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Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

今月の新譜  10月① -Yellowcard

今月発売のCDレビューその1

10月は個人的にグッと来るバンドのリリースラッシュが続く。

というか最近の売り出し方は、わざとそうしているのかもしれないとも思う。

レッチリとレディへが1週間以内の連続リリースが話題になったし、ブリンクとグッシャーも近かった。

10月もそれに近いレベルで続々とアツいリリースが続く。グリーンデトイもサムもノーエフもやってくる。

大歓迎だ。もっとやってくれ。

 

今は、どんなアルバムのレビューも宇多田ヒカルの復帰モンスターアルバムに霞んでしまうかもしれない。聴いてみると確かに歴史的な名盤だと思う。

それでも想いを馳せたいバンドのアルバム。

確かに宇多田ヒカルは凄いけど、それよりずっと何千回も聴いたバンド。

そんなバンドのラストアルバムが届いたので紹介する。

 

Yellowcard ’Yellowcard’

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ロックバンド+バイオリンという異色な組み合わせで、ポップパンク界きっての輝きを放っていたイエローカード。

バンド結成20年目、通算10枚目のアルバムで、彼らは音楽活動に終止符を打つ事を発表した。

 

正真正銘のラストアルバムにして怪作の一枚に仕上げてきた。

朝霧の教会にいる様な幻想の中、疾走する電気的なギターサウンドに、柔らかみのあるバイオリンの音色が行き来する優しい幕開けの①’Rest In Peace’からもう既ににじみ出ている。

力が入って肩肘張っている印象も、自然体すぎるほんとに最後?感もない、適度に緊迫した終わりの始まりに、スッと背筋が伸びる様な感覚を感じる。

彼ら独特の、薄暗いの中の木漏れ日というか、曇り空感は相変わらずだが、空虚な中に照度を増している音の色合いは、彼らが渡り歩いてきた経験の賜物。
晴れ晴れとは行かないが、澄み切った空気を感じる鈍色の世界は、時に白銀の輝きを感じる極致まできている。
そこに荘厳さすら漂う高貴な音世界にも、きっちりロックバンドとしてのドライヴがある。
特徴であるバイオリンは、かき鳴らされるのではなく、バイオリン本来の落ち着いた静かな音の広がりが堪能できる。

喝采を誘うオーケストラ的な展開かと思いきや、ボーカル・ライアンのエッジを効かせることがきっかけとなり、高らかに鳴るギターと共に、自由自在のバイオリンソロが飛び跳ねる。強烈なカラーを最終的な着地点としてきっちりロックに一つにまとまるサイズ感が素晴らしいのだ。

 

でもやはり最後のアルバムという事もあって、少ししんみりとアンニュイな気持ちも湧き上がってくる。

秋にはもってこいだ。

ベテランになればなるほど、深く重く哀愁を増すポップパンク。

史上に残る時代を生き、その終わらせ方を示した、一つのバンドのラストアルバム。

最大級に賛辞を送りたい。花束を君に。

 

注目のトラックは①Rest In Peace’。

荘厳かつ爽快な②’What Appears’では、自分達の歩みを振り返る黙示録的ナンバー。

初期のポップパンク感を思い出させる③’Got Yours’、美しいバイオリンの音色が美しいモノクロームロックバラード⑤’Leave A Light On’、深みも哀愁も全く新しく懐かしいような⑥’The Hurt Is Gone’。

⑧’I'm A Wrecking Ball’の退廃的な自己の内情を吐露するようなミッドナンバーを終えて、⑩Fields & Fencesのサイレントムービーのエンドロールの様な、故郷を想う静かで暖かい一曲で、彼らの音楽はエンディングを迎えるのだ。一度激情的に跳ね上がった後、別れを惜しむような、いつまでも終わらない静かな音色が、途方もなく美しい。

 

トラックリスト

1.Rest In Peace

2.What Appears

3.Got Yours

4.A Place We Set Afire

5.Leave A Light On

6.The Hurt Is Gone

7.Empty Street

8.I'm A Wrecking Ball

9.Savior's Robes

10.Fields & Fences

 

 

Yellowcard

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  • ¥1500