Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

日本らしいサッカーの今

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日本らしい俺たちのサッカーを考えてみる。

2016年最後のFIFAランクが発表された。
日本は45位。アジアではイラン・韓国に次ぐ3番目
ランキングが全てではないが、そのくらいだろうな感もにじみ出る。
数字は何時だってリアルで残酷だ。
 

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今年の初めの記事でも少し触れたけど、サッカー選手にアスリート的な要素が大きく求められるようになってきてから10年位経って、クリエイティビティ+インテンシティの要素が必要とされてきていると思う。
閃きを知っているという頭脳とそれを実現する技術と姿勢、そしてそれを継続して変わらず行う持久力と強度
いつからこんなに難しくなったんだと思うけど、そこまで洗練されたスポーツなのだ。
 
日本らしいサッカーとはなんなのだろう。それを今回必死でポジティブに考えてみた。
その国らしいプレースタイルとは何なのか、そしてそれをどう定めるべきなのか。
まだまだ新年気分なので、浮世離れした夢のある話になるかもしれない。
それでも一度、サッカーに近い所にいる生活をしているからこそ、しっかりと想いを馳せたいと思い記事にしてみましたので、ぜひご覧ください。
 

まずは当面の目標設定

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まずは日本サッカーの現状と目標を客観的に整理してみる。
現状のFIFAランキングは上記の通り。
アジア最終予選はグループ2位で、グループ突破は限りなく黄色に近く、割とあっさりと赤にもなる青信号と言った感じ。
 
当面のスケジュールはA代表はロシアW杯を2018年に控えている。
そこの目標設定だが、最高成績のベスト16を超えたベスト8と考えれば大きな夢がある結果と言える。
さらに2020年の東京五輪でメダルを獲得というのが現実的な最高の結果になるのではないかと思うのだ。
栄誉も結果も大だけど、この夢と言うキーワードが大切で、サッカーの発展・普及につながる。
正直なところ、結果よりも僕は魅力ある内容であれば、十分夢があると思うが、やはり目標は必要なのでそこに設定する。
 
 
夢のある魅力ある内容。そこに日本らしいサッカーというものを見いだせれば最高だ。
そもそも、その国らしい魅力あるサッカーというのはどういうことなのか?
ブラジルのサンバのリズムと圧倒的な攻撃センス、イタリアのカテナチオ、スペインのピッチを広く使うパス回し。
どれも定型になっているが、この辺りの強国は強すぎてなんでもできる感があるのも否めない。
むしろ時代によって変えてきている事だってある。
やはり世界で見ても突出した選手がいるからという理由も否めない。
じゃあどこにヒントがあるか?同じような中堅国なのではないか?
メキシコの勇気あるパスサッカー、北欧の高さを活かしたサッカー、などなど。
突出した長所というか、闘える武器を持って短所を補いながら戦いを挑む
そこに日本らしさのアイデンティティーを見出す価値があると感じたのだ。
 

理想のらしさとは

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W杯を目標に据えたが、夢というキーワードがある以上、W杯ごとにサッカーを変えるのもあんまり良くはない。
むしろ今後も発展可能で、サッカーがこの国にある限り未来永劫ベースとなるようなサッカーのスタイルがあってもいいんではないか?
それが本当の意味で長所で’らしさ’だ。
 
 
もう少し客観的な世論的なものと主観を混ぜながら具体的に考えてみる。
色々な場所で言われている共通するキーワードを洗い出すならば、敏捷性献身性ボールクリエイション
数歩で違いを生み出す敏捷さと、献身的なスタミナの多さ、単純にボールを扱う技術
これは大きな日本人選手の特徴でもあると思う。
でもこれが裏を返し短所と混ぜられている批判が凄く多い
ちょこまかしているがぶつかれば弱い、結構走るけど無駄に走らせることも出来る、ボール扱いは滑らかだけど怖くない。
こんな感じになる。表裏一体の脆さを持った長所と言い換えてもいい。
絶対的でない以上、思うに裏を返させない事が重要なのだ。
それが長所を活かすサッカーという事、日本らしさにつながるヒントだと思うのだ。
 
更に進めて脆さを見せない様に、このキーワードを組み合わせてどうらしさをつくるか。
もう一つの特性として、かなり似たタイプの選手が多いという点がある。
同じように速く巧くプレーを出来て、同じような良さを持つ選手が多いのだ。
歴史的に見ても日本は同じタイプが多い事が多かった。司令塔がかさ張っていたり、ボランチが流行ったり。
器用貧乏かもしれないけど、それが同時に一杯いたら結構怖いんじゃないか?とも考えられる。
全員で守り、全員で攻める理論はある。 
献身性連動性のある守備でブロックでポイントで守れる、特攻精神は直す必要があるけど。
攻撃時には例えポジションを入れ替えても同じようなプレーが水準通り出来る。
なまじ上手いので各所でボールが収まり、どこからでも相手の綻びをつく様な攻撃が出来るのではないか。
更には、同じ’様な’プレーの選手という事で、繊細に見れば微妙に違うのではないか?
中に切れ込むタイプのドリブラーで右利きと左利きの違い。パサーでも低いボールが得意なのか、浮き球が得意なのか。
その微妙な違いで相手の綻びを大きくすることも可能なのではないか。
器用なだけに色々と出来る事はある。それを繊細に出せるこだわりみたいなものも日本らしいと思う。
 
