Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【ソングレビュー41曲!!①】SUM41に想いを馳せて-世界を制して死にかけたパンクロッカー-

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SUM41に想いを馳せて ソングレビュー41曲!

 

前回想いを馳せたレビューはコチラ!

www.footballsoundtrack.com

夏休み41日目から始まった彼らのパンクロックストーリーは、B級映画のアクションヒーローの様にわかりやすい程に乱高下し、その道すがら彼らの残した音楽は鮮烈で骨太なサウンドトラックとして、ポップパンクシーンから一歩外れた伝説的な領域に入っているのだと思う。

僕らオーバー30ポップパンク直撃世代にとっても劇薬的なバンドの至極の41曲!! 

さっそく聴きながらご覧ください。

 

 

1.'Fat Lip' All Killer No Filler


Sum 41 - Fatlip

彼らのキャリアの中でも最もアンセミックなキラーソング。
何万人いようとフロア全員を飛ばせそうな天才的にキャッチーなビートと、全能感溢れるメロディックパンクサウンド。
唸りを上げるグルーヴとバンド全体でボーカルを奪い合う様な掛け合いが、いつ聴いたって活きた握力があって清々しいほどにキマる。
キッズを飛ばせるアドレナリン限界突破系のポップパンクアンセムとして、キャリアの根幹を担い、夏休み見た光景がフラッシュバックしてるであろう彼らの目指す原風景的な一曲でもある。

 

2.'My Deriction' Does This Look Infected

アッパーでソリッドなパンクチューン。
2ndアルバム内きってのポップでパンクな一曲。
サビから始まる展開は冒頭から華やかで程よくギラついていて、最高の滑り出し。
どこをどう切ってもアッパーとしか言いようがない、陽性なサウンドはある意味このアルバムらしくないかもしれないが、軽いとは言い難いバチバチしたギターサウンドはヘヴィなギアを入れた彼ららしいポップパンクになっているのだ。
 

3.'Makes No Difference' Half Hour Of Power

最初のミニアルバムに収録された初期の名ナンバー。
レアなトラック的位置付けでファンの怒号の様な歓声が上がるのはライブ定番の光景だ。
伸びやかで透き通ったメロディックなギターサウンドと突風の様な疾走感は、ポップパンクの理想形のダイナミズムを産む。
余分な重さは全く無い、ナチュラルな活きの良さみたいな軽快な爆発力がある。
 

4.'We're All To Blame' Chuck


Sum 41 - We're All To Blame

ハリウッド版ゴジラのテーマにも使われたドラマチックなヘヴィーチューン。

メタリックなリフと男らしい"All! To! Blame!"の掛け合いで幕開ける、硬質なヘヴィーサウンドの支配力は抜群で、その流麗さは彼らのなかでも随一に美しい。

重さがフッと消えメランコリックな濃霧に包まれるデリックのソロの哀愁の物悲しさ、そしてそれをまた振り切るヘヴィーなサウンドの緩急もまたドラマチックで素晴らしいのだ。

 

5.'In To Deep' All Killer No Filler


Sum 41 - In Too Deep

ポップ&キャッチーなライブの代表曲。
キュートと言えるくらいキャッチーなメロディーは陽性で影一つないキラーソングの肝になるし、次第にフロントエリアから空間に波及して行くメロディアス&ビートでいつの間にかジャンプしてる様な浮力たっぷりのポップパンクである。
ライブのセットリストの重要なポイントではいつもこの曲がある、信頼度も高い一曲だ。

 

6.'Underclass Hero' Underclass Hero


Sum 41 - Underclass Hero

ポップパンク回帰の4thアルバムのタイトルナンバー。
せーの、でジャンプする様な抜群にどキャッチーでメロディックなグルーヴは瞬間的に火をつける陽性なエネルギーに満ちる。
これ以前の'Subject To Change'という曲とサビは歌詞もメロディーも一緒である。
Subject〜の方はハードコアなナンバーで、それを払拭するリメイクという作業でメロディックパンクな代表曲に昇華するというレアなケースも、新陳代謝を繰り返して曲の彩りを増やした彼ららしいストーリーがあるのだ。
 

7.'Subject To Change' Chuck


Sum 41 - Subject To Change

上のアンダークラスヒーローの元になった3rd収録のヘヴィなナンバー。

悲壮的なぐらいディープでコアな旋律は、全くアンダークラス~と違うものの、サビのメロディー・聞こえ方は全く一緒。

凄く面白い試みで、どっちの曲も楽しめるし、全く一緒のサビも前後の音の組み合わせ方の妙が味わえるセットで聞きたい曲だ。

 

8.'Summer' Half Hour Of Power & All Killer No Filler


Sum 41-Summer

アルバムに2度入ったバンドの看板ソングと言える初期の名曲。

スピーディーでパンクギターは、爽やかでソリッドで刺さる様に響くサムらしさのど真ん中とイメージ出来る音像。

じわじわと登り詰めそこから滑り落ちるような爽快感の完成度は高く、いまでも耳にすることの多いスケーターソングでもある。

 

