Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【ロックスター達の成人式】ロックと年齢とは

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ロックスター達はハタチの時、何をしていた?

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成人の日を今年も終えた日本。
年の最初のイベントとして君臨し、毎年メディアを騒がせる。
騒ぐ方も騒がれた方も、それを追っかけるメディアの人も、寒い中本当にお疲れ様でした。
いつの間にか10年以上経っていた成人式、ノスタルジックになるよりも、ここで今20歳という年齢と音楽の関係に思いを馳せてみた。
 
ロックにとって年齢とは何なのだろう
好きなバンドのメンバーの年齢なんてあまり気にして見ていない、でも大概想像するよりもかなり上でびっくりするものだ。
ロックそのものの若いエナジーのお陰で若々しいさが溢れているからかもしれないし、そもそもあらゆる贔屓目で見ているからなのかもしれない。
 

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そもそも衝撃的で’ジジィ共何言ってやがるんだ’という反骨精神をエネルギーとして産まれたロック自体、若者達の為の音楽という側面もあった。
もちろんその為には、その衝撃がより身近なメッセージである方が伝わりやすい。
リアルな重みもあるし、同じ高さの目線からストレートな衝動が伝わる事が、大きな共感を呼ぶ事は言うまでもない。
ロックにおいて、若さがアドバンテージになるのはそう言った部分かもしれない。
もちろん音楽的に鍛錬を積み、人と場所と時間とも出会う経験を積んだ深みが伝わるのも、ロックの素晴らしいところだと思う。
ただその若き初期衝動に、かけがえのない何かが宿っているのもロック界の通説なのであり、経験上揺るぎない事実でもある。
 
数々のロックスターの20歳はどうだったのだろうか。
成人式ということでロックスター達の20歳を調べてみた。
 

ロックスター達の成人式 ロックの殿堂達の20歳

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まずはロック界の殿堂に名を連ねるビッグネーム達の20歳を考えてみた。
やはりほとんどがロックの道に足を踏み入れ、これを生業にしたという時期と重なっている。
 
あのビートルズ'Love Me Do'でCDデビューを果たした時、そのソングライターであるポール・マッカートニーは20歳だった。
そもそも書いたのは16歳の時だったらしい。
ブルースとR&B、ロカビリーを経て、この曲と共にロックは成人を迎えたと言っていい決定的な人物とバンドによる名曲だ。
 
 
その時代をともにライバルとして生き、今尚ロック=で結ばれるロックの現人神的レジェンドローリングストーンズミック・ジャガーとキース・リチャーズも1stシングルであるチャック・ベリーのカバー'Come On'の発売時は20歳の時だった。
レコード会社のゴリ押しによる、売れ線のキャッチーなカバーに最後まで反骨心を持っていたストーンズ。
このほろ苦いデビュー劇の反逆精神こそ、今尚ロックの象徴として君臨する根本となっている。
 
今尚その死と生き様が大きな反響を呼ぶディヴィット・ボウイも、1stアルバムを作成したのも20歳だったし、レッチリのボーカル、アンソニー・キーディスも20歳時にデビューアルバムの発売を迎えていた。
 

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ロックスター達の成人式 偉大なバンド達の運命の始まり

後の偉大なバンド達が運命によって結成されるのも、20歳が分かれ目だ。

 

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最強ギタリストジミー・ペイジの呼びかけで、ロバート・プランドレッド・ツェッペリンに加入したのもプラントが20歳の時。

’最強のバンドを作る’というコンセプトのもと、天才と天才が出会った歴史的な瞬間だった。

世界最強のパンクバンド、セックス・ピストルズも、マルコム・マクラーレンにそのヤバイ目つきを見初められて、フロントマンのジョニー・ロットンがオーディションを経て加入したのも彼が20歳の時だった。
ちなみに翌年に加入するシド・ヴィシャスも20歳だった。
その三年後にはピストルズは終焉を迎えたが、短命だったからこそ圧倒的に輝いたピストルズこそ世界で一番パンクであり、きっと彼こそが史上最もパンクな成人だったと言えるかもしれない。
 
