディックさ、美しさと切なさが等配分される彼らのエッセンスが詰まった一曲だ。
スピーディーなメロディックパンクだからこそ、雨上がり虹の掛かった空の爽快感とリンクできるし、実はそんな光景のどんな風よりも心地良い。
最後は晴れやかに顔を上げられる。そんな爽快感が彼らの曲には溢れる。
20.Audioslave 'Shadow on the Sun'
Audioslave - Shadow on the Sun [HQ]
ラストはAudioslaveのヘヴィな一曲。
映画コラテラルのワンシーンでこの曲が映画を染めていく様が圧巻でよく覚えている。
映画では深夜のシーンだったが、雨の中でも映えそうな幽玄で強力な音。
ダーク&ヘヴィなグルーヴに高音低音も硬軟も自在に、どこまでも劇的に轟くクリス・コーネルのボーカルは何もかもを凌駕する瞬間を作り上げる凄みを持つ。
強引なまでに力強く、雨の中でもどす黒く一歩踏み出させてくれるパワーソングだ。
雨に唄えば。
いかがでしたでしょうか?
皆様個々人の中にも、雨というシュチュエーションで聴く定番の曲があるかと思います。
今回のサウンドトラックも是非聴いてみていただけると幸い。
こうやってまとめただけでも、全く雨が嫌な気がしない。
雨の中で傘ささないでこういう曲たちに溺れるのも良い。
ちょっと雨が好きになれる様な美しく力強い曲達でした。
それではまた別の記事で。