Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【バンドレビュー】Fountains Of Wayneに想いを馳せる-パワーポップ日和-

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お気に入りパワーポップバンドFountains Of Wayneに想いを馳せるレビュー

春うららである。

 

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桜も散りつつあり、春満載感がなくなり、梅雨までの間の4.5月がとても春うららである。
梅雨ってもんがあるからこその貴重な晴れやかな時間を噛みしめる季節は、毎年毎年重みを増すし、好きになっていく。
 
このブログでも度々出てくるバンドで、この僅かな理想的な気候な日々に、ぴったりのバンドがいるのだ。
ちょうどこの季節の様に、聴くたびにどんどん好きになる様な味わい深いバンド。
Fountains Of Wayneである。
 

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優しさの広がる暖かいパワーポップが、春の空気に溶け合って最高にイイのだ。
凄く地味って言われるけども、そうやって言う奴らはどんだけ派手なんだって話だ。
地味さの裏にあるオルタナティブを感じられればどれだけこのバンドが偉大かって事がわかる。
すっごいおすすめバンドの彼らのレビュー。
本日はFountains Of Wayneに想いを馳せる。
 
 

 

パワー・ポップとはなんぞ

彼らはジャンル的にはパワーポップに類するバンド、とよく言われる。
古くはチープトリックとかナックとか、ジェリーフィッシュとか近年ではウィーザーとか。
ポップで弾ける様なメロディーを、ロック的に激しめな音のアプローチで奏でたものだとされる。
このパワーって言葉の使い方が非常にアメリカっぽくて、僕はこの言葉が好きだ。
 


Cheap Trick - Surrender

 

ポップとロックという本来は相反するものを、音の進化とともにその境界線を絶妙に渡りきるバンドが現れた。
絶対的な前提に基づき、それを切って捨てる日本的な考え方ではなく、新しいパワーのあるものとして認め、ロック的な魂があるものとし、敢えてロックという言葉を使わず、表現し切るこの言葉なのだ。
 
魔法の様な言葉であり、その反面で何だってパワー・ポップになりがちだが、そこはシビアに見て、ロック的な感性も余すところなく感じさせつつ、ポップセンス溢れるメロディアスな音を作り練り上げられるかという、ハイレベルなジャンルなのだと思う。
絶妙なバランスを満たしていない時には、あっさりと半端者の烙印を押される事になる。
 
 
僕はてんびん座だからなのか、こういう絶妙なバランスってものが大好きなのである。
彼らFountains Of Wayneは見事にこの境界線を渡りきる稀有ながら彼らにとって自然な音楽を鳴らしていると思うのだ。
ちょっと世界の広さすら感じるこのバンドを是非聴いてほしい。
 

キャリア

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ボーカル・ギターのクリスとベースのアダムが学生時代に2人でバンドを組んだのが1996年
REMとかウィーザーに影響を受け、オルタナティヴでメロディアスな音楽を始める。
バンド名の由来はアダムの家の隣の家にウェインさん家があって、その噴水(ファウンテン)をやけに覚えていたかららしい。
こういう素朴な由来もちょっと大好きなポイントの一つだ。
 
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Fountains of Wayne

Fountains of Wayne

 

 

 
同年に1stアルバム"Fountains Of Wayne"でデビューし、スマッシュヒットを記録する。
クリス・アダムの二人でレコーディングをしていたが、ライブをやるにあたってサポートしていたジョディブライアンも正式にメンバーになり、精力的に活動を開始する。
短いスパンで2nd,3rdアルバムを出し、3rdアルバムからヒット曲"Mexican Wine""Stacy's Mom"が生まれグラミーにもノミネートされるバンドになる。
 
その後はツアーをしながら各方面で音楽活動を広げ、一定のペースでアルバムを出していたが、2011年のアルバムを最後に新しいリリースはなく、中心のクリス・アダムの方向性の違いを認める発言もあったりと、現在は歩みを止めているバンドだと言えるかもしれない。
この目で見れないのは寂しいが、暖かく”今までありがとう”と言いたくなるバンドなんだと思う。
アダムはIvyTinted Windowsのバンドでも活動し、クリスもソロアルバムを出した所だ。
まだまだ見れる可能性も残した今の状態でもある事に希望を抱きながらも、今は彼らの残した音楽に想いを馳せる。

音楽 ソングレビュー

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僕が最初に聞いたのは3rdアルバムの"Welcome Interstate Managers"だった。
ウィーザーパワーメロディーを感じたし、どことなくトラヴィスの様な眩い光も感じる第一印象だったけど、このバンドの音楽は聞けば聞くほど味が出るのだ。
 
単純にグッドメロディー、グッドグルーヴな事に収まらず、ちょっとしたアレンジで印象を変える巧みさ
ドライヴィンなサウンド、人懐こく懐かしいメロディーを前提にしながら、超効果的なシンセの音や多角的に切られるギターのエッジに、不意に胸を締め付けられるポイントがいくつもある。
レトロで伝統的なポップネスも、オルタナティヴなエッセンスとして昇華して幾世もの風すら感じる幅の広さが、彼らの音の懐の深さみたいな物に直結するのだと思う。
 
