Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【長編】Simple Plan Live 'No Pads,No Helmets...Just Balls' Tour に行ってきた!【ライブレポート】

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俺たちのシンプルプランのライブに行ってきた!

2017.10.18。
僕は10月後半生まれなんだが、この時期の誕生日って先取りで冬物を貰う事が多い。
手袋とかセーターとか、1番多いのはマフラーだ。
有難いんだけど、まだフル回転で使うまでには寒くなくて置いておき、結局冬までに自分で買った超カッコいいと思い込んでるマフラーをヘヴィーに使ってしまい、あまり出番がない事もある。
そういう想い出が強い誕生日近辺の10月後半。
今年の10/18のお台場は、そんな過去の記憶に無いくらい寒かった。

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それでも、ゆりかもめを降りいきなり吹き付ける寒風に、大した防寒着もなく当然まだマフラーもしてない僕が耐えられるのは、Simpleplanの1stを聴きながら歩いているからだ。
パッドもヘルメットもいらない。いるのは度胸だけ。
15年前の誕生日に何を貰ったかは覚えてないが、このバンドのこのアルバムを死ぬほど聴いていた事は鮮明に覚えている。
 

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2017年、このSimpleplanのアルバムがリリースされて15年
そのアニバーサリーのアルバム再現ツアーで俺たちのシンプルプランがまた日本にやってくる。
ツアーが発表されてからずっとずっと楽しみにしていた。
本日はそのライブレポート。
over30ポップパンク直撃世代は是非聴きながら読んでいただければと思う。
Simpleplan'No Pad,No Helmets...Just a Balls'Tourに行ってきた!
 
 

ライブ前〜オープニングアクト

急遽入った仕事を終えて、Zepp Tokyoに着いたらもう開場は始まっていた。
凄く人多い。

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初めてシンプルプランを見る!ってキラキラした若い世代もいたり本当のキッズもいたりと多様なオーディエンス。
それでもやっぱり同世代が主体で何か落ち着く光景。
絶対に過去のライブで一緒の空間にいた事ある人もいるはず。
 

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Zepp内に入り、グッズを買う。
当時のシンプルプランのマークとPerfectの歌詞をデザインしたモノもあってアツい。
 
オープニングアクト一発目のバンドは見逃したが2発目のDizzy Sunfistのステージには間に合う。

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大阪出身の3ピースバンド。女性ボーカルギターと女性ベース、男性のドラムの3人組。
シンプルプランの対バンらしく、元気なエネルギー満載の爆音ポップパンクを鳴らす。
常にポップネスを維持した幅広いロックサウンド、そして何より突き刺さる様なハイトーンボーカル&コーラスが抜群に良かった。


Dizzy Sunfist”Joking”Official Music Video

初めての大舞台らしくぶつかってくる様な音。

ユースアンセムらしい曇り一つないコズミックな魅力に溢れていて3人とは思えないパワーがあった。

大阪人らしい効果音つきのMCで沸かせつつ、背伸びしないメッセージを信じられない声量で僕らに届ける。
腹にまで響く声に、ありきたりなメッセージでもその本気さが伝わってきて圧倒された。
これまた懐かしいカイリー・ミノーグ’I Shoud Be So Lucky’のカバーも凄く良くて、ちょっと心に残るどころかしっかりと爪痕を残したステージだった。

www.dizzy-sunfist.com

 

いよいよSimple planのステージ

シンプル・プラン (バンド) - Wikipedia

かなりアドレナリンの出るオープニングアクトに、いい感じに暖まった会場。

凄くワクワクしていながら、ここが洋楽的にロック的にホームなのだという安心感すらある。

絶対的に良い時間を過ごせるんだという、揺るぎない自信。

何しろセットチェンジの間すら、Blink182に始まりYellowcardSum41GoodcharlottePanic! at the discoなんかの世代直撃のポップパンクBGMでまとめてきて、イントロ・ドン的に歓声が起こり、そこらかしこでシンガロングが起こる。最高の集団だ。 

 

19:50ごろ暗転し、大歓声に包まれてライブがスタートする。

一人一人ステージに上がり、なぜかベースのディヴィットがいなかったが、4人で登場し、ピエールの声が響く。

その声が聞きたかったんだ。

初恋的で刷り込み的な部分もあるかもしれないけど、わかりやすいくらいクリアでファニーでセクシャルなピエールの声質は、僕の人生でも唯一無二の存在感。

 