 
実は最強ロックバンドオアシスもそうだ。
前身バンド'The Rain'のボーカルだったリアム・ギャラガーが20歳の時、インスパイラル・カーペッツのローディーであり音楽業界に顔の広い兄ノエル・ギャラガーがバンドに加入し、改名しオアシスが結成された。この時ノエルは25歳。
ここからあの伝説的なデビューまでは、まだもう少し時間がかかる。
今にして思えば、この5歳差の兄弟というアクセルと舵取りの絶妙なバランスこそ、オルタナティヴでありビッグになったバンドの針路の肝を握っていたような気すらする。
大きな運命を感じつつ、自分たちの大きさを実感しながら、リアムの20代は進んでいくのだ。
 


Oasis - Supersonic

 

ロックスター達の成人式 スターたちの荒んだ夜明け前

一方で、下積み時代と言っていいのかわからないが、まだ何者でもない時、大きなインスピレーションを得る助走をつけていた後のスター達もいた。
 
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前述のオアシスだったノエル・ギャラガーの20歳の頃は、倉庫番のバイトでギターを弾きまくっていたそうだ。
実際に彼が後に語った様に、この時のギターと向き合う時間こそ、キャリアで最も重要だった。
 
 
 
現役最強パンクバンドオフスプリングのフロントマン、デクスター・ホーランドは秀才であり、ハイスクールを首席で卒業する異質のパンクロッカーだった。
バンド続けながら大学へ進学し、パンクシーンの旗手として、そこから大きくバンドへと舵を切っていく時期だ。
 
グリーンデイは20歳にしてインディーで2枚のアルバムをリリースしていた。
3枚目はつまりドゥーキーなのだが、メジャー前夜という自分が何者で何処まで行くのかという期待と挑戦心に満ちている時期であった。
オルタナの王子ベックもアートスクールに通っていたし、レディオヘッドのトムヨークも前身バンドを休止し大学へと進学していた。
そこでの感性や、またはあらゆる疑問が後の活動の核になる。
 
 
ウィーザーのリバースはロックスターを夢見てロサンゼルスに出てきて、なんとか音楽を続けてるまさに下積みの時期だった。
ウィーザー結成前年、不安に押しつぶされそうになるヘンテコな青年リバース、ルーツはここにも見え隠れする。
ガレージロックリバイバルの旗手となったリバティーンズのピートとバラーはシングルのマットレスで二人で寝ながら生活しロックに想いを馳せて、ストロークスも冷静な野心を持ったジュリアンの元にメンバーが集い始める時期だった。
 

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The Libertines - Don't Look Back Into The Sun (Official Video)

 

こうして並べてみると、デビューする・売れるは別にして、既に音楽の道を歩み出しているスターたちがほとんどだ。

経済的に報われなかろうが、自分をこの世界にいざなったキッカケを捨てずに、実現へと向かう重要な局面。

正直、自分の好きなスター達を簡単に調べてみただけなのだが、恐ろしいほど全員の20歳が重要な場面だった。まだまだ調べてみれば出てくるはず。ロックにおいてはかなり興味深い年齢だったのだ。

ロックと年齢

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ビリージョーが言っていた。

若者達は自分達のシーンを作りあげろ、年寄パンクスは口を出すな。

その自分達の’シーン’というのが重要なんだろう。

スケールどうこうではなく、確かな熱狂がある時と空間

それがロックの持つ引力で、数々の人々を惹きつける要因なのだ。

そんなことを想った。

 

ロックってのはエアーズロックよりもデカくて壮大な岩だ。
近くよりも遠くからみた最初のインパクトが最も鮮烈で衝撃的。
それでも近づけば近づいた程、改めて大きさがわかるけど、一目見た時の感情の爆発力ったらない。
聴く方も演る方もそう。その熱狂はかけがえのないものだ。
 
成人式から早10年。新成人の方おめでとう。
少しでも多くの人がロックを聴いてくれ。