Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【バンドレビュー】Sugarcultに想いを馳せて【ソングレビュー10】

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あなたはシュガーカルトを知っていますか?

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人間というものは年齢を重ねるとどうしても懐古的になりがちだ。

割と新しく、若い物事も取り入れてる方だとは思うが、どうしても自分の想い出の中にある感覚を優先してしまう。
根本的にそれが良いことなのか悪いことなのかはひとまず置いておいて、音楽でも自分なりの"あの頃"に良く聴いていたバンドのナンバーを耳にすると、やっぱり凄く耳馴染みが良い。
その一瞬に評価なんて無くていい、手放しの賛辞。
しばらく浸りながら聴いてて、時代を超えて振り返ると、懐かしさというエッセンスと共に、タイムレスに今でも変わらないパワーをガシガシと感じる音楽的なエネルギーが漲ってる事にも気づく。
 
そんな音楽的なふるさとの様なバンドが誰にでもあるのだろうと思う。
聴きはじめてすぐにホッとする、そしてやはりいいものだと言える自信と誇りで思わず口角が上がってしまう。
もちろんグリーンデイやオフスプリングにだってその瞬間はある。
が、少し敬意を欠いた表現だが絶妙な知名度というか、バンドの活動期と自分の’あの頃’が合致しているバンドだと、自分だけの密かな秘密みたいな軽い優越感も共に押し寄せてきて、それがたまらなく芳しい高揚感を呼ぶのだ。
さて、皆様Sugarcultってバンド知ってます?
 

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アメリカのポップ/メロディックパンクバンドで、2000年代前半から中期にかけて3枚のアルバムを出し、特に日本で人気を博し、ポップパンクシーンに名を残した。
一大ムーブメントとなり歴史に残るポップパンクバンドが数多く活動していた中、レジェンド達にも勝るとも劣らないエッジの効いたサウンドデザインは、未だにお気に入りであり続け、そして高らかに"俺シュガーカルトすげー好きなんです"そう宣言したい欲求が募る、密かに自慢したい大好きなバンドなのだ。
数ある中のオンリーってやっぱりかっこいい。そういうバンドは生涯胸に持って生きていたい。
 
僕にとってのそんなバンドSugarclutに想いを馳せるレビュー。
贔屓目たっぷりのバンドレビューになると思いますが、是非ご覧ください。

 

 

 

メロディック/ポップパンクシーンの大人なバンド

2001年にデビューしたアメリカのサンダーバーバラから出てきた4人組のポップ/メロディックパンクバンド、シュガーカルト。
名前の通り甘めな見た目もスタイリッシュに決まっていて当時バンドのど真ん中を行くイメージ。
単純にかっこいいし、華があるのって重要だ。

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2006年の3rdアルバムにも収録されたThe BeatlesA hard days nightのカバーが、日本でトヨタの車のCMで使われ、一般的にも広まることになる。


Sugarcult - A Hard Day's Night

誰もが聞き馴染みあるメロディーを、モダンなエネルギーで染め直したシンプルなロックサウンドの実直なカバーは、メロディックパンクに馴染みのない人の耳にも引っかかるフックが満載で、ポップセンスも満点。
シンプルさがスタイリッシュにキマッてるというスタイルも、実に彼ららしい。
 
 
1995年のバンド結成という事は、彼ら自身がグリーンデイ・オフスプリングあたりを死ぬほど聞いて影響をうけてきた世代であるという事とイコールであり、ポップパンクバンドってのは、そのリスナーが抱く共通点めいた好感があって、すんなり聴き始める事が出来る間口の広さというか、そういう絶対的に入りやすい入り口があった。
僕が彼らのアルバムを初めて手にしたのもそれが理由である。
 
2000年代前半メロディックパンク黄金時代の当時、SimpleplanGoodcharlotteNew found glorySum41というオールスターメンバーと同時期に活動し、パンクの春を謳歌する日本のキッズとの相性も良く、記念すべき第一回のPUNKSPRING2006を始め単独でも何度も来日した。
当時高校生〜大学生だった僕にとっても、なんとなく一生聴くであろうなって感覚のバンドが溢れていた時だし、音楽的な生活の幅を決定付けたバンド達は当然今でも聴いている。
そのくらいシーンは鮮烈に盛り上がっていた。
その中でも今もし「学生時代最大の後悔は?」と面接で聞かれれば「シュガーカルトのライブに1度も行けなかった事」と答える。
学生諸君、恋愛も勉強も割と大人でも出来るぞ、ただ行けるライブには出来るだけ行っておいた方がいい。
今でもライブに来日するレジェンド達とは違い、現在はほぼ活動をしていないその絶妙なマイナーさはかけがえのないものになってしまった。
それもあって僕の中では絶対的にお気に入りバンドになっているのだ。
 
