Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【C・ロナウドとメッシ】サッカー界最大のライバルに想いを馳せる

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サッカー界最大のライバル、Cロナウドとメッシに想いを馳せる

ライバルっていうワードは、何かと便利だ。
エンターテイメント的にも、商業的にも、盛り上がりやすい。

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ビートルズとストーンズ、ブラーとオアシス、コービーとシャック、白鵬と朝青龍、サッチーとミッチー、美味しんぼの親子etc...
 
基本的には両雄並び立たずの構図。
本人達が本当に憎み合っている場合とそうでない場合もあり、根底に因縁があったり仲良かったのが拗れたりした人間関係もある。
特定の分野で、トップクラスに位置する2人が、並ぶ事を良しとせず、しのぎを削ってトップを争う姿が最高のエンターテイメントなのだ。
中には最初から最後まで泥仕合のコメディーみたいなライバル関係もあったけど、良きライバル同士の関係はあらゆる場面で議論を呼ぶ。
 
Aこそ至高だ、いやBこそ究極だ。
 
ヒートアップする論争は個人間を超え、シーンを超え、国までも巻き込む事もある。
実力や残してきた結果が切迫してる2人、これの好みが分かれるから、自己投影した感情的なものも含めて、想いを馳せていてとても楽しいのだ。
それがどんな結末を迎えるにせよ、シーンを盛り上げる大きな要素となる。
 
フットボール界では、史上最大級のライバル2人のおかけで、未曾有の論争が続けられている。
クリスティアーノ・ロナウドとリオネル・メッシ
現サッカー界をまだまだ2分するとも言える2大巨頭。
キャリアの終盤を迎えつつある2人の関係の今後も含め、史上最大級のライバル関係について、まとめて想いを馳せようと思う。
僕はロナウドの方が好き。
みなさんはどうです?素敵な暇つぶしになれば幸い。
 
 
 

2人のデータ

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まずは2人のデータをおさらい。

 

〇生年〇 メッシは1987年生まれ。ロナウドは1985年生まれ。
〇身長〇 メッシは169cm。ロナウドは185cm。
〇生まれ〇 メッシはアルゼンチンの低所得層生まれ。ロナウドは地中海の島育ち。
〇デビューまでのストーリー〇
成長ホルモンの分泌異常があり、低身長が続いていた少年期のメッシ。その才能に惚れ込んだバルセロナが治療にかかる費用を出し、手塩にかけて育成しデビュー。
島で一番のプレイヤーだったロナウドは、ポルトガルリーグの強豪スポルティングに18歳で在籍。史上最年少ゴールを決めるなどしていた所、マンUとの練習試合の後、ファーガソン監督に才能を惚れ込まれ、チーム内の名だたるスターも獲得を進言しマンUへ。
18歳にして、カントナ→ベッカムと継いで来た7番を背負いデビューする。
〇得点数〇 どちらも出場数とほぼ同数位の得点を記録している。
〇クラブ遍歴〇
メッシはバルセロナのみ。ロナウドは2009年にレアルへ移籍。その後2018年にユベントスに移籍。
〇クラブタイトル〇
メッシはリーグ優勝9回。CL優勝4回。バロンドール5回。CL得点王5回。ヨーロッパ得点王5回。
ロナウドはリーグ優勝5回(プレミア3回スペイン2回)CL優勝5回、バロンドール5回、ヨーロッパ得点王4回、CL得点王7回。
〇ポジション〇
メッシは右のWGを主戦場にしながらセンターフォワードの位置でもプレーする。近年ではトップ下的な位置でもプレー。
ロナウドは左のWGを主戦場にしながら、センターフォワードの位置でもプレーする。近年ではCFのプレーが多い。
〇プレースタイル 〇
メッシは、ほぼ左足での細かい独特のリズムのボールタッチから、急加速と急停止の緩急を得意とするドリブルが主なプレー。
サイドから中央のゴールに向かい、狭いスペースを縫うように抜けていき、インサイドで巻いたシュートでのゴール、又は高速ドリブルから周囲とのコンビネーションでリターンを貰ってゴールを狙う。
バルセロナのお家芸の細かいパス回しが得意だが、ミドルレンジのスルーパスも出せる。
フリーキックはコースを狙うカーブをかけたキックを蹴る。
ロナウドは、スピードに乗った中、シザースやチョッピングなどトリッキーなフェイントを織り交ぜて突破していくドリブルが主な武器だった。
それでも近年は抜群の身体能力とライン間の存在感を発揮しストライカー的にプレー。両足を遜色なく使い、高速ドリブルからエリアに近付き、両足で強力なシュートを放てる。また長身と身体能力を活かしたヘディングでのゴールもやたらと多い。
細かいパス回しよりも、高速のクロスやスルーパスと言ったダイナミックな展開が多い。パスでもヒールを使ったパスなどトリッキーさも見せる。
強烈な無回転FKを搭載する。縦に回転をかけた速いボールも得意。
〇ナショナルチームでのタイトル◯
メッシはワールドユース優勝、オリンピック金メダル。
ロナウドは欧州選手権優勝。
 
