Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【ディスクレビュー】weezer ピンカートン20年目の100万枚【ウィーザー】

WEEZERの怪作、ピンカートンについて

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WEEZERのセカンドアルバム”ピンカートン”が発売20周年を迎える様だ。
そしてようやく先ごろアメリカで100万枚売れてプラチナディスクに認定されたらしいのだ。
個人的に朗報であり、ちょっぴり悲報。
ロック史に残るバンドの重要なアルバムながら、ニッチなバイブルだったピンカートン。それはそれで良かった。
でも20年かけてジワジワと「売れない」問題作が結果的に長い年月をかけて、輝く評価を手にするストーリーはおとぎ話の教訓のような皮肉が効いていて、なんとも彼ららしいニュースだと思った。
そう考えると実にピンカートンらしいペースで達成された記録かもしれない。
 
赤裸々をはき違えた問題作であり、WEEZERの才能がすべて詰まった快作。
今回はWEEZERのピンカートンに想いを馳せるレビュー。
 

ピンカートンとは

 

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リリースは1996年9月24日。
ジャケットは歌川広重の東海道五十三次の浮世絵を使用していて、ピンカートンというのはオペラ「蝶々夫人」の夫で情けない上に最終的に夫人を捨てる男の役名。
謎めいた絵面の組み合わせだが、ビジュアルのインパクトは抜群。
 

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1作目のブルーアルバムにより、ウィーザーは開き直りつつもエモーショナルにダメな僕達の事を歌う、情けない僕らのロックというスタイルを定着させた。
ブルーアルバムはロック史に刻まれる名盤となり、それこそあっという間にプラチナディスクを獲得した。
そのアルバムから2年後のセカンドアルバムがピンカートンだったわけだ。
 
あられもない恥部を剥き出しにする生々しさ、明らかに不穏で奇妙なヘヴィ―サウンドの空気感、唐突に叫びだすリバース、1作目に比べ少しリアル過ぎた激情的な光景に多くのファンは疑問符をつけた。
セールス的にも前作に比べ落ち込み、ある種事件として扱われるアルバムになったわけだが、結果的に今振り返ってみると、ブルーアルバムで立ち上がったウィーザーのスタイルをさらに推し進めた画期的なセカンドアルバムだったのだ思う。
その証明的な出来事が20年後のプラチナディスクなのかもしれないとも思うのだ。
 
ザラついた重いギターで軽やかなポップロックメロディーを鳴らす。
そこに捻くれながらもミステリアスな表現で、情けなくカッコよくなりたいと感情を吐露する。
ちょっと全部は理解できないけど、清々しいまでの赤裸々さとセンチメンタルに響くパワーポップサウンドが、確かな共感を呼び、不穏な中にある爽やかなエナジーに時として涙を流させるウィーザーのスタイルが詰まっている。
 
ピンカートン以降も紆余曲折ばかりのウィーザーだったが、結局戻ってくる基本中の基本は、ここピンカートンな気がする。
ピンカートンのプラチナディスクの話題に限って言えば、ピンカートン以降にピンカートンサウンドを感じるからこその結果と言えるかもしれない。
 
ウィーザーの基本でありながら、最も突き抜けていたという、奇妙なアルバム。
少しその楽曲に触れていこうと思います。
 
 

アルバム トラックリスト

 
1.Tired of Sex
2.Getchoo
3.No Other One
4.Why Bother
5.Across The Sea
6.The Good Life
7.El Scorcho
8.Pink Triangle
9.Falling For You
10.Butterfly 
 
全10曲での構成で、全て35分くらいで終わるコンパクトな内容。
一気に聴けるし、陰に陽にと振り回される盛りだくさんの内容。
何曲かレビューしていきます。
 
 

Tired of Sex

冒頭を飾る奇抜な音・不穏さを加速させるベースラインに、「セックスにつかれた」という歌詞。
何を言ってんの?ってなるが、その後も女の子の固有名詞もバンバン出てくる問題作を封切るにふさわしい超迷曲。
そこにあるのも冴えないロックボーイだったリバースが過ごした憧れのロックスターになった愛欲にまみれた成功の日々の苦悩。
四方八方にぶちまける様に振りかざされる圧倒的なギターに本当に愛が見つからないと叫ぶリバース。
捻くれたピュアネスというウィーザー永遠のテーマが見え隠れするナンバーだ。
 