2001年1stアルバム、2004年2ndアルバム、2006年3rdアルバムとオリジナルアルバムは3枚のリリース。
僕は行けなかったが何度か日本ツアーに来ていた。最後のリリースになったベストアルバムも日本独自盤だし、本国アメリカよりも日本で大きな支持を獲得していた、当時は稀に起こった現象のプロトタイプ的な存在だった。
 
 
早いスパンでアルバムを出し、若さを惜しむように溢れさせつつ疾走して行った典型的なポップパンクバンド。
ただしかしカテゴライズの妙でもあるが、彼等の音楽をポップパンクバンドと言い切ってしまうのには、些かの違和感が残る。
シンプルで聴きやすいパンクサウンドは、もちろんベースとしてあるが、それをそれぞれのバンドのフィルターでそのエッセンスをオルタナティヴに変化させて来たのもメロディックなパンクの歴史でもある。
バンド各々に何かキーワードめいた特徴があって趣きの違いがあるのも、盛り上がったシーンの中のオルタナティヴな良い一面なのだ。
彼らと言えば、ロック的な要素も含んだ"大人な"洗練感。ポップパンクの軽快さも持ち合わせてるんだけど、もっとゆったりと大きなドライヴ感を通してロックを鳴らせる。
それが持ち味だったように思う。そしてそれは、当時も今も変わらずに響くし、当時の彼らの景色がようやく見えてきた様な気がしてならない。
 

セクシーでスモーキーなメロディック・パンク ソングレビュー10

 

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ストレートに歪んだギターサウンドとメロディーラインの美しさ。
シンプルにロックのグルーヴとかドライヴ感を聴きやすくも深く感じさせてくれる。
実に大人でエネルギッシュ。
 
オーソドックスなロックギターチューンをベースにし、メロディー一発の破壊力よりは、曲の中のコントラストで魅せる曲が多い。
哀愁が微かに尾を引くメランコリックさと、弾けるようなメロディックさを同じ曲の中で感じさせる陰陽と光と影の付け方の上手さ。
艶やかさとか憂いとか爽やかさとか、聴き手の琴線にふれる要素を自在にミックスしてくる。
混じりけ無く澄んだプレーンなメロディーの中にサウンドの移ろいを、ドラマティックに魅せられる曲か多いのだ。

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何より色気があるのだ。
その中心は間違いなくボーカル、ティムの声。
理想的にスモーキーにしゃがれつつ、クリアに響くことも出来るセクシーなロックボーカル。
曲の移ろいに合わせて、悲劇的にも喜劇的にも音を表現できる卓越したボーカルだった。
カートコバーンにも似た崩壊的な瞬間は本当にドラマティックで、曲のシンプルな美しさにも彩られ相乗し、心を深く揺さぶられる瞬間を作り出せるロマンチックでメロディックなグルーヴになるのだ。
 
本質は曲の幅と深みの大人なサウンド。
それでいてエネルギッシュに疾走する美学は損なわれてない。
大人を自覚しつつ若さを捨てきれない僕なんかが丁度聞くべきなんじゃないだろーか?
3枚のオリジナルアルバムから今でもセクシーに輝くシュガーカルトの10曲をセレクトしたので挙げていこうと思います。
 
1.You're The One  (1stアルバム Start Static)


Sugarcult - You're The One

1stアルバム’Start Static'の開幕ポップパンクナンバー。

ゴキゲンなスイングロックリフを振り回し、メロディックな爽やかさ+ちょっと枯れ気味の絶妙な塩梅効いた擦れた具合のサウンドが滑り出す。

心掴まれたキャッチーな開幕から更に、セクシーにくぐもったティムのエネルギッシュなボーカルに後頭部を殴られた様に揺らされる衝撃。

このシンプルさの中にどことなくオールドな魅力もあり、めちゃめちゃ取っ付き易い理想的なオープニングトラックだ。
 
2.Stuck In America (1stアルバム Start Static)


Sugarcult - "Stuck In America" (video)

1stアルバムのリードトラック。

全然意味のわからん日本風の音楽番組風MVだけどチープにも程がある。

アッパーでキャッチーなリフに馴染みのリズムで刻まれるポップでパンクなビート。

彼らのメロディックなパンクを凝縮した名ナンバーでもあり、初期のキラーチューンであり、シュガーカルトを語る上では外せない名曲。

 

3.Bouncing Off The Walls (1stアルバム Start Static)


Sugarcult - "Bouncing Off The Walls"