サッカー選手にとっての最大の個人賞のバロンドール(欧州最優秀選手賞)2008年から10年間必ずどちらかが取ってる事を考えると、まさに漫画レベルだ。
2人の年齢を考えても、プレイヤーとして成熟するのが早く、20代の前半から世界のトップクラスで活躍していた事で、前世代のレジェンドが一線を退いてから、今までかなり長い間2人の王朝は続いているのだ。
一方は身体的なハンデが在り、一方は島育ちというどちらもスター性を感じるシンデレラストーリーを経てデビューし、数多くの得点と共に、地位を確立し今が自分達の時代という事を認識すると、満を辞して同じリーグへ揃い戦いの舞台スペインで、いよいよ直接対決を迎える、という筋書きはわざとらしい位にドラマチックだった。
ロナウドのレアル移籍の際にどれだけメッシの事が頭にあったかはわからないが、少なくとも同じく時代を引っ張る好敵手としての意識はお互いあったはずだ。
もちろんお互いが険悪なわけではないが「No1は決められない」というメッシに対し、「俺こそ1番」と言い放つロナウドという構図が基本だ。
 
個人やクラブで獲得したタイトルではメッシがやや多い。特にリーグ優勝。
FWというポジション、自分達の活躍がチームの結果に直結する事を彼らは知っているしタイトルは彼等の比重が大きいがメッシの場合はバルセロナの黄金期とも大きくリンクしている事も大きい。
もちろんクリロナのレアルも強力だったがスペインリーグにおいてはバルセロナが成績では一歩リードしていたと言っていい。
ロナウドは左、メッシは右、或いは2人とも中央から数々のゴールで栄光を演出してきたのだ。そして熟練の域に入った事でプレーエリアが中央に寄ってきているのも彼らには共通している。
運動量を増やすよりも、その爆発力を活かせる場所をなるべくゴールの近くで。
プレーを始める場所をゴール付近にする事でより決定的なプレーに絡む時間を増やすためだ。
 
プレースタイルも対称的な2人。もちろんどちらも最高のアタッカーである事に間違いはない。
スピードに溢れたドリブルが主武器にはしているが、陽炎の様に捕まえられないメッシに対しロナウドはダイナミックでサーカス的とも言える強靱なしなやかさがある。
リズムや細かい繊細なタッチで翻弄するメッシ、トリッキーな動きで0の初動から100でぶっちぎるロナウドという分け方が出来るかもしれない。
ドリブルが必殺の武器である事は間違いないが、パス、シュートを含むスキルの全てが自分の型を持っていて、その世界最高峰の型を発揮する事が、彼等にとっても、チームに取っても最高の結果をもたらす事もチームも知っている。
だが、それは安易な事ではなく、バルセロナはメッシを最大限使いこなすが、アルゼンチン代表で優勝には導けない印象が強い。
一方で先のユーロ2016を制したポルトガルを牽引したロナウドは、大きく印象を上げた結果になった。
 
見事にがっぷり四つでドラマチックなまでに対照的な2人。
大まかなプレースタイルが似てるってことも時代に神様が選んだ象徴が今の世代には何故か2人になってしまったってことだろう。
 
 

ビートルズとストーンズ メッシとロナウド

ここまで十年も色んな専門家があらゆる分野から彼らを分析・比較してありとあらゆる答えを出してきた。
2人とも好きー。でもいいがここまで燃えるライバル関係がせっかく目の前に有るのであればどっちかだ!って意見を自分の集大成にしてもいいだろう。
という事でここからは持論になる。
 
僕が好きなタイプの選手は、グティであり、ジダンであり、ロベルトバッジョなので、この2人のプレースタイルはどストライクではない。
わかっていて止められない、にあまり魅力を感じない。現実的じゃなさすぎて。
逆を付かないって事はないんだろうけど、むしろ猛スピードの駆け引きがあるんだろうが、やはりタイミングと閃きだけで相手をコントロールするセンスの方が魅力を感じる。
そもそもよりアスリート的な現代のサッカーが、僕が好きなタイプの選手が生きづらい世界になってきた。
その世界の中で最も輝けるニュータイプの最高峰が件の2人と言うわけだ。
 
