Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【サマソニ2017 行ってきた後半その2 フーファイターズ】SUMMER SONIC 2017 8.20 TOKYO レビュー! 後半戦その2【Foo fighters】

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SUMMER SONIC 2017 8.20 TOKYO 行ってきた!!レビュー後半戦その2 フーファイターズ!!

前半戦はコチラ! 'SWMRS' 'CIRCA WAVES' 'INABA SALAS'

www.footballsoundtrack.com

後半戦その1はコチラ! 'All Time Low'  'New Found Glory'

www.footballsoundtrack.com

マリンステージ 幕間 スタンドからMAN WITH A MISSION、BABY METALを見る。

スタンドで席を取っといてくれた友達の元へと合流し、マンウィズアミッションを見る。

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前方のエリアはえげつない混み具合。

ポップさとヘヴィさが丁度よく絡み合って、夕暮れにもう一波アツいエネルギーをマリンスタジアムにぶつけていた。

気づけばスタンドで見てると周りにスゴく子供が多い。

オオカミさんとして認識されてて凄いハートフルな光景だった。

 

作戦会議の結果、そのまま少しだけ興味あったベイビーメタルを見てから、フーファイに備える事にする。

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「諸君、首の準備は出来ているか?」のアナウンスに不覚にも声をあげて爆笑した。

「もう一度言う。諸君、ry」と被せてくるし。

コープスペイントをしたバックバンドが出てきた段階でとてつもない盛り上がり。オオムラタカヨシを始め、バックバンドがどえらい演奏力。

超アイドルっぽい格好した本人達もキレがある動きだし、何より真ん中の子の歌が超上手い。

日本の文化、その狂気と可能性を半分ずつ感じた。

聴かず嫌いって人はいるだろうけど、絶対聴いてみるといい。

 

いよいよフーファイへ

スタンドから早めに降りて、夜の空気に包まれたマリンスタジアムの外へ。

ほとんどマリンの中に入ってるのか、人が少ない。

カーニバル的なイベントもやってないし、屋台も人が並んでない。

祭囃子が聞こえてくる、神社のお祭りの誰もいない境内のように、ホッと一息つける空気。

最後に軽くつまみを買って万全の状態を整えて並ぶ。

5,6回目のサマソニだけど、マリンステージで最後を迎えるのは初めてだ。

それがフーファイってのは僕の音楽人生の中でも振り返る事になりそうな瞬間だ。

 

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サマーソニックに初めて来てくれた世界最強のロックバンド、フーファイターズ。

サマソニが始ったころからのラブコール。18年越しにようやく実現した歴史的な日だそうだ。

正直盤石なんだろうという安心感とどんなものになるか予想のつかないという、今までにない未知な高揚感に溢れていた。

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Foo Fighters 今年の夏をロックに染め上げた

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じりじりと時間が過ぎる、腕のスマートウォッチを見る回数が増える。

フェスとかライブで実感する相対性理論。

時間の流れが訳わかんなくなるほどの、それほどの憧れがもうすぐそこにいるのだ。

10年位前、ニルヴァーナの歴史を知ってから、前を向きまだ歩みを止めていない畏敬の念すら持ったデイヴ・グロールが率いる世界最強のバンド。

その対面はどういうものになるんだろうと、全く想像つかない妄想を張り巡らせていると暗転。

堂々とフーファイターズがステージに現れる、デイヴ・グロールは走ってきて無邪気に叫んで見せた。

初めてだ。

その姿を見ただけで身震いがした。

レジェンドらしく神々しさすら漂う様で、かっけぇぇ、と声を漏らすしかない。

一音目から聞き逃すまいと前のめりで待つ。

予想なんかどこかに吹っ飛んで、期待の遥か上を行くライブがはじまった。

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いきなり始まったのは’All My Life’。

 


