Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【長編】1987生まれのハイスタ回顧録【Hi-STANDARD 新曲に想いを馳せて】

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1987年生まれにとってのハイスタンダード

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長年iPod classicを使っているんだが、これがなかなかの名機で、シャッフルで聞いていてもドラマチックなニクい演出をしてくる。
カバー曲の後に原曲が流れたり、アルバムを跨いでライブでお馴染みの流れを再現したり、ど年末仕事納めの帰り道そろそろ家に着くかなって時にドントルックバックインアンガーが流れたり。
単なる偶然なんだろうけど、出来過ぎている相棒。
もう何年か後には月の光を浴びすぎて物の怪になるかもしれない。
そんな長年の相棒が一番流した曲はハイスタの’STAYGOLD’だった。
一回何年か前にデータが全て一回トんでいるのに。
確かその時もSTAYGOLDが一位だった断トツぶり。
 
 
だけど僕は世代ではない
この良く聞く世代というフレーズが、どこまでを意味するかはわからないけど、とにかく活動期に僕はハイスタを聞いていなかった。
1987年生まれで、筋金入りのパンクキッズではなくサッカー少年だった僕にとって、メイキングザロード〜ハイスタ解散の時代のヒーローはもっぱらマリノスのFW城彰二だった。
 

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小学校5,6年の僕にとってはサッカーが全てだった。
それはそれで後悔はしていないけど、この時に何かで間違ってエアジャム行ってたりしたらどうだったかなーって想いを馳せたりもする。
 
 
そんな僕でも音楽を聴き浸るようになり、たくさんのバンドが好きになって、イヤホンの向こうと行ったり来たりしてきた。
自慢じゃないが僕にとって誇るべき珠玉の10000曲の中で、最も聞いてきたのはハイスタなのだ。
これが納得出来そうで出来ない不思議な気分。
数字だけじゃなく感覚的なものもある程度合致していて、そうなんだろうな、とも思う。
が、世代的に死ぬ程聞いたエルレでもないし、ウィーザーでもグリーンデイでもオアシスでもビートルズでもない。
ハイスタはもちろんフェイバリットバンドの1つだけど、時空を超えて僕の中で結果的にトップに躍り出た感がすごい。
懐かしさで聴いてるわけではない。
 
ここまでをアナザースターティングラインを買いに行く10分くらいの電車で考えていた。
やっとハイスタ当事者の一端を担えた今、盲目的でなく目を見開いて僕なりのハイスタ回顧録を考えるべきと考えた。
1987年生まれによるハイスタ回顧録。
知らない人も知っている人も、お付き合い頂ければ幸いです。
 

ハイスタンダードの音楽

 
洋楽を聴く事=ロックを聴く事という擦り込みから始まった僕の音楽人生は、メロディックパンクなんかを通じ洋楽のロックへ裾野を広げていった口だ。
しっかりCDを買って聴く以前は、ハイスタのイの字くらいまでしか知らなかった。
すげぇ日本のバンドがいて、インディーズで100万枚売ったり、主催のフェスをやり、若い奴はみんな聴いていたらしい。
1世代上の音楽好き諸先輩方の絶賛ぶり、一周回ってあんまり好きじゃないとか言う人も出るくらい。
当然、僕は好きだ。それでも大分時代遅れで聴いている。
それでもなぜここまで聴くバンドなのか。
まずはその音楽的特徴を1987年生まれなりにまとめてみようと思う。
 
 
かつてない衝撃波を受けながら、初めてじゃなく聴こえる既視感
抜群の聞き馴染みのメロディアスなフレーズ、その快感をハードにマキシマムまで増幅するバンドサウンド
コンマ何秒かで気分上々な中に、明快な声かつ、もはや逆に大部分の日本人に馴染む発音の英詞で、シンプルでストレートな共感性の高いメッセージが響く。
圧倒的な'華'のあるパンクロックスタイルで、単純明快な良い歌を強く早く鳴らせた。
パンクロックからすれば、図らずしも間口を広げ親しみを増やす結果となり、多くの人に届きそして留まり続ける音が彼ら最大の特徴であり、同時に日本のメロコアの定義としてカリスマライズされる事になる。
現代の日本のロック・パンクバンドなら誰しも聞いたバイブルとして、その音楽性は受け継がれ、僕みたいな人間の耳にも時空を超えて馴染みやすい一因なのだ。
 
そして自らの解散という最期をもって、熱狂の黄金時代を完成させてしまったのも、その後のシーンにとって大きい影響があった。
ピストルズがそうだった様に、パンクみたいな反成功みたいな音楽の最大の去り際は大きな成功の後だった。
色んなタイミングが重なって図らずしもそうなってしまったハイスタは、歩みを止める事でより影響力を増す寓話的な魅力すら持つ存在になってしまった。
 