世論的には、メッシの方が評価が高かったが、ユーベ移籍を期にまた競ってきた印象だ。
スペインリーグの直接対決をほとんどメッシが制し、ゴール数もアシスト数もメッシの方が多く、取った個人タイトルもメッシが少しだけ多い。
更には歯に衣着せぬトラブルメーカー的な横顔も残すロナウドに比べ、比較的優等生な発言が目立つメッシは、スポーツマンとしても上だと言う意見が多い。
唯一ケチをつけられやすい代表での無冠もアルゼンチンの混乱ぶりなら仕方ないと言った様なイメージもある。
プレー面でもパワーこそ劣るが、それ以外の面ではロナウドすら凌駕する能力と共演したプレーヤーが口を揃えて答える。
大体の人が、ロナウドは10年に1度のスターだ、だがメッシは100年に1度の奇跡だと思っている。
 
僕のもう一つのライフワーク、ROCKで考えるのであればビートルズとストーンズに似ている側面もある。
どちらも現役でライブをしている時は当然僕は生まれてはいないが(ストーンズは今でも現役だが)、ロック界に置ける対比の最古で最大のケースはこの2つのバンドだったんだろうなと思う。
どっちも実に広義的にロックンロール的でそれぞれにエゲツなく格好いい。
ロック界に置いて、バンドの評価ってのは完全に好みで、どんな数字の尺度もそこは測りきれない部分がある。
ロマンは数字では測ってほしくない。
 
だからこの2つで考えた時、ストーンズとビートルズでは、もちろんストーンズも凄いと思うけどビートルズの方が好き。
だがメッシとロナウドではメッシは凄いと思うけど、ロナウドの方が好きである。
多分自分が理想のチームを作っていいと言われ、100億のロナウドと50億のメッシがいたらロナウドを獲るだろうと思う。
勝ちたい、栄光を手にしたいなら当然50億のメッシを選ぶべき。
単純に妄想夢の話で、理想がそこにはないと言う話なのだ。

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唯我独尊で、アウトロー感もあるニヒルなスター。
それこそが、メッシという大スターがいても、存在が色褪せる事なく、僕を、世界を惹きつける理由なんだろう。
プレーもトリッキーでダイナミックな事で、ド派手に見えるプレーはメッシのそれより夢を与えやすい。
イケメン高身長でサイボーグみたいな身体をしているのに、喜怒哀楽に溢れていて表情が豊かで、怒りを隠す事はしないし、涙も惜しげなく流す。
それら全てが何か画になる魅力を持っている、スター性ある表情の数々。
そこにロナウドがいるだけで名場面になるロマンチズムをもったスター。それがロナウドなのである。
ささくれ立った感性が、批判を浴びる事も多いが、それを数々のゴールで黙らせる。その勝ち誇った顔がさらに喝采を誘う。
敗れた時も、哀しみを隠す事なくリアルで赤裸々な感情を露わにし続ける事が、また更にロマンチックな光景を呼ぶのだ。
多分、個人成績や世論の意見が全くメッシと逆であれば、メッシは今のロナウド程の存在ではなく、ロナウドは更にその存在感を高める事になると思う。
現在の未曾有のライバル関係の背景には、ロナウドの強烈なタレント性がある事も覚えておきたい所なのだ。
 
1番をあまり認めたくない捻くれ者の意見かもしれないが、僕はこう思う。
しかし僕の様な捻くれ者の投票枠も意外と多いと思うのだ。
ロナウドのほうがロマンが有るように思わないか?
 
 

その結末は

一年くらい前に、タバコのポイ捨てに悩んでいるヨーロッパの地域で、どんな吸い殻入れにも入れなかった人々が、
「メッシとロナウド、優れてると思う方に吸い殻を入れてください」という吸殻入れ箱を作った瞬間、あっという間にポイ捨てがなくなったという記事を読んだ。
そんな所にまで登場する彼らの影響力は尽きる事はないんだろう。
 
キャリアも晩年にさしかかり確実にその関係の終わりも近づいている。
稀代のライバルのストーリーがどういう結末を迎えるのか。
次の世代のスターよりも、まずはこの物語を見てから先に進みたいものだ。
 
それではまた別の記事で。