Simple Plan - I'd Do Anything (Official Video)

オープニングトラックは'I'd Do Anything'。

10年以上前に初めて聞いた時に心奪われたのも、このパンキッシュなギターからだった。

全員が全員、最初から最後まで歌える、そう思えるダントツのキャッチーさ。

レジェンド的な懐メロ感はない、もちろん懐かしさはあるけど今この瞬間に心が踊るポップパンク的熱量が勝る、あの時と全く同じパフォーマンスとサウンド。

早くも来てよかったと握り拳を引きたくなる様な最高の幕開けだった。

 

The Worst Day Ever

The Worst Day Ever

  • シンプル・プラン
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

2曲目は’The Worst Day Ever’。当時なぜかこの曲をとてつもなくヘヴィーに聞いていた。

この時点でアルバムの曲順のまま、その通り演奏するんじゃないかという予感が確信になる最高のリレー。

大振りなサウンドに十分すぎるほどのポップネスを含ませて振り回し、会場をポップなパンクで包む。

このわかりやすさを武器にできたことがシンプルプラン最大の魅力だった、それをこの2曲目でも再確認する。

 

You Don't Mean Anything

You Don't Mean Anything

  • シンプル・プラン
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

リズミカルでパワフルなドラミングでスタートしたのは’You Don't Mean Anything’。

キュートなフレーズを滑る様な疾走感で繰り返す、オーディエンスも全力で掛け合い、みんながみんな笑顔なんだろうなって思わせる目映いキラキラしたフロアの合唱は、そもそも彼らの演奏にも僕らの声前提のゆとりというか、受け入れるだけのスペースみたいなものがあって、そこに僕らの声がはまっていく感覚がある。

 

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「アリガトゴザイマス!」と絶妙にファニーな発音のピエールの持ちネタの様な挨拶からMCが始まる。

 腰を押さえて、「年を取ったぜ」ってジョークを入れつつ、「だけど俺の髪の毛を見てくれ!」とフサフサな毛根をアピール。

「ギターのセバスチャンもドラムのチャックもフサフサ!リードギターのジェフも、あっ。。」みたいなジェフの坊主いじりで爆笑を取る。

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動きもコミカルだし、オチも何か日本人的で思いっきり爆笑を取ってくる。

彼らのキャラクターとそのサービス精神も、しっかり日本にフィットしてるから、段違いに楽しいショウになるんだろうなと思う。

 

次の曲は’I'm Just A Kid’。曲順もシラフで出てくるアルバムだから、期待も自在のセットリストってのが嬉しい。


Simple Plan - I'm Just A Kid (Official Video)

ポップパンクアンセムらしい一体感に包まれて、シンガロングも小さい声から大合唱へつなげるパフォーマンスで抜群の盛り上がり。

 

そのまま'When I'm With You'へなだれ込む。

透明感のあるボーカルとコーラスの響きに、抑揚のあるギターの高鳴る音が絡む。

When I'm With You

When I'm With You

  • シンプル・プラン
  • ロック
  • ¥250
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次はミディアムチューンの'Meet You There'。

Meet You There

Meet You There

  • シンプル・プラン
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

スポットライトが当たり、疾走感の合間にしっとりとした時間を作るバンドサウンド。

この辺の2曲もシングル曲ではないので、ライブで聞いたのは初めてだった。

とても新鮮な姿、ここに来て見ることが出来た。

 

7曲目は’Addicted’。


Simple Plan - Addicted (Official Video)

これも根強い人気チューン。サイレンみたいな特徴的なギターリフは、即温度を上げやすい。

マイクを空中で回転させてキャッチしたり、セバスチャンの投げたピックをキャッチしたりと、ピエールのパファーマンスも光る。

 

「女の子手を上げてー!」と、この日来ていた全ての女性に捧ぐと言った次の曲は'My Alien'。

My Alien

My Alien

  • シンプル・プラン
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

スウィートなメロディーをポップでパンクに、まるで贈り物の様に丁寧に歌う。

うっとりする様な甘い瞬間と、パンキッシュな瞬間の交錯する女も男も幸せな空間は幾分か眩しさを増していた気がした。

 

 

God Must Hate Me

God Must Hate Me

  • シンプル・プラン
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 'God Must Hate Me'を挟み、MCでメンバー紹介。