9.'Nothing On My Back' All Killer No Filler


Sum 41 - Nothing On My Back

2ndアルバムの冒頭を飾るパンクナンバー。
跳ねる様なポップパンクビートで沸騰させるナンバーながらどこかロウな空気を醸すパンク的な方法論。
あっさりと口ずさめてしまうキャッチーさを、ザラついたギターリフとローファイに脱力気味で送るアウトサウダー感は流石に光っている。
 

10.'Fake My Own Death' 13Voices

復活の狼煙となった6thアルバムのシングルトラック。
トリプルスタイルになったギターが野太くサウンドを構築しつつ、豪快にリズムを刻む。
力強いバンドサウンドの中を、デリックの擦れたギザギザの声が突き抜ける様に刺さる。
畳み掛ける様な、掛け合いのサビは実にサムらしいもはや伝統芸となり、コレだよコレとなる彼らの歴史でもある。
 

11.'Over My Head(Better Off Dead)' Does This Look Infected

2ndの中心的ナンバーのコアでハードなロックチューン。
重く渦巻くような音、めまぐるしい曲の展開速度の中毒性は彼らのコアな一面の特徴でもある。
ドラマチックに劇的に爆風を起こすサビの盛り上がりは雷に打たれたような快感すらあるの、サムの'危ない'面が表面化した魅惑的な一面。
 

12.'Sick Of Everyone' Screaming Bloody Murder


Sum 41 - Sick of Everyone (lyric video)

轟音で真っ黒なリフにミステリアスなテンポの幻惑的ロックナンバー。
緩急剛柔ついた、トリッキーなリズムで艷やかでアシッドなヴァースから、的確にエモーショナルを炸裂させるサビのハードさ、暗黒の中でも濃淡がある音はヴァリエーションにもつながる。
デリックの声のアクセルとブレーキ使い分ける表現力が大きく深みを増してて、より濃く印象に残る。
 

13.'Hooch' Does This Look Infected

2ndらしいギラギラに迫るハードコアな一曲。
耳の奥まで削り取ってくる様なソリッドなサウンドを根底にするコアさと、アグレッシブにテンポのいいサビのキャッチーな掛け合い。
高鳴るギターとデリックのヴォイスパワーが鍔迫り合いみたいに火花の出るスリルがある。
 

14.'What I Believe' Half Hour Of Power


Sum 41- What I Believe

1stの後半に収録されてるパンクチューン。

Mxpxばりのブルーなメロディーラインで前だけを見て疾走するギターサウンド。

高速なビートはスリリングさよりも爽やかに重点の乗った初期らしさがあってファーストエモーションに溢れていて格好いい。

 

15.'Heart Attack' All Killer No Filler


Sum41 - Heart Attack

これもレアなパンクソング。

一音一音を紡ぐような美しい始まりから、バッキバキにエネルギッシュなバウンズビートがになだれ込む王道の着火力。

デリックの得意なドライブ感あるリズムの刻み方は専売特許に近いクオリティだ。

緩急の使い方は、こういうバンドの中でも抜群にすごい。

 

16.'With Me' Underclass Hero


Sum 41 - With Me

ミドルテンポなロックバラード。
悲惨さが付きまとうメタリックな側面から切り離し、打ちひしがれながら、気にしないでという様な優しさに満ちた声。
アコースティックで飾り気のない透き通った音が綺麗なナンバー。
ほんの少しだけアブリルを感じるのも、最早この時期の曲の特権。
 

17.'Handle This' All Killer No Filler


Sum 41 - Handle This (HQ)

ゆったりしたグルーヴのビックチューン。

逆にという表現があっているか分からないが、初期のエルレ的なメロディックでメロウさも兼ね備えた万能な感じがある。

ギターは高らかに空へと登る高尚な爽快感。

余韻まで噛み締められる降り注ぐビックメロディーは彼らの重要な側面だ。

 

18.'Baby You Don't Wanna Know' Screaming Bloody Murder


Sum 41 - Baby You Don't Wanna Know

5thの意表をついたロックナンバー。

オリエンタルでクラッピーなリフ&リズムの変幻自在なポップ・ロックチューン。

ビッグなメロディーが骨太なノリで跳ね回る、グリーンデイの様なロック的アタック感がある。

前のめりにゴリゴリに攻めてくるような感じよりは、落ち着き払って渾身の音を鳴らせる一曲だ。

 

19.'Crazy Amanda Bunkface'  All Killer No Filler


Sum 41 - Crazy Amanda Bunkface (with lyrics)

1stからブリンク182ばりのポップパンクチューン。

大振りに、時にわかりやすく刻むノリやすいビートに旋風の如きバンドサウンドとその風通しの良さは、青空の様に突き抜けるポップパンクの本質的な良さだ。

オープンな鳴り音のバンドサウンドがまたそれを色濃く映す。

 

20.'Radio Radio' 13 Voices "Elvis Costello Cover"


Sum 41 - Radio Radio (Elvis Costello Cover) Lyrics

6thアルバムの日本版にのみ収録されたエルヴィス・コステロの名曲のカバー。

ギター一本とデリックの歌のみのシンプルなカバー。

おかえり、と言いたくなるような穏やかな声と、ナチュラルにメロディーをなぞるギターサウンドは、まさに憑き物の落ちた自然な音像にほっとする様な一曲だ。

 

【残り21曲は後半で】

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