Foo Fighters - All My Life

じっくりとタメを作るギターリフと、いまだ現人神の様なオーラのデイヴが身体を揺すって歌う。

ずっとずっと憧れていたあまりにも一声目からロックな歌声に、この現実を理解させるパワーが満ちていて、一瞬で距離が近くなる引力を感じる。

静かでタイトな立ち上がりから来たるべき爆発を前に、引きつけている内に感情が壊れそうになる、こういう曲で涙腺が緩むのは初めてだ。

ホーキンズのドラムとデイヴの絶叫でバンドサウンドが弾ける。

感動とか有り難みとか圧倒とか、そういう感情を、全て引き受けてやるから付いて来いという様な頼もしい爆発。

何万人分の感情が音と一緒に弾けるあの光景はそうは描けない。

重厚でダイナミックで強力そのものなロックサウンド、数々の魅せ場を演出するエンターテイメント性、一曲目から考えられる限り最大級アグレッシブな選曲。

攻撃的でありながら幸せに満ちた空間を一瞬で作るカリスマ性と痛快に突き抜けたロックミュージックの躍動感で、一瞬の内にマリンを虜にした。

 

 

 

2曲目は’Learn To Fly’。


Foo Fighters - Learn To Fly

ビッグメロディーの爽やかな風が清涼感に満ちるマリン。

左右に身体をギターを揺らし、長髪をたなびかせて歌う姿に見惚れてしまう。

視覚でも猛烈な憧れていた姿をダイレクトに感じ、長髪のせいなのか、今日マリンに立ったどのフロントマンより大きく見えた。

 

より清々しい拍手に包まれると、不穏なリフ。

3曲目は’The Pretender’だ。


Foo Fighters - The Pretender

初めて買ったフーファイのアルバムに入っていた思い入れのある曲だ。

暴風雨の中、それを切り裂く稲光の様なギター。

超絶アグレッシブなロックの爆風とダークなメロディーが混ざるダイナミズム。

全身全霊を込めてフィジカルにぶつかってくる音に、抑えようのない攻撃的な気持ちで身体を揺すらざるをえない。

サイド大型ビジョンも彼らの時はアートワークではなく、ラインの色だけ変化しながら、彼等を大きく映し出す。

ときにモノクロになったり、ライブの強さをより引き出す様な演出だ。

 

まだまだペースは全く落ちない。4曲目は’My Hero’。


Foo Fighters - My Hero

ビッグナンバーを続ける走りっぷりは、彼らからの最高のプレゼントにすら思える。

大げさかもしれないけど、ヒーローという言葉にカートやクリスコーネル、チェスターベニントンの姿も映る。

ミディアムなテンポでもヘヴィでシャープに魂に響くサウンド。

何よりデイヴの声に哀愁よりも、まだまだ進み足りないという、ど根性じみたスピリットを感じる。

すごく頼り甲斐のある姿だ。

 

どのへんでどう喋っていたかは詳しく覚えていないが、エンターテイメント性に満ちた豪快なMCも入る。
「ロックンロールで踊るのは好きか?」と絶叫したり、「前回は足が折れてたからさ」と小粋な事を言ったりと、わかりやすく豪快なキャラクターで場を暖める。

 

そして当時を思い出すかの様なMCから語り出すように歌い出した1stアルバムの'Big Me'


Foo Fighters - Big Me

抑えがたいパーソナルな感情も感じるデイヴの優しい声。

オーディエンスもライトで応える。

何か、はわからないが、儚い目で遠くを見つめて歌う。

歌声も光景もこの夏一番美しい。

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再びギアを入れなおし、新曲の’Run’’Rope’’Walk’’Time Like These’とロックナンバーが続く。

特にRopeの中盤、デイヴとドラムのホーキンスの掛け合いは超絶的でありながら笑顔に満ちた圧倒的なハイライトだった。


Foo Fighters - Run

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終盤に入ったとこで改めてメンバー紹介。

一人一人何かやれ感を出すデイヴ。デイヴのノリに苦笑いでも応えるロック紳士達。

ギタリスト、パット・スメアはラモーンズをプレイして、アイオーレッツゴーの合唱を産む。

もう一人のお調子者ドラムのホーキンスは一枚上手で、じゃあ歌うからお前叩けと言いだし、会場はどよめく。

クイーンの'under pressure'をアツくハードにプレイする。完全にグランジカバー。

Under Pressure (feat. David Bowie)