それが僕の混乱の原因でもある。
おじさんロックファンのハイスタ伝聞録は些か誇張気味なんではないだろうか?という疑問と軽い嫉妬。
見てないからわかんないけど、ほんと凄かったんたぜ!って興奮する様子では、何となく伝わってこないし、僕らはもうそこには入れないのだ。
なんとなくちょっと悔しい気持ちもありながら、それでもイヤホンの向こうのハイスタは最高なのだから凄かったんだろうなーと、一生見れないと思っていたから悶々としていた。
そんな時の大きな転機がエアジャム2011での復活劇だった。
 

 

 

AIRJAM2011 それから

 

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僕は人生で時折発揮する豪運でエアジャム2011を見に行く事が出来た。
ケンと難波のバンドのステージは何度か見ていたが、ハイスタとしては当然ない。
正直どんな物になるか想像もつかなかった。
 
見たこともない衝撃的な夜だった。
 
1つ前のブラフマンが終わり(割愛するけどボーカルのTOSHI-LOWの名MCに泣いた)、全ての人がアリーナもスタンドも埋め尽くす。
全員が全員異様に目が輝いている。
同い年くらいの奴もいるし、全然上の世代の人もいるし、さらに上の世代もいる。
男女比だってほぼ半分くらい。
老若男女問わずハイスタだけを待っている時間。
彼ら3人がステージに表れて爆発する歓声。
その光景が奇跡に近い事なのは、知っているだけで理解していなかったが、一曲目のSTAYGOLDで何もかもを体感できた。
1音目から考えるよりも先に身体が動く、一帯を揺らす爆音で何度も何度も聴いたステイゴールドが届く。
ステージなんか少ししか見えないけど、モッシュの中、同じ方向を指差すたくさんの手の先に見える夜空は、死ぬまで塗り替えられる事のない最高の光景だった。
あの瞬間、笑顔じゃなかった人なんていなかったろう特別な日。
ステージ上の3人は、とても堂々としていて、おじさん達に聴いていたよりも数段カッコよかった。
初めてCDを聴いた時の「うぉぁっ、カッコいい!」っていうあの衝撃波とリンクして脳内がわけわかんなくなる快感があった。
 
この日から少し、ハイスタを聴いて湧き上がる感情に変化が起こる。
僕にも振り返る光景が出来たのだ。 
繰り返し振り返るけどハイスタは、僕にとって懐かしいバンドでもなんでもない。
時代が違うだけなのだ。
この時、時代を超えて、僕の脳内と目の前の光景がリンクした事が、かつて経験したことのない興奮と幸福を呼んだ。
そして僕にとってそれは懐かしさから来る感情ではない、どちらかと言えば憧れに近い感情だ。
 
その翌年の2012年、彼ら念願の東北でのエアジャムを開催し、復活劇も一旦の区切りを見せる。
実はこの間も何度かハイスタの3人は会ってスタジオに入っていた様で、
新曲を作るわけでもなく、同窓会の様な会合を繰り返していたらしい。
これが新曲を作る1つ重要な時間になった様だ。
 
2015年にも、1ヶ月だけ集まり3つのアニバーサリー的なフェスに出演。
(ブラフマン25周年フェス「尽未来際」、自身も所属したアメリカのパンクレーベルFAT wreckの日本開催のアニバーサリーフェス「Fat Wreck Chords 25th fes」、札幌で行われた「札幌 POWERSTOCK」)
僕は元から行く予定だったFat Wreck Chordsフェスにハイスタ出演のアナウンスがあって、一度見ている余裕が2割、やっぱりまた見れる喜びを抑えきれないのが8割という気持ちでいた。
前回から3年経っている事で、ハイスタを見に来た更に若いファンも増えていた。
単に自分が歳を取っただけなんだが、喋ってるとエアジャム2011,2012の噂を聞きつけてってファンもいて、自分が流れの中にいるんだなっていう気持ちにもなった。
 
Fat Wreckのボス、NOFXのファットマイクが懇願してハイスタはヘッドライナーに。
3年前とは違うセットリストで、また知らなかった光景が上書きされる喜びとともに、どこか余裕を持って悠々と演奏するステージ上のハイスタと、2度目の経験として噛み砕ける自分もいた。
でもやっぱり最終的にはフロントエリアに飛び込みたくなる火のつく感じもある、強靭なパワーに満ちたステージ。
その後のエクストラステージで、トニースライのトリビュートステージも最高だった。
 
