Football soundtrack 1987-音楽とサッカーに想いを馳せる雑記‐

1987年生まれサッカー・音楽(ROCK)好きがサッカー・音楽・映画などについて思いを馳せる日記

【忘れたくない選手】トッティに想いを馳せて-ローマの王子から王様へ-

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ローマ一筋25年 王様トッティに想いを馳せる

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白馬と白いタイツと金ピカの衣装と王冠が似合いそうなビジュアルはさて置いて、そのボールコントロールはイタリアの10番のそれだった。
特にトッティのチップキックは世界一だったと思う。キーパーとの一対一、或いはエリアの外から、更にはユーロ準決勝のPK戦でも。
 
頭に選択肢がよぎった瞬間に、それをやるクソ度胸とそもそものイタズラ的発想力、その一瞬で形に出来る技術がすごかった。
何をするかがわからな過ぎて、敵も、味方もハラハラしていまうアンタッチャブルな存在、クラシカルな恐い'10番'とはそんなプレイヤーだ。
大袈裟な表現ではなく、そんなクラシカルな10番はトッティで最後かもしれない。
ローマの王子様から伝説となった栄華を治めた偉大な王。
そしてイタリア最後のファンタジスタ、フランチェスコ・トッティに想いを馳せる。
 

プロフィール

1976年トッティはローマで産まれた。産まれも育ちもローマの生粋のローマっ子。銀行員の父は熱狂的なロマニスタでトッティ本人も歩ける様になる頃にはローマのロゴ入りボールを蹴っていたという。
トッティの少年期のローマは、プリンチペつまり王子の異名をとっていたジュゼッペ・ジャンニーニの時代であり、予定通り熱狂的なロマニスタとなったトッティは、その一挙手一投足をスタジアムで食い入る様に見ていたという。
数年後その称号はトッティに引き継がれる。
 

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ミランのスカウトを蹴って、念願のローマ入りを果たしたトッティは、1993年16歳でトップデビュー。翌年にはレギュラーを勝ち取りロマニスタの支持を得る中心的な選手となる。
その容姿とプレーぶりから文句なしにプリンチペの称号10番を引き継ぎ、20代前半でキャプテンなりローマの顔となった。
 
デビュー当初はFWや今となっては死語になった1.5列目でプレーしていたが、1999年頃にトップ下にコンバートされた事がトッティの才能を伝説的なものにするきっかけになった。
得点力はさることながら、周りを動かすまさに王様のポジションで、トッティはイタリアを代表する10番となったのだ。
 
ローマも強豪クラブではあるが、ユベントスやミラン、インテルといったビッグクラブの壁は厚い。その中でも、トッティは王としてけん引し、数多くのゴールアシストとともに、セリエAを戦った。
10番を背負うものの宿命で悪質なファールを受けることもあったが、驚異的な責任感と超人的な回復力で復活を遂げる。
唯一無二の存在という事を自ら理解し、その才能を十分に発揮できる術をもっていた自信が、彼を数々の栄冠へと導いた原動力だった。
 

トップ下・10番としての資質

トッティの凄いところはテクニックもさる事ながら、その視野の広さが全てのイマジネーションの根底にあるところ。
1人だけゲームの画面を見ながらプレーしているかの様に、360度だけではなく距離感の把握が飛び抜けて凄かった。
スペースがない中でも、相手との距離感がしっかりと把握し取られない技術を適切に選択できる。文字にしてみればなんて事無いが、それを人は魔法と呼ぶのだ。
ラストパスにしても、受け手の位置と情報を把握できているから最適なキックでパスを出せる。
10番-トップ下にとって最も必要不可欠で、最も違いを生み出せる技術をトッティは備えていた。
 
 
何でも出来る視野があるからこそ、より技術とその発想が輝く事になる。
イタリアの10番は特にエリア内に強い。他のどの国の10番よりもチャンスが少ないからだ。
そのわずかなチャンスを決定的な物にする為に、常識を超える様な発想と空想を具現化する為の技術が必要なのだ。
ロベルトバッジョ、デルピエロもそうだった。
トッティは偉大な先人達と比べても完璧に10番の仕事をこなすパーフェクトな存在だった。ローマでの244得点という記録が物語っている。
得点パターンも豊富で、ドリブル突破も0トップのストライカーとしての合わせるプレーも、エリア外からの強烈なシュートも何でもありだった。
その全ては華麗であったが、華麗であるためにプレーしているテクニシャンに在りがちな薄っぺらさはなく、王としてその覇道を突き進むための絶対的な凄みがそこにはあったのだ。
 

悪童ではなく真の王へ その王朝の最後は

王子らしさというか、ぶっ飛んだわがままぶりがクローズアップされる事もあった。
監督との確執、ピッチ内での素行の悪さ、常識外れなプレーの選択への批判。
それがシーズンの重要な時期だったり、大事な試合での出来事だったりするので、さらになんとも過熱がち。
それでもただの悪童に終わらないのがトッティのカッコいいところ。
 
言いたい事を言いたい時に言うのも全て我がローマの為。
大舞台になればなるほど、緊迫すればするほど相手をあざ笑えるのは、彼が王たる所以。
わがままばかりの若様では、イタリアの10番は務まらないのだ。
 
ローマの王様として邁進し続けてきたトッティ。引退後もクラブの幹部を務め、ローマのために人生を完遂させようとしている。
ますます多様化する社会でこんなバンディエラはきっと二度と現れないかもしれない。
それほどまでに彼にローマの街が似合いすぎていた。
クラブの歴史のNo1の選手ということをここまでわかりやすく体現してくれた選手を目撃できた僕たちは、とても幸運だったのかもしれない。
 
【Football Soundtrack Theme Totti】
 Sugarcult 'Saying Goodbye'

 

SAYING GOODBYE

SAYING GOODBYE

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