 

Tired of Sex

Tired of Sex

  • ウィーザー
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

No Other One 

彼氏に依存する女の子の事を歌った曲はJPOPにも溢れているが、彼女に依存しまくる男の曲はそうあるまい。

情けなくて、切ないけど、それしか考えられない弱い男の心の奥底で認めたくない気持ち。男だって感情移入したっていいのだ。

高らかに鳴らされたギターが振りかざされ、泣きを誘う必殺のサウンド。

奇妙に映えるコーラスも感じ。

 

 

No Other One

No Other One

  • ウィーザー
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

Across The Sea

日本のファンからの手紙にインスパイアされて出来た人気曲。

まさにパワーポップというフックの効いたサウンドとグッドメロディー。

抑えきれない感情を敢えて素直に爆発させたピンカートンらしさ溢れるナンバー。

君から僕が得るのは手紙、君は僕の歌だけだ。

ここまでなら綺麗な歌なんだけど、かなり変態的な表現も数多く、ふりきれたピュアネスが爆発する。

日本にゆかりのある曲なので、日本で演奏される事が多い。

イントロが流れる瞬間に、日本の女の子のファンから歓声が起こるのは、まさにロックな光景だ。

 

Across the Sea

Across the Sea

  • ウィーザー
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

The Good Life

リズムよく刻まれる楽しくなってくるようなギターで始まる、過去にすがりつく男の歌。

程よく歪んだ音に美しい泣きのギターも加わり、カラッとした音の心地よい風の中に、ウェットな悲哀の感情も感じるエモーショナルなギターロックだ。

捻じれる様な音の奔流に、翻弄される後味のいい一曲。
この曇り空の木漏れ日みたいな、晴れきらないあったかさがウィーザーらしさだ。

 

The Good Life

The Good Life

  • ウィーザー
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

El Scorcho

急きょ表れるフリーキーなポップロックナンバー。

アルバムを通してテーマになってる蝶々夫人がテーマの一曲。

コミカルなリフに、リバースの自由自在のボーカル。

テクニカルさあってこそのフリースタイルな音楽が際立つ、ソングライティングの実力感じる。

歌いやすいシンガロングにライブでも大人気だ。

グリーンデイっていう歌詞が出てくる時点でいい歌だなーって思う。


Weezer - El Scorcho (Director's Cut)

 

El Scorcho

El Scorcho

  • ウィーザー
  • ポップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

Butterfly 

ウィーザー屈指のスロウバラード。

1stからピンカートンまでアコースティックな曲はなかっただけに、リバースの声の魅力がつまった曲。

ここでも蝶々が出てくる。

セックスに疲れたなんて言っておきながら、繊細で真摯な別れをしっとりと歌う。

どちらも赤裸々な本音で、等身大のリバースなのだ。

何度も何度も謝り続けるリバースに胸が締め付けられる名曲。

 

Butterfly

Butterfly

  • ウィーザー
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

以上、いかがでしたでしょうか?

色んな所で議論がされているアルバムだけど、ウィーザーの本質に近い「強がりな弱さ」みたいなものは一番感じられてすごい好きなアルバムだ。

一枚だけ無人島に持っていくのは、ブルーアルバムだけど、きっとすぐにピンカートンを聴きたくなるだろう。

ブルーアルバムのTシャツを着てる人とは、すぐさま駆け寄って話を弾ませたいが、ピンカートンのTシャツ着ている人とは、一瞬こいつ…!ってピリッとした後、親友になるだろう。

そんなアルバム、ピンカートン。

一家に一枚あってもいいかもしれない。

100万枚なんかより十分価値のあるアルバムだ。 

 

 

Pinkerton

Pinkerton

  • ウィーザー
  • ロック
  • ¥1600