 
キャプテン翼のおかげだ、とも言われるくらい、日本人の中盤の選手はブランドがある。
中田英に始まり、俊輔も、小野も、稲本も海外の名クラブに名を連ねるだけでなく結果を出した。
現在でも香川・本田という燻っている2枚看板、新世代の清武・原口・宇佐美・乾・柴崎なんかも中盤より前のアタッカーだ。
これは間違いなく変わらぬ長所だ。
強豪国相手には通用しないうんぬん~とか言う話に良くなるけど、目標的に別に強豪国とだけやるリーグ戦をやるわけじゃない。
日本は中堅国に踏みとどまっている国なわけで、同じ中堅国に勝ち切り、強豪国を追い詰める戦いができればそれだけで夢を与えられるのではないかと思う。
その発展の先に強豪国入りする日本があればもっといい。
 
 
確かに存在する日本人らしさ。ベースのテクニックが高くて同じ様なプレーを選手を入れ替えても継続して出来る。
40人の候補から30人くらいの選手カードくらいのイメージで闘うべきだ。
多少のメンバー変更は効くのが大きい。調子で選んだっていい。スターを決めるから外すのが難しくなる。
それを相手の綻びを付ける微妙な違いを活かしたチョイスは日本らしい繊細な魅惑のスタイルなのではないかと思うのだ。
 

僕の中のヒントだった光景

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いつか忘れたけど、ヒディング率いるロシアのW杯予選か何かのプレーオフの試合を、深夜テレビで見ていた。
ロシアにはアルシャビンがいたが、相手チームの方が総合的に上だった気がする(詳しく覚えてないけど、ベルギーとかルーマニアとかだっだと思う)
0-0で終えた前半で相手チームの右サイドバックがイエローカードを貰った。おそらく替えの効かない選手だったであろうその選手は後半も出場してきた。
その後半ヒディングはアルシャビンを左サイドに張り付かせ、徹底的にドリブルを仕掛けさせた。
チームもその狙いを理解し、その為の攻撃を構築し、お膳立てを完遂していた。
結果、幾度となく左サイドを突破し、業を煮やしたサイドバックはファウルを犯し、退場してしまう。
後半15分くらいの出来事。相手監督も手を打つ暇がなかった鮮やかなミッションだった。
その結果、ロシアが一人多い中で決勝点をもぎ取り勝利した。と思う。
作戦を完遂する姿にとても見入ってしまい、結果を忘れるくらい興奮する試合だったのを覚えている。
卑怯とかマリーシアとかそんなチャチなもんじゃない戦慄を覚えると同時にワクワクというか血が騒ぐような試合だった。
 
理想を言えばこういう事なのだと思うのだ。
闘える武器をチョイスして、それを活かす為に実直に献身的に実行する。
勝負の世界の煌めきみたいなものがこの試合のロシアにはあった。
 

日本らしさ

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長くなったのでまとめに入るとする。

まとめると、

・敏捷性のある速さ、献身性のある精神、細かいボール扱い。が日本の長所。

・それらを同じ水準レベル以上で出来る似た選手が非常に多い。

・どこからでも、同じ強度で攻め続けられる。

こんな感じになる。

確かに存在する日本人らしさは、ベースのテクニックが高くて、レベルの高い同じ様なプレーを継続して出来ること。
フィジカルを補う少ないタッチでのプレー、あくまで裏返らない長所として取られないポゼッションは日本らしさとして定着しつつある。

そこから理想を言葉にすると、速く丁寧にボールを持ちながら、相手の狙い所をしつこく突き続ける事。

ポゼッションを必ずしろ、というわけではないが、小兵的な良さを活かすのに最適なボールの運びをする必要がある。

狙いを突く過程で、微妙な個性の違いを活かす用兵戦術みたいな事も当然いるけども、

それが変幻自在さが産まれてくればいいなと思うのだ。

 

さてだいぶ理想を長い事書いた。あってるとも思わないし、そんなに簡単には行かないと思う。

でも急にめちゃくちゃ速くなったりデカくなったりよりは、夢のある強さだと思うのだ。

簡単に試行錯誤したくらいで、色んなことが浮かんでは消えるテーマだ。

まだまだ考えていこうと思う。

 

それではまた別の記事で。