Under Pressure (feat. David Bowie)

  • クイーン
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

ホーキンズのハイトーンボーカルも好きだし、この目で見れると思わなかったデイヴのドラムに、言葉も失いただただ見つめる時間。

夢みたいだ。

 

そして乱入してきたロックスター、リック・アストリー。めちゃくちゃ嬉しそうなメンバー。

世界的なシンガーを友人として招き、一曲プレイ。

ほんの一瞬、ほんの一瞬だけ心が緩んだのかスメルズのリフみたいにデイヴが弾く。

そんな歴史的瞬間すら豪快に笑い飛ばしながら大ヒット曲’Never Gonna Give You Up’をハードにカバーする。


Foo Fighters featuring RICK ASTLEY - Never Gonna Give You Up

 

ものの数分で歴史的瞬間をいくつも作り、最高だったぜ、おやすみと小ボケをかまして帰ろうとするデイヴ。

小粋なジョークだ。

そういう肩ひじ張らないナチュラルさに、漠然と思ったが、何もかもこのステージで起きていることは全て特別なことではないんだ。

ただただそれが極めて原初のロックロール的で、それが途方も無いレベルで様になっている。

ロックがここまで板についたバンドっていないだろう。

ロックミュージックの尊厳とか誇りを強度に保ちつつ、極めてナチュラルなエンターテイメント性を持ったスピリット。

ヒーローさながらのオーラを持っていながら、尖らず破滅的刹那的ではなく、豪胆に陽気に闘いを続けてきた。

その人間性みたいなものまで、生々しくバンドサウンドに反映され、そういうリアルなエナジーがロックバンドとして彼らが手にした強さなのだ。

 

いよいよ残り時間が少ない。

最後までありがとうな、と優しい表情で歌う’Best Of You’


Foo Fighters - Best Of You

クリアなメロディーが何重にも重なって轟音となってマリンをグラインドする。

ラウドがかったパワフルな声は、誠実さに溢れていた。

不屈のメッセージは忘れがたい光景としてリスナーに届き、想いを握りしめた幾千もの握り拳が夜空へ突き上げられた。

 

いよいよ最後の曲’Everlong’


Foo Fighters - Everlong

デイヴのギターの音以外は無音になった様な静謐なアンサンブルから、これで終わってしまうんだという想いをメロディーで刻みつける。

ロックでヘヴィでアンニュイなアンビエント。

荘厳さすらある清涼的な空間。

寛大な許容感に心が洗われていく一方で幕張の夜に太陽の様な光を感じ、心は不思議と寂しさが残らなかった。

曲の終盤にかぶせて花火が上がる。

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ニルヴァーナのスマイルマークが見えた様な気がした。

 

 

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誰もが拍手を惜しまず、願い事を叶えたかの様なロマンティックな暖かい気持ちに包まれる。

音の中に身を置ける事自体が幸せな空間は、ハートにはアツいモノを残し、魂にはとても優しい余韻を残した。

星が見えない曇った幕張の夜空。

何の変哲もない光景に戻っても彼等が宿してくれたものはそう簡単には消えないだろう。

そう確信をもったライブ。ありがとうフーファイターズ。

 

Setlist

1.All My Life

2.Learn To Fly

3.The Pretender

4.My Hero

5.Big Me

6.Run

7.Rope

8.Walk

9.Time Like These

10.Under Pressure(Queen Cover)

11.Never Gonna Give You Up (with Rick Astley)

12.Best Of You

13.Everlong

 

 

コンクリート・アンド・ゴールド

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Concrete and Gold

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  • フー・ファイターズ
  • ロック

 

グレイテスト・ヒッツ

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Foo Fighters: Greatest Hits

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  • フー・ファイターズ
  • オルタナティブ
  • ¥1200

 

 

今年も夏が過ぎた

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あっという間の一日。

毎年こうやってロックを更に少しずつ好きになる。

ここまで続けてきたら、僕の人生をかけるってくらいの、夏のお決まりの光景。

また一つ夏を超え、死ぬまでに見たいバンドリストの一つを見る事が出来たよ。

ありがとうサマーソニック。また来年も来るね。