この時も、ステージのMCで新曲っていうワードが何度か出てきてはいた。
どよめきが起きる一場面だったけど、正直ピンとは来ていなかった。
途方もない伝説になった過去とその熱量を体験した現在
それだけにそれをかみ砕くことで精いっぱいだし、何より仲が良さそうで最高のステージを見せてくれたハイスタに、感謝とハピネスが上回り勝手に、
色々あったろうに。。。お疲れ様、戻ってきてくれてありがとう、
と思考を手放していた。
それでも彼らは、何が愛で、何が幸せで、何が自分か知るために、過去・現在・そして未来へと人生は続いて行く事を説いてくれた。
それはステージ上のDear My Friendが全く色褪せないように、時が止まったように思えてた今でも変わらない姿を見せてくれた。
 
 
 

新しいスタートライン 

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2016年10月4日のハイスタ新曲ゲリラ発売は前回もブログでも触れたし、この文章を書こうと思ったきっかけだ。
 
 
まさに夢の中のニュースだったし、世の中をフリーズさせた後、思考をすっ飛ばして衝動を起こさせるパンクロック的な手法だった。
もうほんとに一瞬で渦中に引き込まれる感覚がたまらなく事件だったし、童心てこんな事なんじゃないかと思い出したのだ。
綺麗とかカッコいいとかその前に嬉しさで満たされる。
過去行ったライブではそんな光景があった。
実際に並べてあるCDを見ても、そんな感情が湧き上がるのだ。
 
これで少しようやく当事者になれた気がした。
彼らの一挙手一投足に一喜一憂できる現役時代の人たちが少し羨ましい気持ちもあるといったけど、結局は普通の少し上の世代のおじさん達が輝かせて語るその目が、子供みたいでとっても綺麗だったのだ
もう嫉妬はあまりない。いや少しあるけど。
語り継いでくれたあの熱量もあったから、僕の中にも積もってく何かになったんだ
僕にもあんな目をして、人に何かを伝えられるのか?
今なら少しできる気もする、何度だって言ってやるのだ。
 
こんな事件の様な日も、多分普通なら数年経って「あったねそんな事」になるんだろうけど、ハイスタもその周りの人々もそれがたまらなく寂しかったんだ
タイムレスに聴けるパワーがあるからこそ、その熱量も一緒に届けたいのだ。
 
抜群のキャッチーさが色褪せない鮮度を持ち、ベースもドラムもギターもコーラスもボーカルもマキシマムなパワーで強度を持っていて、とびきり破格でアイコニックなトライアングルが圧倒的な華を持っていた。
キッズアンセムとなったハイスタの曲の数々も、ロックへの憧れを滲ませるカバー曲の数々も、陽のパワーに満ち溢れている。
パンクロックが持つ一つの側面に過ぎなかった楽しさの部分を、その全ての才能を持って力一杯に前面に放り投げてきたのだ。
怒りや憤りはあっても、あくまで原点にある陽気さポジティブさで、自分の足元ごとカルチャーをひっくり返す、いくつかの奇跡とそのカリスマ性で、彼らはパンクで人を幸せにしたのだ
 
自分の中の宝物的な物とか人ってそうなのだ。
水曜どうでしょうもドラゴンボールだってそうだ。ソワソワするくらい心の底から楽しみ。
少年の僕にとってサッカーだったし、何があってもどんなに辛い練習だって何故かその時間が楽しみで仕方なかった
そんな童心的なワクワクを創り出せるパワーがハイスタにはある。
90年代懐メロ的な魅力なんかすっ飛ばして、子供のころまで戻っちゃう様なタイムトラベル。
そりゃ世代じゃなくても、誰もが持っているものだ。
だからなのだ。
初めて聴いたとか、僕を音楽ファンの道に引きずり込んだとか、そうではないけど、
くじけそうな時には、この基本に立ち返る様なターニングポイント。
それで一番聴いているって事は、どんだけくじけそうなんだってことなんだが、逆に言えばそれだけ救ってくれたのだ。
それが1987年生まれの僕にとってのハイスタンダードだ。
こんなに笑顔を呼べる太陽みたいなバンドが、今僕らのそばにいるのだ。
今会いに行けるアイドルなんてメじゃないぞ。
絶対に替えが効かない、それこそ時空を超えてでも。
 

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こうして文章を書いている間も、どんどん再生回数は増える。
数字なんてあんまりカンケーないけどね、なんてカッコつけて思っててもやっぱり一番にハイスタが来てると「おぉっ」って思う。
僕は1987年生まれのサッカーと音楽好きだ。
 
そして世代じゃなくても、僕’も’ハイスタが好きだ。
 
 

 

 

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