パンキッシュでファニーなキラーチューン。

キャッチーなメロディーラインに、エネルギッシュでエモーショナルという意外と少ないタイプの陽性なボーカル。

起爆力に優れた沸騰ポイントが多いエッジの効いたパンクチューン。で更に影の落とし方もナチュラルで、相対的に光が濃くなる深みも今聞くと物凄く染みる。

ちなみにギターソロはNo Use For A Nameのギターのクリス・シフレットが弾いているらしい。

 
4.Memory (2ndアルバム Palm Trees And Power Lines)


Sugarcult - "Memory" Artemis Records

どこか光と影の対比が多い2ndに収録されている彼らの代表的な一曲。

鮮やかに爽やかに、切なさを歌い上げるのが当時のエモパンクならば、そこにプラスされたティムのボーカルはロマンテッィクさをさらに加速させて、特別なものにする。

少しセピアになっても未だにいつだって胸が締め付けられる彼ら屈指のキラーチューンだ。

 
5.Crying (2ndアルバム Palm Trees And Power Lines)
Crying

Crying

  • シュガーカルト
  • オルタナティブ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

2ndのオープニングトラック的なメランコリックロックチューン。

マイナーなサウンドをエッジ立ててセクシーに、鋭角に切り上げる様なグルーヴ。

降り注ぐ星空の様なギターの音像に重みを感じつつ、実は軽快に響いている感触になる不思議。

このダークな華はグランジにも通ずる彼らの魅力的な側面でもある。

 

6.Champagne (2ndアルバム Palm Trees And Power Lines)


Sugarcult - Champagne

手拍子と共にグッドメロディーとグッドグルーヴに飲まれるパワーポップ。

シンプルなティムの心優しき歌声に魅せられてると、エモーショナルな奔流にギターがあらゆる色に反射する様に眩く光る。

ただ緩い早いではない、常に耽美さを纏うエレガントで情熱的なロックチューンだ。

 

7.What You Say (2ndアルバム Palm Trees And Power Lines)


Sugarcult - What You Say

ストイシズムとダイナミズムが入り交じるコアなパンクチューン。

大きくストライドを取って、掻き回される歪んだギターリフに乗って、攻撃的にセクシャルに畳み掛けるボーカル。

スケール感を身に着けた2ndらしい、ドープでアグレッシブなパワーショートナンバーだ。

終わりかけてからもう一度フレーズを歌うのも好きなところ。

 

8.Los Angeles (3rdアルバム Lights Out)


Los Angeles - Sugarcult

3rdアルバムのリードトラック。

ライツ・アウトというタイトルからちょっと嫌な予感はしていたが最後のアルバムとなってしまった3rdの練り込まれたより洗練感のあるサウンド。

スリリングでより危険な香りを放つセクシャルなロックグルーヴと色気あるギター。

ロマンチシズムが溢れそうな、ギリギリのスピード感でエモーショナルを発揮できる彼らの集大成的な曲なのかもしれない。

 

 

9.Do It Alone (3rdアルバム Lights Out)


Sugarcult - "Do It Alone"

これもリードトラックの一つ。

程よい疾走感にダンディーなボーカルは淡々としている様で、高純度に圧縮された情熱が見え隠れしている。

光と影を同時に感じる灰色の世界観のロックミュージックは、大人の煌めきがあった。

冬に合うコートの襟立てて聞きたい一曲。

 

10.Hiatus (3rdアルバム Lights Out)


The Hiatus - sugarcult

ラストトラック。

きめ細かく煌めくギターが美しく渦巻く、虚無的で都会的でモダンな崩壊感。

強烈なフックを仕込みながら、暖かく響く声は優しく包容感のある、最後まで彼らの両面性のバランスを貫いたナンバー。

 

彼らの音楽の醍醐味が、美しく帰結したラストナンバーだった。

 

シュガーカルトを僕は知っている

いかがでしたでしょうか?
あれだけいたメロディックパンク全盛期のバンド達の中でも、自分の中では心のド真ん中にくるバンド、シュガーカルト。
是非聴いてみてほしいところです。
 
年を重ねる程に、好きなバンドや再評価するバンドはガシガシ増えていく。
それを剥いて剥いて残る本当の芯にあるバンドはきっとこういうバンドなんだろう。
僕の切り札的なバンド。
今書いてるのはもう身も心もボロボロになった年末なのだ、寒いし。
何もかも流してしまう時に、ふとシュガーカルトをかけるのだ。
深く心に刺さったエッジは、こういう時にこそ胸の奥にひっかかり、ギラギラと灯りをともしてくれるのである。
 
 

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