最後にリードギターのジェフを紹介し、アツいタッピングとギターソロを披露。

そんなギターソロから、ハードにメロディーの起伏に富んだギターリフに展開して始まった(一回失敗してた)'I Won't Be There'。

反響する包括的なギターグルーヴに、柔らかいボーカルで、最も心地よく体を揺らせる。

I Won't Be There

I Won't Be There

  • シンプル・プラン
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

次もかなり珍しいナンバーの'One Day'を披露。

One Day

One Day

  • シンプル・プラン
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

シンプルプラン的瞬間の詰まった隠れたアンセム。実はすごい好きだ。

無数のビーチボールを客席に投げ入れ、跳ねる様に歌う。

一個にサイン書いて客席に投げ入れるお茶目なパフォーマンスもあった。

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再びMCで21回目の来日だと言う。

僕が見たのはフェスも含めれば5回くらいだ。

それぞれオーディエンスが彼らとの思い出を持ってるんだなとふと思う。

「僕らのスーパーファンはいるかい?」「次にやる曲は珍しいんだけどわかるかな?」その問いかけに、ちらほらと聞こえる'Grow Up'の声。

そうだと思ったぜ、と、本当にやってくれんだ、と言う期待と喜びの混じった怒号をあげてると'GC,SUM&BLINK&MXPX Rock in My Room'とピエールが歌い出す。

この歌詞が大好きで、とっても思入れのある曲。

聞ける聞けるぞ、と予感をビリビリ高めながら本当に聞けた喜びに涙腺も緩む。

今日のステージの意義にも近い、本日何曲目かの’この曲を待っていた感’、それをしっかりわかった上で期待を膨らませつつ願いを叶えてくれる彼ら。

本当に来てよかったよ。

 

Grow Up

Grow Up

  • シンプル・プラン
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

大サビの前にピエールがドラムセットへ向かう。

なんとドラムのチャックが前に出てボーカルへ。

ずっとリードボーカルを取るのが夢だったんだと、ピエールのドラムを合図にダイブ。

幸せな光景がずっとずっと続く最高のパフォーマンス。ピエールのドラムも見事だった。

 


Simple Plan - Perfect (Official Video)

アコギを持ち出して、もうみんなが待っている曲へ。

僕が彼らを知るきっかけになり、洋楽を初めて意識して聞いた曲'Perfect'。

友達の家でバンドやってた彼の兄貴のCDを勝手に流して、初めて出会い初めて買った洋楽のCDがこのアルバムとなった。

スマホのライトを全員が振るお馴染みの光景。

今日は一段と感慨深く見える。

アコギを放り投げ、バンドサウンドに合流し美しさも強さも増す音。

この日一番の大合唱で僕らも答えた。

 

アンコール

来ていたTシャツを脱いで投げて、袖にはけていく。

が、あっという間に起こるアンコール。

1stアルバムは終わったが、ここからは延長戦だ。

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Tシャツを変え、キャップをかぶったピエールが「アリガトゴザイマス!」と持ちネタを被せてギアを入れ替え、'Shut Up’’Jump’を投下。

 


Simple Plan - Shut Up! (Official Video)

 


Simple Plan- Jump (Music Video)

2ndアルバムのパンキッシュなリードナンバー2曲。

よりソリッドに変化した音でボルテージを上げに上げる。

 

MCパートでは、日本のギャグを披露。

小島よしおとかあやまんJAPANとかを次々披露し笑いを取るが、とっておきだ、と披露したのは何とブルゾンちえみだった。

しかもドラムとギターはめちゃくちゃカッコいい生音で35億を連呼しいつの間にかセバスチャンの背中にも紙が貼ってあった。

この日一番爆笑した瞬間。

 

ファニーな瞬間の温度をそのままに最近のアンセムを2曲続けて披露。

'Boom''Jet Lag'だ。


Simple Plan - Boom (Official Video)

 


Simple Plan - Jet Lag ft. Natasha Bedingfield (Official Video)

モダンにフォームアップしながら彼らのパーソナルなサウンドはそのままに。

この2曲にはそんな想いも込められている気がして、ポップなパンクで変わっちゃいないってメッセージとも受け取れた彼ららしい今の姿の選曲だった。

こういう曲をずっと大切に軸に据えてくれる事が、僕らとの繋がりも強くするんだろう。

 

もういよいよ終わりが近くなる。

そんな中、「もう一度、一緒に夏を感じさせてくれるかい?」と、最近の大ヒットナンバー'Summer Paradise'を披露。


Simple Plan - Summer Paradise ft. Sean Paul (Official Video)