割と変幻自在のボーカルもびっくりするほど曲の印象を変える。
それでいて僕らに寄り添うような歌詞の内容に心打たれる。
ステイシーマムなんかに共感しない男は男じゃない。
暖かく伸びる、どこまでも歩ける様なポカポカ春うららの道のような音
決して飽きないのは噛み締めたくなるような哀愁の瞬間があるからなのかもしれない。
涙を目尻に抑えて、笑顔で頷きたくなる様なそんなハートフルな想いになれる。
 
それでは何曲かソングレビュー。

1.Mexican Wine


Fountains of Wayne - Mexican Wine (ORIGINAL)

代表的なアルバムになった3rdの開幕曲。
僕はここから聞いた。
電気的だけど素朴さを極めた様なギターとシンセの音、その音が重力を帯びて天から降り注ぐ様な感触に、今まで経験したことのないメランコリーな空間を創る。
 
2.Stacy's Mom


Fountains of Wayne - Stacy's Mom

彼ら1番のアンセム。
ドリーミーにポップで色鮮やかにロックな親しみのサウンドのパワーポップナンバー。
隣の友達のお母さんがセクシーすぎてどうにかなっちゃうよってテーマも僕らに溶け込みやすい。
代表的な曲だけある、キャッチーさだけではなく、彼らのエッセンスが詰まった曲。
 
3.Sink To Bottom


Fountains Of Wayne - Sink To The Bottom [Official Video]

1stアルバムの大好きな曲。
叙情的なメロディーがじわじわと眩しさを増す、曲が進むにつれて胸が締め付けられるおっきな夕焼け見てる様な光景。
ラフながらクリエイティビティーが完成されている様な圧倒的な曲の持つ色彩と響き。
 
コズミックなギターロック。
アグレッシブなリフで珍しく無機質なボーカルに虚を突かれる。
攻撃的な雰囲気を包み込むようなサビコーラスの抱擁感は変わらず抜群。
うなるギターが意表をつく格好良さがちょっとスタイリッシュである。
 
5.Leave the Biker
Leave the Biker

Leave the Biker

  • ファウンテインズ・オブ・ウェイン
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
優しい語り口に包まれるソフトなロックサウンドの名曲。
浮遊感あるメロディーが心地いい反面、地に足ついた砂埃あげるようなギターが抉ってくるロックアウト感もある。
一転、リアムみたいに歌うサビはロックな一面も感じる幅の広さを感じる初期の名ナンバー。
 
6.Bright Future In Sales
Bright Future In Sales

Bright Future In Sales

  • ファウンテインズ・オブ・ウェイン
  • ポップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
爽快ギターロックチューン。
キャッチーで浸透性抜群のクリアなメロディー、小気味いい疾走感・躍動感にヒリヒリとする。
渋めなクラシックなサウンドも眩しさを失わないフックの効いたアクセントが素敵。
 
7.Elevator Up
Elevator Up

Elevator Up

  • ファウンテインズ・オブ・ウェイン
  • オルタナティブ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
メランコリックに高鳴るギターのオアシス的なビックメロディー。
声のスモーキーさを開放的な音で霧散させるロックナンバーだ。
枯れたメランコリックの音作りがオルタナティブな感触で嬉しい。
 
8.....Baby One More Time
...Baby One More Time

...Baby One More Time

  • ファウンテインズ・オブ・ウェイン
  • オルタナティブ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

ブリトニースピアーズの代表曲のカバーソング。

珍しく暗い雰囲気のメロウなナンバー。
暗くダークな中にもきっちりと聴かせるメロディックな音で泣かせてくる。
トラヴィスっぽい部分もちょっと感じる。
ポツンと佇むようなボーカルが次第に溶け合い、突き抜けない様に丁寧に聞き手に寄り添う。
哀しみとか寂しさとかそういう感情を深く深く落として行くような音だ。
 
9.Someone to Love


Fountains of Wayne - Someone To Love

少しだけ軸をズラしたようなオルタナティブなポップサウンド。
冒頭からの妖しげなギターの音が時折顔を出し耳に残る。
タイトめなボーカルでも所々柔らかい部分を感じる彼らならではの変化の付け方。
 
10.This Better Be Good
This Better Be Good

This Better Be Good

  • ファウンテインズ・オブ・ウェイン
  • インディー・ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
マジカルな雰囲気漂うミドルポップチューン。
キラキラしたメロディーとクラウトな乾いたサウンドにビートルズな世界観も感じる。
ただ美しいだけでなく、切なさを加速させるボーカルの燻んだ透明感は、不安も持たせたま僕らの心を洗う様なのだ。
 
 

チープトリックの様に

上で春うららと書いたけど、夏でもノリノリで彼らは聴いている。もちろん秋も冬も

季節とともに楽しむみたいなもんだ。
iPod流してて、この曲いいねって言われる率の驚異的高さ。
そして嬉しさは、他のバンドよりもなんか大きい気がする。
 
きっと語り継がれるバンドなんだろう。
数々のバンドに時を超えカバーされるチープトリックサレンダーの様に、ファウンテンズオブウェインもそうなるんじゃないかなと踏んでいる。
 
春うららである。
春と夏の絶妙な境界線を歩きたい様な日が続く。
そんな日には彼らが最高に合うのである。