今まで聞いた中で一番優しくてスィートな歌声。やっぱりピエールはすげぇシンガーだ。

自然と頬が緩み、感情ごと夕日の様なオレンジ色に染め上げていく淡い波長の音。

何も考えず、胸が一杯になっていく様に身を委ねられる、とてつもない安心感。

きっと、僕の場合は、こんな感情はシンプルプランでしか起こらないんだろう。

それぞれ音楽ファンには数多いる大好きなバンドの中にも忘れない・譲れない大切なバンドがいる。そしてそれはきっと多くない。

郷愁にふけってるんだろうけど、それでも最初のインパクトというか、人生の最も大切な時期に聞いた僕を構成する要素になったバンド。

何となくそんな気はしていたが、僕の人生のフェイバリットバンドはきっとシンプルプランなのだ。

 

いよいよラスト2曲。最後の2曲も2ndアルバムからチョイスされた辺り、1stに付随する時期をなぞっていると思った。

まずは'Crazy'


Simple Plan - Crazy Official Music Video

シンプルプラン的Creepと言えるギターロックバラード。

ノイジーでメロディックに広がるサウンドが揺らぎながらも、エネルギッシュに叫ぶ様に歌うピエール。

一瞬の隙の間にピエールが舞台から消えたと思ったら、観客席後方のPA席へ現れる。

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「シンプルプランを続ける」

そう力強く宣言し最後のフレーズを共に歌う。

最後の最後まで本当に湧かせてくれた。

 

ステージにピエールが戻り、最後の曲へ。

また来るよ、そう言いながら寂しさは見せず笑顔で終わるのも彼ららしい。

オーディエンスも寂しそうってより、笑ってる顔の方が多い。

ピエールが' Welcome To My Life'のフレーズを歌い出しても、歓声よりも一緒にシンガロングする声でいっぱいになる。

'Perfect'を先にやってるならこの曲だろう。満場一致で寸分の狂いもなくみんなで歌い出す。


Simple Plan - Welcome To My Life (Official Video)

僕らにとっては、ドントバックインアンガーみたいなもんだ。

慣れ親しんだリズムとメロディー。
何千回と聞こうが今、目の前で彼等が鳴らしてくれるのが幸せだ。

どんなに経験を踏んで、あらゆるものを聞いて見てきても、最も側に感じられた大切で原点はやっぱり常に彼らだった。

すごく暖かい90分20曲。彼らとの想い出はきっとまだまだ増えるけど、その宝物の中でも今日はとっておきだ。

 

まとめ

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おれたちのシンプルプラン。
大げさな誇張でもなく、きっと一人一人が確かにそう言える自信のある時間だった。
彼等も明確に僕らを意識してバンドをやってきてくれて、一つの拠り所としてホームとして日本があった事に僕らは誇りと感謝を持つべきだとすら思う。
 
最強のサービス精神と、慣れに慣れた日本への盛り上げ方で、誰が見てもハッピーになる時間。
 
天才的にキャッチーなメロディー、バンドサウンドとしてそれを完成させたバランス感覚。
とても難しいバランスを15年とり続け、ポップとパンクを頑丈な僕らとの絆にしてみせた。
ずっと歌えるライブ。そこにいた全員が一緒に作り上げたと言えるライブだった。
 
アットホームでファニー過ぎて、アイドルパンクと言われた事も思い出す。
がそれがなんだ、僕らのアイドルだと胸を張って言おうじゃないか。
歳を取った分、そんな自信も芽生えてきたぜ。
 
10/18、外に出ると当時より少し風は冷たい。
多分あの頃ならもう一枚薄着でも良かった。
感じるのは僕らが歳とったからだろう。
それでもイヤホンの向こうのシンプルプランの声は、行きに聞いてたより、もっともっと昔のままに聞こえて、寒かろうが足取りはいくらでも軽くできるのだ。
 
次も一緒に歌いたい。
そんなライブだった。
 

Setlist

1.I'd Do Anything
2.The Worst Day Ever
3.You Don't Mean Anything
4.I'm Just A Kid 
5.When I'm With You
6.Meet You There
7.Addicted
8.My Alien 
9.God Must Hate Me 
10.I Won't Be There
11.One Day
12.Grow Up
13.Perfect
14.Shut Up
15.Jump
16.Boom
17.Jet Lag 
18.Summer Paradise
19.Crazy
20.Welcome To My Life